見殺し
見殺し
人はボクと関わろうとしない。
危機的状況みたいな顔。
ボクはそんな顔しているらしい。どう危機的状況か判断するのか知りたいわけだけれど、とにかく本能的にボクと接したくないらしい。失礼極まりないだろう。と、言いたいところだけれど、実際そうなので反論は出来ない。
たとえば。
自殺しようとしている人間が存在するとしよう。そいつは途轍もない危機的状況に陥られている。強張った顔。殺意に満ちた顔。そんな顔面をしている人間と誰か接したいかと言われると、接したくないだろう。
結果。
ボクは人と関われないし、関わることもできない。
だから、ボクは関われない部分を補うため傍観するこだけに専念した。
何事も傍観するだけの存在。
何者にも干渉せず。
ただジッと、人間、を観察するだけ。
「・・・・・・た、助けて」
たとえ助けを求められても。
ボクは、車に轢かれた少年を死ぬまで傍観するしか出来ない。
可哀想だけれど。
ボクは君を助けられない。
「そのまま死んでくれ」
俺は笑った。という作品がありますので、どうぞ。よろしく願います