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掲示板の皆さま助けてください  作者: いそがばまわる
10.騒ぎ立てる、忍者
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アンケートにご協力ください

【ボンタンの飴】知っている人挙手!【オブラート】


1.名無しの魔導士

 ボンタンの飴、そしてそれを包んでいるオブラートがどんなものなのか知っている人、挙手!


2.名無しの魔法剣士

 なんだこのスレ


3.名無しの盾使い

 マジで何なんだw


4.名無しの魔法使い

 ぼんたん? オブラート?


5,名無しの武闘家

 まあ、見る機会減ったけどさ

 あ、両方とも知ってます


6.名無しの錬金術師

 ボンタンの飴は食べたことあるけど、オブラートはよくわからん

 オブラートに包むって言葉は聞いたことあるけど


7.名無しの盗賊

 その言葉は聞いたことあるけど、どっちも知らないなぁ


8.名無しの魔法剣士

 どっちも知っているけど現物は見たことないなぁ


9.名無しの探偵

 そうか……オブラートが通じない人も増えたか


10.名無しの怪盗

 実際、自分で調べでもしない限りどんなブツなのかはわからないと思う


11.名無しの剣士

 ボンタンの飴ならこの前物産展にあった


12.名無しの祈祷師

 あー、たしかにそのパターンがあるわね


13.名無しの忍者

 普通にコンビニとかスーパーで見かけるけど、知らない人多いの?


14.名無しのアサシン

 ボンタンの飴はあってもオブラートそのものは薬局かなぁ

 ボンタンの飴にしたって駄菓子がそれなりに置いてあるコンビニじゃないと見つからないよ


15.名無しの旅人

 そんな時こそネット通販!


16.名無しのテイマー

 たまには自分で買い物に行かないと太りますわよ


17.名無しの旅人

 あーあーきーこーえーなーいー


18.名無しの忍者

 そなたは、行き遅れ先生! 行き遅れ先生ではござらぬか!


19.名無しのテイマー

 (#^ω^)


20.名無しの剣士

 あのー、スレチなので別のところでやっていただきたいんですが


21.名無しの釣り人

 いっそのことアリーナで語り合えばいいっすよ。拳で


22.名無しの探偵

 揉め事が起きたなら、拳で決めたまえよ


23.名無しの演奏家

 どこの戦闘民族です?


24.名無しの海賊

 人のこと言えないでしょ


25.名無しの怪盗

 ああ、背中に修羅を背負った旅人と忍者がアリーナに向かっている……


 @@@


 アリーナとは、つい先日行われたアップデートで追加された新機能である。とは言っても、前にあったPVPイベントのように対人戦専用のチャンネルを新設しただけなのだが。

 ファストトラベルと同じように教会などから移動し、ロビーへと飛んで対戦相手を募集する形だ。

 細々としたアップデートが行われているため、ここ最近はどんな部分が変わったのかチェックはしていなかったのだが……このアリーナが気になって、今までのアップデートも改めて確認したわけだが、マジでなんで確認しなかったんだ僕よ。


「まさか奥義スキルもアップデートがあったとは」

「お兄ちゃん、知らなかったです?」

「うん」

「マジかぁ……村長、たまにうっかりやらかすのう」

「否定できない……」

「っていうかー、イベントの時とかもー、結構公式サイトみていたよねー?」

「いや、主にイベントのことメインで調べていたから細かいところは見逃していた」

「村長は奥義主体の戦闘スタイルなんじゃからもっとちゃんとみておくべきじゃったろ」

「うん……マジでなんで確認していなかったのか。いや、つい数週間前の話だったけど」

「それでも見逃していたのは事実じゃろ」

「ハイ」


 習得した奥義の効果を微調整できる機能で、専用クエストを行うことで使用可能になる。性能が少し落ちる代わりに効果時間が伸びたりという感じで。

 高レベルプレイヤーならそんなに難しくないから、さっさと攻略してきたが――これで、より戦力が高まった。


「効力は下がっても、持続時間が長くなった分継戦能力は高まった。向かうところ敵なしですよ」

「クラーケン、行ってみるです?」

「それはマジ勘弁」

「手のひらくるっくるじゃな」

「いつものことよー」

「しかし……なんでこんなことになったんじゃろうな」

「なんで肉弾戦で爆音が響き渡っているですかね」

「さぁ」


 なお、僕らがいるのはアリーナの観客席である。PVPイベントの時と同じように、プレイヤーたちの対戦風景を観戦可能なのだ。

 そして今現在戦っているのは桃子さんとゆろんさん、そしてニー子さんの3つ巴の戦いである。


「っていうかなんで3人とも拳で戦っているの? なんでスポーツウェアのままなの? なんでアリーナじゃなくてリングになっているの?」


 闘技場の中心に、ボクシングかプロレスかと言いたくなるリングが存在しており、3人はそこで殴り合っていた。ハッキリ言って怖い。


「コーラとポテチの組み合わせは至高ナックルー!」

「ぐはっ!?」

「それは卑怯ですわ! その組み合わせは最高に太るうえに、おいしくいただけてしまうではないですか! ログアウトして実践したくなってしまうではないですか!」

「きたない。さすが忍者きたないでござる!」

「忍者はアンタでしょうが! オレにはもう失うものなんてなにもない! これぞ、背水の陣!」

「……あ、そういえばおばさまが言っていられましたが、何度も限度額まで課金するようならネット回線撤去すると」

「あばー!?」

「失うもの、まだあったでござるな……っていうかむごい。そして、限度額ってことはニー子殿マジで未成年だったんでござるか……」


 いくら身内みたいなプレイヤーしか観戦していないからっていろいろと暴露し過ぎではないだろうか?

 なお、僕ら以外ではポポさんたちやイチゴ大福さんなどいつものメンバーが観戦している。中にはポップコーンまで食べている人がいるし……まあ、雰囲気を味わうだけのアイテムなんだけどね。ゲームゆえに味はしないし腹も膨れはしないのだよ。

 ただひとり、風邪をひいてしまったよぐそとさんはログインしていないが。いや、桃子さんのこんな姿を見なくて良かったのかもしれないけど……最近はヒルズ村の面々でSNSを使ったメッセージのやり取りもしているので、ログイン前に各々の状況も分かるのです。


「だいたい、公式だってヒドイんですわよ! なんですの『結婚システムについてのアンケート』って! あっさりと抜け駆けされたわたくしに対する当てつけですか!?」

「拙者だって……拙者だって上手くいかないこの日常を何とかしたんでござるよ! この人生の勝ち組ぽちゃ子め!」

「むしろオレ的には人生の墓場なんですけど!? 親の言いなりで結婚とか前時代的すぎるだろ!」

「……貴女の場合は努力とかそういうのしないで全力で親のすねかじっているんだから文句言えませんよね? そういう自由を求める発言をして許されるのは習い事や家のためにと頑張ってきた女の子だけですのよ」

「ぐはっ!?」

「しかも、旦那さんになる人はそういうダメなところを気に入ってくれたとかなんとからしいでござるなぁ……マジで爆発してほしいんでござるけど」

「――そ、そういうアンタだってなんだかんだでイチャコラしていやがるじゃねぇか! そっちこそ爆発しろー!」

「え、えへへ。そうでござるかぁ。イチャコラしているように見えちゃうでござるかぁ」

「マジウザいですわね! こっちはダメージがでかい出来事があったばかりですのに!」

「ほら、あっちを見るでござるよ。村長と嫁が仲良く観戦しているでござるよ――負け犬お嬢様。あ、実年齢は立派な大人でござるから行き遅れお嬢様でござるな」

「ぐふっ――」


 ぱたりと、ゆろんさんが倒れた。ドMの彼女でも許容できない痛みというものがあったらしい。それにしても……なんで桃子さんはあの2人が絡むと外道になるのか。


「女の闘いって恐ろしいです」

「アリスちゃんアリスちゃん。君も女だからね」

「たまに忘れがちになるがのう」

「そうよねー」

「な、なぜです!?」

「アリスちゃん、好きな番組は?」

「ニチアサ(特撮のみ)です」

「……クリスマスプレゼントは?」

「DX変身ベルトを少々」

「それは少々って言っていいお値段ではないのう」

「最近のってー、結構なお値段するわよねー。アイテム集める系だしー」

「あれじゃろう。お人形遊びとかしていなかった口じゃろ」

「失礼ですね! お人形遊びぐらいしていたですよ!」

「ヒーローと怪獣のソフビで、でしょ」

「…………」

「「……心は少年」」

「別にいいじゃないかです! なんか、ファンシーな人形とかそういうのアリスの趣味じゃないんです!」

「まあ、嬢ちゃんのキャラじゃないとは思うがのう」

「ちなみにー。私はー、がっつり遊んでいたよー」


 ディントンさんはそうでしょうね。

 ところで、なぐり合うたびに爆発が起きているのって……もしかしてライオン丸さんの新作?


「そうじゃぞ」

「軽く言うなー」

「いや、ある意味村長も関わっておるぞ……ほら、爆発系の装備をたくさん作ったら何か面白い装備が製作ツリーに出現するのではないか? と検証したことがあったじゃろ」

「あー、あったな」

「ヒャッハーズも協力してくれてのう。で、開発可能になったのがアレじゃ。よく見ろ、素手じゃなくて包帯を巻いておるじゃろ」

「あ、ホントだ。ここからじゃ色合いでわからないから……」


 3人とも肌の色が普通だから、白い包帯がハッキリ見えなかったのだ。動きもあるし。それに、現実ではなくゲーム内なのでキャラクターのテクスチャの色合いと近く見えてしまう。色の補正いじったほうがいいかもしれないな。

 とりあえずオプションメニューを開いてちょっと調整すると、今度はハッキリ見えた。


「うーん……あれ? でもアリーナのPVPってステータスとか装備の性能調整はいらなかったっけ? 装備の場合はレア度とか強化度合いなんかを考慮して規定値に置き換わるとかなんとか」

「基本の部分はそうじゃが、装備ごとの特殊性能は一部反映されるんじゃよ。装備の特殊能力の項目にPVPマークがついておれば、PVPでも使用可能じゃ」


 それはまた何とも……PVP専用装備とか作る人でてくるんだろうなぁ。


「実際、すでにPVP専門のプレイヤーも出て来ておるぞ。みんな殺伐とした眼をしておるから、あまり近づかないようにの。嬢ちゃんは既に何度か戦っておるようじゃが」

「え、マジで」

「……向こうから挑んでくるですよ。面倒なので、全員まとめて相手したですが」

「――え」

「アレはすさまじい光景じゃったな」

「そうねー……」


 え。


「もちろん、返り討ちにしてやったですよ!」

「……システム上とはいえ、結婚したの早まったかなぁと思ってきたわ」

「なぜです!?」


 なお、リングの上では桃子さんとニー子さん、そして目が覚めて起き上がったゆろんさんがそれぞれクロスカウンターを決めて同士討ちしていた……争いは同じレベルの者同士でなければ成立しないというわけか。


「……」

「な、なぜ微妙な表情でアリスをみるです!?」


 ……いろんな意味で、レベルが数段上のアリスちゃん相手に争いを成立させることが出来なかったプレイヤーたちに、黙とう。


「なんで厳かな雰囲気を纏っているです!?」

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― 新着の感想 ―
[一言] この話を読んで久し振りにボンタンアメ買って食べたらおいしかったw 今はお薬用のゼリーがありますからね あれはオブラートより飲みやすいし あと・・・今のボンタンアメの箱にはそのまま食べられま…
[一言] この年代のお子様たちは粉薬とかどうやって飲んでるんやろね?なんちゃらとかいうゼリーで飲む系? オブラート使った事ない粉薬飲むの上手なお子様時代でしたがワタクシ
[一言] Q:オブラートって何? A:あれでしょ、あ~~~~⤴♪ Q:それ、ビブラート! までが私らの鉄板ネタだったんだけど、もうそれすら古いのか……
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