完全番外編・リリーススタート!
こんにちは。
わたくし、エリックに仕えております、スネーク・ケラーと申します。
この度「エルミリ 副業盟主とコメディ女」の番外編・「ジェムノシンドローム」がkindleにて発売することになりました。
kindleというものが何者なのか、私は存じ上げませんが……なにやら便利な世の中にお住いのようですね?自分だけで本を出せるとは、こちらの世界では考えられないことです。
収録文字数は1万文字弱。
季節はちょうど……アルトヴィンガの一件の後ですね。
形式は「タップノベル」というらしく……、デジタル媒体で読むことを前提とした、1ページ辺りの文字数が少ない形式となっているようです。
言伝をそのまま読みましょう。
「ゲームのセリフ感覚で、1ページヒトコマ感覚で楽しんでください」。
……まあ、物は試しですね。
こちら、本編のchapter1と抱き合わせでイベント販売したものの分冊になるため、お金を頂きます。奮ってご購入下さい。
我が盟主のあんな姿……なかなか見れるものじゃないですよ?(笑)
そして、この物語は本日連載二周年を迎えました。
ゆっくりではありますが、確実に信頼を積んでいる我ら盟主とミリアさんの物語。
三年目も見守っていきましょうか。
貴方も一緒に。
sample:ジェムノシンドローム
「――は? ミリアが居なくなった?」
「ぴえええええええええ! そうなんですう!」
その日、エリック・マーティンに疑心が走った。
相棒のミリア・リリ・マキシマムを訪ねて、ビスティーに入った直後の話である。
開口一番、ビスティーの縫製職人・とにかく叫ぶピィにそう言われ、一瞬。
驚きと同時、エリックの中で渦巻いたのは「不信」だ。
目の前でぴえええ! と泣きまくる、縫製妖精のピィは、なんでも事態を大きく報告する質にある。
以前も「ミリアが居なくなった」と騒ぎ立て、それを真に受けてしまい大混乱に陥った。
それでも何とか居場所を聞き出そうとしたものの、ピィとハニーの受け答えが壊滅的で会話にもならなかったのは軽いトラウマである。
それらを踏まえて、今。
ピィとハニーとは、いまだに主な交流もないし、苦手意識は拭えぬままだが、もう騙されない。
(……またか? どうせ買い物にでも行ってるんだろ?)
脳の中、ご機嫌なミリアがそのあたりでトマトを物色しているところを想像しながら、エリックはピィの泣き言を呆れで一蹴。短く吐き捨てると、完全に相手にしていない口調で言葉を投げた。
「――へえ。今度はどこに行ったんだろうな? ドライトマトの在庫が切れたとか?」
「ぴえええ! 違うんですう!」
「……何が「違う」んだよ。……待てば帰ってくるんだろ? 君たちの誇張報告はもう効かないからな」
ピィのそれを歯牙にもかけず。エリックは呆れ眼で店内を突っ切り、作業台前に移動して――
「――――なんだこれ。……宝石?」
カウンターの上。
無造作に置かれた宝石に首を傾げた。
こんなところにこんなものが置かれているのは見たことがない。優しい黄色のその粒は、親指の爪ほどの大きさをしており、エリック――いや、盟主エルヴィスの目から見ても、見事なものだった。
(……オーナーの忘れ物か?)
じっと見つめて、一呼吸。
誘われるように手を伸ばし――
「ぴあああああ! それ、触らないでくださいぃ! りりーさんなんですぅ!」
「………………はっ?」
続き
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