3-4「だんごむし」(1P)
ねえ?
聴いてよ、スフィーひどいの。
パパがね?
結婚へのプレッシャーかけてくるの。
ミリー、
そんなこと言われても困るのに……っ!
でもね、パパの気持ちは、わからなくもないの。
あっちはね? ラッシュなんだって。
でもね? そんなの知らないと思わない??
わたしにはわたしの人生があるじゃない?
そう、その昔
マジェラの神様は言いました、
『全ては魔力の導くままに』
『己を信じ、貫きなさい』
『魔力は個のため国のため』
『私はわたしのためにある』
あ、最後のは持論なんだけど。
ねぇスフィー?
パピーが死ぬのと、わたしが結婚するの、どっちが早いと思う?
うん、うん、そっか。
そうだよね?
わたし負けないよね?
負ける気がしないもん。
だって、オーナーがOKしてくれたんだもん。
これからだもん!
え? なにをOKしたのって?
ふふふ~、聞いちゃう?
聞いてくれちゃう?
じゃっじゃーん!
この青のベロアを、ビスティー特注ドレスとしてデザインする権利です!
やったっ! よぉしっ!
Yeeeeeeeeeeeeees!!!
『──ああ、ベロア!
君を、最高のドレスにして魅せるよっ!
待っていてくれたまえ! ハニー!』
──ってなわけで、頑張ろうねスフィーっ!
応援よろしく頼むぜっ? 相棒っ??
────よおし!
これで!
わたしも!
いっちにんまえの!」
「────誰と話してるんだ?」
「パタンナあああああああああああああああああああああああっ!?」




