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3-12「取り引き」(3P)







「────へえ……

 ふふ、面白いじゃん?」




 沈黙を破ったのは、彼女のにやりとした笑みだった。

 まるで、儲け話を持ち掛けられたような顔つきで、右手で頬杖を突き目を向ける。

 




 

 ──心が高揚している。

 エリックから言われたその案件。

 面白そうで、胸がドキドキと脈打って、わくわくが溢れてたまらない。



 さっきまで『ひまそうなお兄さん』だと思っていた彼から、まさか、こんなことを言われるなんて。

 



 ミリアは、まるでいたずらを持ちかけられた子供のような顔つきで二度三度頷くと、




「いいよいいよ、協力しましょう~!

 つまり、相棒が必要ってことだよね? 

 おけおけ、理解した!

 ふふふふ、そう言われて、悪い気はしなーい♡

 その話、乗った♡

 ────で、何からしよっか?」


「…………話が早くて助かるよ」

「潜入! 調査! 密偵!

 ヤ~~~バイ楽しそお~~~!」



「…………いや、」

「武器は必要? とりあえず鍋とフライパンはあるよ! あと、まち針でしょ、ハサミでしょ? あ、変装に必要な衣装があったら言ってね! 超用意でき」

「ちょっと待って。

 ……な、何か誤解してないか?

 そこまでする必要はないから」



 目をきらっきらさせながら、ガッツポーズなどをとりつつ。

 超絶乗り気になって意気込む彼女の反応に、エリックは慌ててストップをかけた。




 鍋とかフライパンとか、武器とかハサミとか。

 このまま放っておけばとんでもないことをしでかしそうだとと、直感的に察したのである。



 彼女をうまく協力者にできたのは幸いだが、素人にそこまで派手に動かれても困るのだ。



 エリックは

 微妙〜〜〜〜に困ったような表情を浮かべると

 ミリアに向かってわずかに首を振り、


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