表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

140/592

3-15「フィルターを通して」(5P)








 ──火のないところに煙は立たない。

 とある国には、そのような言葉があると言う。




 噂が立つには

 推測が出るのは 少なからず


 その原因があるというものだ。





「────いやあ。驚きましたねぇ。

 まさか、『彼女』がそうだったとは」



 ウエストエッジ・商工会議所・奥。


 今しがた到着した彼に対して

 スネークは声も高らかにそう言った。

 



 スネークの『愉快』を描いたような声に

 エリックは怪訝に顔を顰めて声を張る。




「…………だったらなんだ。

 誰を情報源にしようと

 お前には関係ないはずだ、スネーク」


「えぇ。そうですねぇ」




 『これ以上聞くな』

 と突き放すエリックの物言いをさらりと受け止めて


 スネークは

 ニコニコとした笑みのまま、ボスに目を滑らせると




「ただ────、驚いただけです。

 『流石』と申し上げた方がよろしいですか?

「…………は?」




 『流石』を強調する物言いに、エリックは不機嫌に声を張った。



 込めるのは、『鋭利な棘』と『重い圧』。



 『見られた』ことで虫の居所が悪いのに

 さらに煽ろうとするスネークの『物言い』にイラっとする。

 


 ”怪訝”を(あらわ)にするエリックの前

 しかしスネークは、口角も滑らかに、鼻をクスリと鳴らして言うのである。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ