78.みんなでの作戦は
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「2人以上で同時に...?」
「ああ。あの類のバリアは、おそらく一人分の攻撃はどんなものでもはじくのだろうよ。つまり、一人の攻撃ではどんな攻撃でもはじかれるが、複数人なら何とかなるかもしれない、ということだ。」
「なるほど...」
「だから、私たちが必要だと...」
「そ。お願いできるか?」
2人は顔を見合わせて、大きく頷いた。
「ふん、作戦会議は終わったか?まあ、どんな作戦を立てようと、俺には通用しないがな。」
「ああ、待たせたな。一応言っておくが、これ以上イキらないことをお勧めするぜ。」
「ああそうかい。ほら、さっさと来なよ。」
アブソーはこちらを挑発するように手を招く。俺は2人と頷いて、勢いよく飛び出す。
シエルさんは魔法で氷の弾を作り出し、セルクさんは炎を剣にまとわせて突進する。俺は身嵐で居場所を瞬間的に変えながら近づく。
「「「...いっけえええっ!」」」
そして、それぞれの攻撃が同じ場所に、同時タイミングで直撃した。
...が
「「「...っ!?!?」」」
先ほどと同じようにはじかれる。
「馬鹿が!」
アブソーは思い切り手を突き出し、衝撃波で俺とセルクさんを吹き飛ばした。
「ふん!」
「きゃあっ!」
その後、魔法でシエルさんをも吹き飛ばした。
俺は木を手に付けながら、何とか立ち上がる。
「い、いったい、どうして...?!」
「ふはは、バカな奴らめ。だから言っただろう?どんな作戦を立てようと、俺には通用しないと!同時攻撃なんざで突破できるような簡単なバリアで、四天王が務まるわけがないだろう!」
「くっ...!セルクさん、シエルさん、大丈夫ー」
2人のほうを見ると、セルクさんは木が足に突き刺さり重傷、シエルさんは魔法が直撃して気絶していた。
「わ、私は大丈夫...だが、すまん。しばらく動けそうにない...」
「...ああ、大丈夫。無理に動かなくていい、ゆっくり休んでくれ。」
「すまない...」
「気に追う必要はないさ。...シエルさんも、ゆっくりね。」
俺は2人の前に立ち、龍神化を解いて構える。2人をこれ以上、傷つけさせない。俺が守らなきゃ。
中途半端じゃダメだ、やるしか...ない。これがだめなら、もう打つ手がないが...ええい賭けだ!!
「龍神化...100%!!!」
俺は全能力を解放する。暴走の懸念とか考えてる暇はない、これしか方法はないんだから。
「があああああああ――――!!!」
体が焼ける、精神がすり減る。—構わない。意識がふらつく、体のあちこちが敷む。—それでいい。
それでみんなを守れるなら、それで!!
「――――!!!」
俺はアブソーに思い切り突っ込んでいった。
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