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8-9「出たくないったら出たくない。ああだるい、帰りたい」(4P)




 かけられた声に足を止め、その名を呼んで振り向いた。

 廊下の向こうから足早に寄ってくるドミニクは、ふぅふぅと息を切らし近づいてくる。



 その腸詰のような指でシルクのハンカチで汗をぬぐいながら、彼は堰を切ったように話し始めた。




「いやはや、大変でしたなあ。エルトキア領・フレデリック卿から話は伺って参りましたが、諸侯会議はいつもこのような様子で?」

「…………苦労をかけましたね。ご配慮賜り有難うございます」



 眉を下げ、憂いの眼差しで見上げるドミニクに、さっと会釈を送り失礼のない程度に辺りを伺った。娘のレアルは一緒ではないようである。



 礼拝堂にいるのか、それとも屋敷に置いてきたのか。

 定かではないが、とにかく彼女の姿が見えないのは──エルヴィスにとって吉報だ。



 彼はあの令嬢が好きじゃない。

 好色全開でねばついた態度を見せてくるあの娘は、ご丁寧に断りを入れた後、指一本触れずに送り返すレベルで好みではなかった。



 ──しかし。



「おうおう、おいたわしや……ロフマン殿に詰められている閣下ときたら。このドミニク、言葉になりませんでした。うちのレアルも黙っていないでしょう。ああ、おいたわしや、閣下殿……!」

「……」

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