第6話
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翌日俺は昨日のレイラの涙を見て、自業自得にも関わらず、割り切れないな気持ちを抱えたまま、テントを出た。
レイラの荷物を持ってパン屋に行き、店長にレイラの荷物を渡し、後のことを頼んだ。
そして俺はこれから寝泊まりする建物に向かっていた。
それから3日間ぐらいだろうか?日中は撮影、夜間は機材の製作で忙しい日々を送った。
機材の充電は俺の魔法で補うのだが、魔法は体力を消費して使うので、1日何度も使うとなると正直、体力がいくらあっても足りない。
疲れで意識が朦朧としながらも、必要な動画を撮り終え、機材を持ったまま、深夜のパン屋に向かった。
「何か、久しぶりだな・・少し痩せたか?」
「・・・・・・そうっすかね?まあ、わりかし大変でしたからね。 ああそれよりレイラって来ました?」
「ああ、いるぞ。今は上の部屋で寝てると思う。呼んでこようか?」
よかった、ここにいると聞いてひとまず安心だ。
「いえ・・・・大丈夫です。レイラっていつ来ました?」
「お前が荷物を持ってきてから割とすぐ来たぞ」
「そうですか・・・それでレイラは何か言ってました?」
「いや、何も言っていないよ。ただ、ずっと元気はないな・・・」
「・・・そうですか。」
「お前こそ大丈夫なのか?腐ったパンみたいな顔色だぞ?」
俺は腹に力を入れて、店長のボケにツッコむ
。
「誰の顔色が大根パンやねーん!」
「おい!俺の大根パンが腐ったパンだと言いたいのか!!!」
おっさんが口を膨らませながら怒っているけど、今は無視しよう。
「まぁ、大丈夫です。あともう少しで終わると思うのでもう少しの間だけレイラをお願いします。」
「わかった。無理はするなよ。」
「うす。・・あ、あとこれを───」
俺は店長にある物を渡し、パン屋を出て次は工場に向かう。
深夜なので当然、工場は閉まっているのでオルカの家のドアを
ガンガン叩く。
すると中から
「何時だと思っているんですか!!」
怒りながら出てきたオルカ
「よー」
「あぁ多摩君ですか・・ちょっと大丈夫ですか!?」
俺の様子を見て、心配そうな顔をして、家の中に招き入れようとするオルカ。
「大丈夫、大丈夫だって!それより、工場の鍵借りれるか?」
「鍵を貸すのは構いません、けど、」
「・・・何だよ。」
「今君がそんな状況になっている理由を教えてください。」
オルカが真剣な顔で冗談が通じる感じでは無さそうだ。
「俺の性欲の為だ。」
「・・・答える気は無いと?」
「はぁ、分かりました。でも、もし僕にも協力できることがあるなら言ってくださいね。」
「おぉ、本当に?それはありがたい。」
俺はオルカに鍵を貰い、部屋に入った。
部屋に入り、目を閉じる。
疲れで朦朧としている脳にやる事をインプットさせ、集中力を高める。
「よし、やるぞ!」
頭の整理が終わり、目を開く。
パンッパンッ
頬を思いっきり叩き、最終作業に取りかかった。