表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

225/592

4-12「夢と現実」(2P)



「? 着てるよ?

 カタログから試着ドレスを起こす時とか。

 わたし、体型がド平均だから。

 あそこにあるドレス、大体入るんだ」



「…………いや、」



 答えた直後、返って来たのは小さな否定。

 しかしミリアの耳には届いていない。



「まあ、サイズが大きすぎるのとか〜

 あと、お子様用のは流石に入らないけど。

 試着のやつはだいたい着てるよ? 」



「…………」

「うちのドレスって基本オーダーだけど、とりあえずレギュラーサイズで型紙とって、それで細かく合わせていくのね? 絞れるものはフリーで作る。


 で、そのレギュラーサイズを作る時に、わたしがトルソーになるの。型紙起こす勉強にもなるし、仕立てが分かると、おすすめする時も説得力が増すでしょ?


 ドレスのスカートの感じをみたりとか、途中の仕上がりを確認するのに着てみたりとか、本縫いする前に確認したりする時とか、結構重要な仕事なのね?


 …………動けないけど」



「…………だから、」

「?

 …………だから、あのー……

 割と着ている、

 けれど、も……??」


「…………」

「????」




 何か。

 言いたげに。


 しかし黙り込んでしまったエリックに、

 ミリアは、ただただ不思議だと言わんばかりに目を向ける。


 

 細やかに瞬きをしながら

 じぃ────っと視線を送ってみるが────



 彼は、複雑そうな顔をするのみ。

 そんなエリックを前に、ミリアは表情(かお)には出さずに心で首を捻った。



(…………何が言いたいのかしら。

 このおにーさん…………)




 はっきりいって

 『エリックが何が言いたいのか』さっぱりわからない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ