表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/592

1-6「ねえ、脱いで?」(3P)




「……ちょっと待ってくれ。

 14年どころじゃないだろ、それ……!


 初期型魔具(まぐ)「シャルメ」。

 縫製業界を変えた発明品の第一機……!


 …………出たのは18年以上前のはずだ。

 どうしてこんなところに?」



 まさかの出会いに驚きが隠せない。

 彼はその、限りなく黒に近い青き瞳を輝かせながら、シャルメの頭部を撫でると、興奮した様子で言う。




「……従来の《足踏み式 等間隔(とうかんかく) 縫製機(ほうせいき)》に、魔力を定着させて自動化したもの……! 

 この型は初めて見た……! 

 凄いな、こんなところにあるなんて……!」



「へえ、詳しいんだねえ〜〜。

 それ、3年前にもらったんだよっ」

「……さ、3年前?」

「さんねんまえ」



 けろっと言われて はいっ? と返した。




 3年前と聞こえたが、幻聴だったのだろうか。

 心底驚いた顔つきで彼女を見るが、不思議そうな顔つきでこちらを眺めるのみ。



 その『あまりの時間差』に驚きながら

 彼は、訝し気(いぶかしげ)に瞳を瞼の中に迷わせると、



「………………出たのは18年も前だぞ?

 それが……3年って」

「だって たっっっっっっっかいんだもん!」




 確かめるような口調で言うそれに、飛ぶように返ってきたのは彼女の声だ。勢いに一瞬言葉に詰まるエリックの前、ミリアは不満そうに腕を組む!






「新製品なんてウン十万メイルもするじゃん!

 そんなの庶民が買えるわけないでしょ?」



 その口調は「やってられない」と言わんばかりだ。

 彼女は思いっきり、頬を むくっと 膨らませると,




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ