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ゲーム初心者の弓聖譚  作者: 蚊帳 夕 & 卯月 らい
0章 ゲーム開始前のアレやコレ
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事の始まりその活路

よろしくお願いします

 

 僕の両親はなんと言うか、仕事に生きる人だった。仕事で世界中を飛び回り一箇所に止まる事の方が少ない人たちだった。その両親がどうやって知り合い、何故結婚したのか僕には分からないが、確かな事は両親共に僕が生まれ、ある程度喋り出したら直ぐにまた世界中を飛び回っていたと言う事だ。


 まあ、このように家庭崩壊しているように見えて意外なことに家族仲は良好だったと思う、両親は最低でも一週間に一度は手紙を送ってくれたし、僕の誕生日にはできる限り帰って来ようとしてくれた、僕はそんな仕事に生きる両親が好きだったし尊敬していた、両親も僕のことを愛してくれていた、だけど彼等は六年前、僕が11歳の時に死んでしまった、航空事故だった。遺体や遺品も回収できず海に消えてしまった。葬儀は空っぽの棺で行われた、とても悲しかったし受け入れたくなかった。


 そして式は終わり、僕には莫大な遺産や世界各地の土地や鉱山、様々な利権書が相続された、ここで終われば、この後悲しみを乗り越え成長する物語で幕は閉じたのに、そうは問屋がおろさなかった。僕を待っていたのはなんとか僕を養子にして両親の遺産を掠めとろうとする醜い親族だった。彼等とのやりとりは割愛させていただくが、曰く『頼るものもなく心細かろう』『子供がそんなにお金を持っていても仕方がない』『資産運用などに興味はないかね?』との事だ。全く、11歳の僕に聞かせる話じゃあないだろう!


 何はともあれ僕は彼等を撃退し、幼い頃から面倒を見てくれていた婦長や数名のお手伝いさんと両親の残した家で暮らすことにした。しかし、知っての通りお金は使えば減る。何もしなくても増えると言う事は無いのだ。幸いにも残された遺産は莫大だった為すぐに尽きると言う事は無いが、それでも何もしなくてもいいと言うことにはならない。かと言ってバイトなんか雀の涙にもならない、そこで目を付けたのは投資だった。これなら顔や年齢を隠し稼ぐ事ができる。だが、大手企業はローリスクだがリターンも少ない、それでは根本的な解決にはならない。だから僕は新興企業、ベンチャー企業に投資することにした。とは言え、僕は全くの素人だ。どこに投資すれば良いのか分からない、故に何となく、気になった所に投資することにした。当たるも八卦当たらぬも八卦、負ければ勉強代を払った。そう考えれば良いと、割合気楽に捜していると、ふと、気になる名前を見つけた、周りが堅苦しい名前をしている中ひとつだけふざけているかのような名前『跳弾頭脳リコシェット・ブレイン』。何とも頭の悪そうな名前だったが、僕は何故か気になった。『何となく面白そう』そう思ったら既に振り込んでいた。実に遺産の5%ほど、まあ、これで外したらそこそこ痛いなぁ








 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 ーその夜ー


「ちょっ!?リーダー!これ見て!!」

「なんよ、どうしたぁ?ついに活動資金が尽きたかぁ?飢え死にまでのカウントダウン始まっちまったか?」

「ちげぇよ?!逆だ逆!誰かが俺らにつぎ込んでんだよ!いいから見ろ!」

「……は?どれ、見せい」

「な?」

「一、十、百、千……はは、どこのバカだ?こんな無名のベンチャーに十億ぶち込んだ最高に馬鹿クールな奴は」

「ヤベェって、最高に燃えるって!」

「うっしゃあ!全員叩き起こせ!金が入った!こんな無名に金つぎ込む大馬鹿がいやがった!全員死ぬ気で頭回せ!手を動かせ!これだけ金があれば俺らの夢も実現出来るぞ!俺らに投資してくれた大馬鹿野郎おんじんの度肝ぬいてヤラァ!」



 のちに技術革命を幾度となく起こし、遂にはフルダイブVRゲームを完成させる彼等は飢えていた。全員が天才である故、周囲の理解が及ばない為、そして本人たちが加減を知らない為、僅かばかり得ていた収入さえもつぎ込んでいた為、狭く安いぼろアパートの部屋で朽ち果てる一歩手前まで追い詰められていた。そこに夕は大金を落とした、朽ち果てる寸前だった彼等に活路を示した。彼等は妥協を知らない、加減を知らない故に命を救われた彼等はその命をかけて動き出す、大恩に報いる為に









投資とかそこら辺は適当です。何だかんだあってお金をポンした結果、天才共がヒャッハーし始めたぐらいの認識で大丈夫です。



後二、三話ことの起こりがあってようやくゲームを始めます

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