表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

528/592

8-6「始まりの”ピチューボ”で」(3P)


 


「……でも……らっきーだったね」

「……ああ、本当にな」



 なじみの店主に挨拶を送り、空いてる席に腰かけて。

 メニュー表で口元を隠しながら、辺りの様子を伺いつつ、小声で呟いたミリアに、エリックも顔を動かさず相槌を打っていた。


 


 『鶏焼き・ピチューボ』。


 この辺りでも屈指の安飯屋、けっしてしゃれていない店内の奥・油まみれの厨房から聞こえるのは仕込みの音。



 トントン・カチャカチャと控えめな音が響く中、ふたりが思い出すのはシャトワールだ。



 あの後シャトワールは、ミリアを散々伝達フィルターとして使った後、『こんなにもシャルルに尽くしてくれている!』と感激し、勝手に『できることは無いか』と聞いてきた。



 ──その、(こんな都合のいいことある?)とミリアが顔面パーツを全て平坦で突っ込みを入れてしまう状況に、すかさず切り込んだのはエリックだった。



 ミリアの表情が崩れる前に、状況を嘘で包みまくりシャトワールに説明。するとシャトワールは笑顔でミリア越しに述べたのである。



 『それでしたら、お母さまに訊ねて参りますわ、実は……』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ