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多磨とレイラ  作者: 千歳
2/8

第1話

建物に近づいていくと段々舗装された道になってきた。


「おぉー」

ついさっきまではもしかしたらまだ日本なのかもと思っていたが・・・・・・


俺の横を尻尾が生えた人型の何かが通過した時点で俺の常識は破壊された。


「それで、出来れば地図とできれば無料で寝泊まりできる施設ってありますかね?」

俺は街を歩いている人に聞き、この街を管理している中央管理局という所にいた。


管理局のお姉さんは笑顔で色々用意してくれている。

「えぇと地図ですね・・・はい、こちらをどうぞ。それで寝泊まりできる施設は有料の所しか無いんですけど、テントをお貸しして、うちが管理しているキャンプ場でよろしければ無料でお使いいただけますよ。」

俺はお礼を言いながら地図とテントを受け取り、街の近くにあるというキャンプ場に向かう。


さっきのお姉さんの話だと、ここはドルタという田舎の街で国の最西端の街らしく首都のノリーヌからはだいぶ離れているらしい。


俺は慣れない手つきで30分ぐらいかけて何とかテントをたて、中に入って貰った地図をひろげるものの昨日から寝てなかった事もありその日はいつの間にか眠ってしまった。


翌日、テントで寝たことが原因で痛む体を引きずりながら街に来て、今この街のバイト求人の掲示板を見ている。

この世界は幸いなことに文字は読めるし、会話も出来る。

それならバイトは何の問題もなくすることはできるだろう。

ただ、普通にバイトするつもりは無い。

俺はさっきキャンプ場で貰った板にペンで

『何でも屋 時給 300円』

と書き、それを持ち地面に座った。


俺が知りたかったのはこの街の平均時給だ。

掲示板によると大体この街の平均時給は600~700円ぐらいだったからそれよりかなり低い金額に設定した。

これは、雇って貰ったときにいくつか約束事をしてもらうためだ。


この世界の常識を何も知らない俺は少し質問されただけでもボロが山ほど出てくるだろう。

それを防ぐための対策だ。



とは言ったものの俺は雇って貰えるか内心ハラハラしていたのだが、思いの外すぐに声をかけられ

「あなたバイト探してんの?」

「あっはい」

「うち来る?」

「いいんすか?」

「うん」

というような感じで凄くあっさり決まった。


俺が初めに依頼されたのは服を作っている会社の社長ルリアさんだった。

その人は俺を時給300円で8時間雇いたいと言うので会社に行き、雑用として資料を整理したり、商品を運んだりしている内に8時間のバイトが終わった。

「いやー今日はありがとう色々助かったわ。やっぱり男手があると違うわね〜どう明日からも来てくんない?」

と今日分の給料を受け取る時、ルリアさんに声をかけられたものの、それを丁重にお断りして、その給料を手に俺は街の食堂に向かった。


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