絶望の降臨
初投稿作品です!文章的にも内容的にも、まだまだ未熟ですが読んでみてください!
ーーーーその日、その瞬間、平凡な日常が忽然として姿を隠した。代わりに絶望の日常が姿を現したのだ。
俺はいつもの通りを歩いていた。何にも変わらない、小学校の帰り道だ。
俺はその時何を考えていただろうか?きっと夕食だお菓子だ、下らないことを考えていたのではないだろうか。そんな極々普通の生活をその日も送り、また明日、普通に学校へ行くのだろう、それが確定された未来であるはずだったのだ。
しかしそんな日常、未来はいとも簡単に、一メートル先すら見ることができない常闇に多い尽くされることとなった。
だがまさかそんな闇を生み出す存在が青い鳥だとは誰も思わなかっただろう。
家に着く直前、空が突然輝き始めた。オーロラのように帯状の光が、まだ昼だというのに、太陽の光を上書きするほどの輝きを放っていた。
だが自分たちはこの光に覚えがあった。
どれほど前だっただろうか。確かニヶ月前、四月の初めだった気がする。
その時も上空に突然帯状の光が現れた。自分たちはこの光に吸い寄せられるように外に出てきた。何故だかはわからない。その時の心の持ち主は俺ではなかったようだった。
だが、その光はとても穏やかで......心地よかった。
その時は皆が皆、とても穏やかな気持ち、優しさが心を満たしていた。
「優仁、私はあなたを生んで本当に良かった。愛してる。」
突然母がそんなことを言ってきた。
優仁、本名は翡翠優仁と言うが、普段そんなことを突然言うような人ではない。
けして冷たいわけではないし、口数が少ないわけではないが、そういうことを面と向かって言う人ではないのを俺はよく知っている。
「母さん、俺も母さんや父さんの元に生まれてこれて良かったよ!」
そう俺は笑って自然と言葉にした。その時の笑顔はきっと俺の人生の中で最上の笑顔だったろう。
周囲を見ると他の人達も口々に感謝の言葉を口にしている。中には涙を流し抱擁しあっている者もいた。皆、生きてきた中で一番幸せを感じていたのだ。
さらに驚くことにそこから二週間は全世界で犯罪率が九十八パーセントも低下したとニュースにされ、メディアで報道される内容も誰かが善行をしたことや、誰かの成功を祝う話がほとんどだ。
技術発展や、工業などもほとんど進まなくなった。きっと皆が心の豊かさを取り戻したからであろう。
これも影響し、世界が大きく変わるはずだった。
だが......だが人類は過ちを繰り返す存在だった。
二週間たつと、人々はそのつかの間の幸せを忘れ、また前の日常に戻り始めた。
犯罪率もだんだんと元に戻り始め、メディアも前のように誰かの悪行を報道するようになった。
工業もまた昔のように活発化した。
ああ......きっと、これが最終通告だったのだ。
そうして今再び、同様の光が現れた。
もちろん世界は歓喜した。あの幸せをまた味わえるのだと、皆が外へと集まった。
だがこの時の俺は根拠の欠片一つ見つからないただの直感だが、何か不穏なものを感じていた。気持ち悪い、大きな違和感がその不穏さを肥大させていた。
その瞬間俺は走り出した。外にいてはいけない!家へいけ!家族を守れ!
まったくわけがわからないがその本能に従って家へ駆け出した。
「母さん!」
母を見つけ、俺は浅く息を切らし、制御が効かなくなった手で母を連れて強引に家の中に入った。
「どうしたの!?せっかくまた幸せな気持ちになれるのよ?なんで外に出ないの!?」
「なんだかよくわかんない!けど外に出ちゃダメなんだ!」
「なんでよ!理由を言いなさい!」
「何でもいいから言うこと聞いて母さん!お願いだから!」
「わけわかんない!」
母が言うことは最も過ぎるほどの正論だ。自分だって理由がわからないのだから。
それでも外に出ないで欲しいとただひたすらに懇願し続けた。
そう悶着している最中、ふと外を眺めると、無数の青い鳥が舞っていた。
その青い鳥は外で空を眺めている人達一人一人に止まっては飛び去ってをひたすら繰り返していた。
それは世界中で起こっていた。ありえない。この町だけでも万はいくであろう鳥たちが、日本中、世界中にいるだと?こんなことがあるわけない。
俺が持っていた不穏な思いが現実味を帯びてきた瞬間だった。
そして......絶望のショーが、幕を開ける。
突如一人の男に変化が現れた。それを皮切りに次々と人々に変化が起こる。
腕が、大きく肥大化し、筋肉質になっていく。それと同時に血管も浮き出てくるが、その血管は蛍光色に発光し、所々で火炎が燃え盛り始めた。
その変化は足にも頭にも起こり始め、頭部に関しては目が血走りその血管が発光するという、生物とは到底思えぬ化け物であった。
だがさらに驚くことに胴体には生殖器や乳房といった性別による特徴が消えていて、心臓の位置から血管が飛びでて巻き付いているという先ほどまでの変化が可愛く見えるほど異質なものになっていた。
それを見た母も自分もその現象が理解できず、石像のように固まっていたが、誰かの金切り声を聞き意識が戻る。
そう、人を襲い始めた。その太く筋肉質な腕で人を襲い始めた。
「いやややぁ!」
逃げる女性を上から叩き潰す。そこに残ったのはトマトが落ちた後の光景と肉片の数々だ。
「助け......」
グシャ。また潰れた。
母と逃げながらその光景を見ていたが、一切の同情がわかなかった。地獄のような光景への恐怖と、生存本能が俺の心身を支配した。
青い鳥とは元来、幸せの象徴だとされる。そんな幸せが人類に不幸、絶望を与えるなど、誰が想像できようか。
いや、それは幸せそのものなのかもしれない。そうだ、その青い鳥は確かに幸せを運んできた。植物に、動物に、地球に。
そう、これは幸せだ。地球という青い星の......。
人類は調子に乗りすぎた。どの動植物より、少し知能が高く理性があるから、器用だから、言語や文化があるからと勝手に地球の王なっていた。王になるまでの道筋はいわば独裁者のそれだ。
これほどまでに傍若無人に振る舞い、それが許されると人間たちは勝手に思っていたのか。地球を我が国と勘違いし、動植物たちの声を無視し独裁してきた。
だがしかし、そうやってただひたすら自分本意に傲岸不遜に振る舞ったものたちの末路は、人類自ら証明してきた。
民は独裁者という一つの敵に一致団結し、彼の者を王座から引き下ろし、断頭台ヘ連れていく。それと同じだ。人類はついに王座から引き下ろされ、処刑される側となっただけだ。
ご拝読ありがとうございました!
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