7-13「もこもこのんむ」(4P)
「──イルザ。
メーチェル、言う、嘘ない、ドロシー、感じます」
ドロシーの意見に、イルザは大きく目を見開いた。
メーチェルが言っても信憑性に欠けるが、勤勉真面目なドロシーもというのであれば話は別である。
黙って顔を向けるイルザの前で、ドロシーは思い出すように視線を惑わせながら、
「──ありました。よそう、なにか。
ダンナサマ、ヘン、あります。
『変わた』、考えます」
「…………」
その、たどたどしくも真剣な物言いに、イルザは視線を送りつつ考えて────
「……むしろ、何かあってほしいわよ」
風が鳴らした木々の葉の音が、合図だったかのように。
ぽそりとこぼし、残りの洗濯物を拾い上げたのはイルザだった。
イルザの憂いの表情の意味も、言葉の意味も解らず、ドロシーはことんと首を傾げ問いかける。
「イルザ、ダンナサマ、厄災、ほしい、か?」
「──厄災って……どこで覚えたの?」
「きいた、ました。ヤクサイ、わざわいのこと、いう」
「──そう……」
突如難しい表現を使ったドロシーに、ひとつ。
相槌だけを置いて、イルザは静かに首を振った。
「でも、違うのよ、ドロシー。
……旦那様も26でしょ。
『そろそろ本当にお相手を見つけて下さらないと』ってこと」
「とし? かんけい、ある、か?」
「『適齢期を超えて婚姻ないの魂は、女神の元へ行くことができない』と云うでしょう? そんなのまやかしで、古い言い伝えだと笑う人もいるけれど、旦那様は『盟主』で有らせられるし……。このまま未婚のままなら、盟主の座を下ろされてしまうかもしれないわ」
「メイシュ・コンインでキマル・ある、ですか?」
「『娶って一人前』という考えもあるぐらいだからね。盟主となれば当然でしょう。……それに、ここからは私の願いだけど」
そこまで言うと、イルザは瞳に影を落として息をつき、




