ピリオド
ひとまず2章の終わりです。
【炭鉱夫一門】イベント座談会21【どいつもこいつも】
450.名無しの忍者
なんでこうもあそこのスレの連中はおかしいのばかりなのか
451.名無しの剣士
例の幼女ちゃん組がパーティー戦4位、上三つもヤバかったけどあの組が特に目立っていたな
452.名無しの錬金術師
まあ上三つは何時間ログインしているんだよって奴らだったし
その分見ていて殺伐とし過ぎていてつまらなかったけど
453.名無しの剣士
幼女ちゃんたちフルスロットルで目立ち過ぎたのがなぁ……すぐに対策たてられたから
454.名無しのサムライ
まあそれでもさらに強くなるんですけどね
でも動画のおかげでサムライの立ち回りがわかってよかった
455.名無しの魔法使い
幼女ちゃんのマネしてジェット移動ためしたけど、なんでまともに動けるんだ……
バランス崩すとすぐに錐もみ回転してあらぬ方向に飛んで行って死ぬんだけど(笑)
456.名無しの花火師
ベヒーモス戦の炭鉱夫さんを参考に爆撃戦法試してみたけど、投げてるヒマねぇわ
457.名無しの忍者
怪盗さんの動き参考にしているんだけど、なんであんなに高く飛べるのか……
458.名無しの僧侶
探偵が強すぎるんだが……スキル系統が全くわからない。バリツってなんだよ
459.名無しの錬金術師
炭鉱夫一門はあまり深く考えない方がいい
460.名無しの盗賊
考察班とか検証班とかが色々試してわかっている範囲で答えるね
>455はプレイヤースキル必須。あと、使用機器が最上級ぐらいじゃないと微妙なラグでコントロールが効かなくなる
>456は要練習。あと、動画で見たけどお前タイマンでやった奴だろ。爆弾戦法は対人戦には向かない上にタイマンはなお無理だ(炭鉱夫さんはできるかも)
>457は筋力値参照の短距離ダッシュ系のスキルを取得すればいけるかも。成功例が大体これ
461.名無しの剣士
探偵は炭鉱夫さん以上に謎だからなぁ……
あの一回だけでやらかした炭鉱夫さんだけど、意外とやった戦法の再現は可能という
462.名無しの騎士
メイン武器槍で、貫通攻撃の奥義習得したんだけど投擲と組み合わせられるし、なんなら殴り飛ばすのも出来たんだよな
あの状況でやって成功させるから変人扱いされるわけだが
463.名無しの演奏家
結局、探偵は何なの? 廃人連中と遜色ない強さなんだけど
464.名無しの武闘家
探偵は諦めろ。というかアレも廃人枠だから。じゃなきゃ三位なんて取れないって
465.名無しの盗賊
PVPイベントソロ部門勝利数
一位、怪盗
二位、旅人(ニー子)
三位、探偵
…………上二人も廃人枠だっけ?
結局炭鉱夫一門じゃねぇか
466.名無しの剣士
怪盗は廃人ってわけじゃないけど、対人戦のエキスパートだから。王都とか帝国領あたりだと大体衛兵に追いかけられたり戦ったりしているからスキル使われた際の対策が出来ている
ニー子は廃人じゃん
467.名無しの剣士
まあ、ニー子は基本ダンジョンに籠ってレベル上げしているような奴だから
あと唯一の古代兵器持ち
468.名無しの武闘家
ニー子は古代兵器があるからな。まあ、最後の切り札みたいだけど
469.名無しの盗賊
古代兵器なら炭鉱夫さんも持っているし、なんなら幼女ちゃんも持っているんじゃ……
470.名無しの錬金術師
古代兵器にも当たりハズレがある。二人のはどっちかというとハズレ
高威力の防御力貫通武器だけど起動制限時間が極端に短いという欠点があるし、まだ修復第一段階だから実戦にはとても使えない代物
ニー子のはハンドガン型の遠距離武器。制限時間ではなく、弾数型。しかも修復第五段階だからそこそこ強い上にエネルギー回復も早い
471.名無しのサムライ
ところで、シザーウーマンについてはなにか言うことは?
472.名無しの忍者
いや、やっぱり炭鉱夫一門なんだなとしか
473.名無しの盗賊
あのハサミ、たしか攻撃力は高いけどなにかデバフかかる代物じゃなかったかなぁ
手に入れた人が使いどころがないとか言っていた
474.名無しの釣り人
滅茶苦茶強いんですが……あの奥義なんなの
475.名無しの魔法使い
仕立て屋の奥義スキルなのは間違いない。動画見た限り、魔法を切れるようになるものっぽいけど
476.名無しの剣士
オレ、同系統の奥義持っているからわかるわ。破壊可能なものなら何でも切断できるようになる奥義スキル。ただ、剣士の場合は消費MPがえげつないからセットしていないけど
477.名無しの武闘家
そもそも奥義スキルについてよくわからない
478.名無しの釣り人
職業ごとに設定された目標を達成することで取得できるのが奥義スキル
武器ごとに一つだけセットできて、発動すると武器が変形したり特殊な効果が発生する。単体だけだとそれだけで、さらにスキルを組み合わせることで色々なことが出来る
一番多い取得条件は武器などの習熟値、もしくは取得経験値
479.名無しの釣り人
なお、取得条件が難しいほど強力になるみたい
あと生産職とかそれに類するものは取得条件が他の職業より楽
ただし、あくまで武器にセットする上取得した職業じゃないと使えない
たとえば俺は、釣り竿の奥義スキルを持っているが……武器に使える釣り竿がないから完全に死にスキルと化した
480.名無しの剣士
生産職の奥義とは……いや、ドリルはそれっぽいなぁとは思うけど
481.名無しの炭鉱夫
ドリルはロマンだから。ひたすら石炭掘りを続けていてもドリルは手に入らなかったけど……ピッケルだと、【解体・極】だったんだが
たぶんシザーウーマンと同系統の奥義。当たったものを最小の形に分解するとかいう効果。鎌スキルと組み合わせると優秀
482.名無しの炭鉱夫
ドリルはスコップからの派生だから。スコップの習熟度なのかスコップ使用時の取得経験値かはわからないけど、とにかくスコップを使い込むのが条件
スキル名は【マジックドリル】だ。意外と使い勝手良くて笑う。まあ、結構MP持っていかれるし、戦闘に使えるスコップ少ないからあくまでネタでしかないけど
483.名無しの盗賊
ネタ奥義を実戦で使えるあの人たちは何なのか
484.名無しの剣士
明らかに普通の装備じゃないからだろ。なんだよ剣先がダイヤのスコップと血糊がついた巨大バサミは
485.名無しの魔法使い
発想の転換だった。杖にまたがってなおかつバトルブーツで姿勢制御すればまっすぐに飛ぶことはできるんだ!
486.名無しの魔法使い
消費MPは?
487.>485
>486
すぐ枯渇する!
488.名無しの魔法使い
まあ、そうなるな
幼女もMP消費抑える装備使っていたみたいだし
489.名無しの盗賊
結局、一般人は普通に遊ぶのが一番だね
490.名無しの剣士
といいつつ、試してみる俺らであった
491.名無しの盗賊
自由に空を飛びたいからな
@@@
イベントも終わり、いつも通りの日々が戻った……とはちょっといえないかな。幼女が炎の魔法によるジェット噴射移動を見せたり、それを元に色々な人が検証した結果短い距離だけど飛んで移動する方法が確立した。
あと、アクア王国のルートもわずかながら発見されたことで隣の島にはプレイヤーたちが見られるようになったのだ。
僕自身も飛んでいけば教会にたどりつけるんだけど、ちょっと別の問題が発生したので先にそっちについて対処している。ディントンさん、ライオン丸さん、よぐそとさん、桃子さんがそのまま村に居ついたのがフラグになっていたのだろう。というより、全員で一気に村の修復ととりあえず畑を使用可能レベルにした(ディントンさんが仕立て屋の時に使う綿花を植えまくった)せいだったのだ……あと、僕の受けていたクエストの関係もある。
僕の目の前にウィンドウが現れたと思ったら…………職業が【農家】から【村長】になったのだ。農家、炭鉱夫などの生産職系上位職であるこの職業、自分の村を手に入れてしまったことでなったらしい。まあ、クエストクリアの画面でそもそもの発生条件が対象の生産職で奥義スキルを手に入れていることだというのが判明したが。
「なんでこうなったのかなぁ……」
「まあいいじゃないですか、それより魔女さんでしたっけ? 到着したらしいですよ」
「もうついたのかー、素材目当て舐めてたわ」
「ですね。あ、時間があったら地下の遺跡もいきたいです!」
「それもいいなぁ」
「それじゃあ、迎えにレッツゴーです!」
そう言って、アリスは朗らかに笑って外へ出て行った。この前とは違い、僕より少しだけ低い背に桃色のネコミミと尻尾を生やした姿で。
イベントの後、結果発表が行われてすぐアリスはイベントで手に入れたポイントを使って様々なアイテムを交換した。横から見ていたが、自分の欲しがっていた【転生の実】を最後に交換していたから肝が冷えたけどギリギリ足りたらしい。
交換したアイテムの一部を……まあ古代兵器のパーツと専用のエネルギー缶を貰ったが、流石に断ろうとしたけど半ば無理やり押し付けられた。
『一緒に遊んでくれたお礼です、あとこれからもよろしくお願いしますお兄ちゃん!』
その呼び方が少しだけ寂しかったのは秘密だ。でも、これで良かったのだろう。
僕にアイテムを渡した後は、お世話になったお礼にとライオン丸さんたちにもアイテムを渡していた。まあ、ディントンさんに渡したときだけはかなり渋い顔をしていたそうだが……いったい二人の間に何があったのだろうか。
そしてその後、アリスは【転生の実】をつかって種族をフェアリーからケットシーに変更した。背丈が一気に伸びたあたり、めいっぱい身長を伸ばしたらしい。本人曰く成長期だからむしろこれでも足りないくらいだそうだが。あと、願掛けとも言っていた。気にはなったが、これについては教えてくれなかった。まあ、別にいいけど。
「お兄ちゃん! みんな集まっていますよ!」
「わかった! すぐにいく!」
「まず古代兵器を取りに行くでござる!」
「いや、宝石が先よ!」
「私的には爆薬を揃えたいのですが……」
「錬金術師殿いつの間に到着したのでござるか」
「なんか一気に大所帯になっちまったな」
「それじゃあ村長、行きましょう」
「……ふふっ、そうだね。行こうか!」
僕たちの冒険は、始まったばかりだ!
なお、このセリフに関してそれダメなヤツと全員に言われたのは言うまでもないだろう。
@@@
お兄ちゃんはたぶん気が付いていません。あの時、公園でアリスとお兄ちゃんが出会ったことに。でも、彼が気が付いていないのならアリスもそれを言葉にしないことにしました。
アリスは寂しくて、心の穴を埋めようとしてアレコレやり過ぎてしまいました。反省です。
でも……お兄ちゃんはアリスと話してくれました。頭をなでてくれました。悩んでいる時に、助けてくれました。本気で戦っても、怖がることなくアリスと一緒に遊んでくれました――今度は寂しいからなんかじゃないです。
本当の本当に、彼が好きになりました。
「でも、今はまだしまっておきます」
笑った顔が好きです。ちょっと変なところもあるけど、一緒にいると楽しくなれるお兄ちゃんが、好きになったのです。でも、今はまだアリスも楽しく遊びたいから、しまっておきます。
具体的には本当のアリスが、このケットシー『桃色アリス』と同じくらいの身長になるまで。
「それまで、ダーリンは我慢しますね」
アリスはまだ子供だから、もう少し今のままで――でも、いつかは。
まだまだ続きます。終わりっぽい感じですけど、まだまだ続きます。
次回より本格的に村長と愉快な仲間たちによる村づくり&夏のイベントに向けての話を展開していきます。