1-6「ねえ、脱いで?」(3P)
「……ちょっと待ってくれ。
14年どころじゃないだろ、それ……!
初期型魔具「シャルメ」。
縫製業界を変えた発明品の第一機……!
…………出たのは18年以上前のはずだ。
どうしてこんなところに?」
まさかの出会いに驚きが隠せない。
彼はその、限りなく黒に近い青き瞳を輝かせながら、シャルメの頭部を撫でると、興奮した様子で言う。
「……従来の《足踏み式 等間隔 縫製機》に、魔力を定着させて自動化したもの……!
この型は初めて見た……!
凄いな、こんなところにあるなんて……!」
「へえ、詳しいんだねえ〜〜。
それ、3年前にもらったんだよっ」
「……さ、3年前?」
「さんねんまえ」
けろっと言われて はいっ? と返した。
3年前と聞こえたが、幻聴だったのだろうか。
心底驚いた顔つきで彼女を見るが、不思議そうな顔つきでこちらを眺めるのみ。
その『あまりの時間差』に驚きながら
彼は、訝し気に瞳を瞼の中に迷わせると、
「………………出たのは18年も前だぞ?
それが……3年って」
「だって たっっっっっっっかいんだもん!」
確かめるような口調で言うそれに、飛ぶように返ってきたのは彼女の声だ。勢いに一瞬言葉に詰まるエリックの前、ミリアは不満そうに腕を組む!
「新製品なんてウン十万メイルもするじゃん!
そんなの庶民が買えるわけないでしょ?」
その口調は「やってられない」と言わんばかりだ。
彼女は思いっきり、頬を むくっと 膨らませると,




