結局はいつものことと流されました
【あいつら】PVPイベント雑談スレ【人間じゃねぇ】
824.名無しの武闘家
ガーディアン戦も通常戦もヤバい奴らばかりが残ったなぁ
825.名無しの魔法剣士
勝ち星少ない人は小さなエリア……しかも簡易的なボス部屋みたいな場所で戦わされているのですが
826.名無しの魔導士
通称予選会場な。運営も人数が多くなるかもと一応用意しておいた、予備の対戦部屋だって
827.名無しの狂戦士
前回はラグとまでは言わないけど、会場へ入るのに時間かかったりとかもあったからな
今よりプレイ人口が少なかったからそこまで苦にならなかったが
828.名無しのアサシン
プレイヤー数増えたからね……主にカジュアル層だけど
829.名無しの剣士
まだまだ機器の値段から手を出しづらいフルダイブ系でカジュアル層と言われましても
830.名無しの武闘家
近々、VR対応コンシューマー機でも遊べるようになるぞ。ソースは昨日の公式放送
831.名無しの盗賊
そういえばあったね、そんな話
832.名無しのアサシン
うーん……そっちも持っているし、インストールだけしてみるか。アカウントは同じの使えるからレスポンスが良いほうで遊ぼう
833.名無しの力士
うがー! フリー対戦で探偵さんと当たって負けたんだけど!
834.名無しの漁師
フリー対戦でも遭遇するんだw
835.名無しの狂戦士
さっきはニー子に負けたとか言っていなかった?
836.名無しの力士
言った。ついでにオカマのアーチャー様とか桃色の悪魔とも戦って負けた
837.名無しの魔法剣士
草生える
838.名無しの祈祷師
まあ、勝ち星を稼いでいる上位陣なんて今、我々が頭に思い浮かんだメンバーで大体あっているだろうし、当然そのメンバーが主にマッチングされるに決まっている
839.名無しの遊び人
そっか、勝ち星数で対戦相手をマッチングするシステムなんだから必然的に同じようなメンバーで固定されてくるわけか
840.名無しの魔導士
レート戦のほうがわかりやすかったのでは?
841.名無しの武闘家
今回はあくまでもイベントだから、勝ち星数でアイテムを手に入れようってのが主題だからこれでいい
レート戦でランキング上位のみいいものが手に入るだとモチベーション的にもね
842.名無しの魔法剣士
確かに。勝ち星数ならよほど弱い人でもない限り、一定の数は集められる
843.名無しの狩人
その弱い人はどうすれば……いまだに勝ち星0なんだけど
844.名無しの剣士
そもそも対人戦なんだから、差がついて当たり前なんだけどね
弱い人は鍛えてとしか言いようがない。まだ対人戦できるレベルの動きが出来ないってことだろうし
845.名無しの盾使い
勝ち星が少ない人は同じぐらいの人とマッチングする。イベント開始ごろは強い人も弱い人も勝ち星少ないからぶつかったけど、今はそうでもないんだし……それでも0のままって相当だぞ
846.名無しの遊び人
対人戦の基礎を学べるクエストがヤシノ島の道場にあるから、行ってみるのもいいよ
847.名無しの武闘家
あったなーそんなのも……基礎中の基礎だから到達する頃には無用の長物のアレ
848.名無しの魔法剣士
まあ、ヤシノ島スタートもいるか利用する人もいるが
849.名無しの魔導士
え、そんなのあったっけ?
ヤシノ島スタートだけどしらないんだけど……サービス開始から遊んでいるのに知らないっておれだけバグってる?
850.名無しの祈祷師
数か月前に追加された施設だからね。もしかして、最近はヤシノ島に行っていないんじゃない?
851.名無しの魔導士
それだわw ごめん、俺が知らないだけだったw
852.名無しの武闘家
ちゃんと謝れるのは良い文明
853.名無しのアサシン
ところで、今ヒルズ村の近くにいるんだけど……村長が泣きながら駆け抜けていったんだが
854.名無しの魔法剣士
www 何があったw
855.名無しの狩人
さっきまで公式放送に出ていましたよね? そっちで嫌なことがあったとか?
856.名無しの狂戦士
いや、特におかしなところはなかったし和気あいあいとした感じで終ったよ
村長もボイスパーカッションっていう新技を披露していたし
857.名無しの重戦士
くそっ、見逃した! あとでアーカイブ見るわ
それはそれとして、放送から村に戻った短い時間で妙な騒動を起こしたってことかよw
858.名無しのアサシン
和風コンビ以外のメンバー全員で村長を追いかけている――って、村長空中を走っているんだけどどういうことだw
859.名無しの盾使い
また新技見つけたのかw
860.名無しのアサシン
よくわからないけど、叫んでいる内容からするに村長さんが公式放送に出ている間に、ミニゲームで盛り上がっていたから走って逃げているらしい
861.名無しの武闘家
子供か!? いや、実際子供だっけか?
862.名無しの結界術師
リアルの年齢を詮索するのはNG
ただ、未成年ってのはどこかでぽろっと言っていた
863.名無しのアサシン
面白そうだから眺めているけど、どこまで鬼ごっこ続けるつもりだろう
864.名無しの剣士
村長さんが落ち着くまでだろう
865.名無しの狩人
そっちは何かあったら教えてほしい
とりあえず、イベントの話だな
明日のガーディアン戦は誰だっけか?
866.名無しの遊び人
銀ギーさんと……村長と相方
867.名無しの重戦士
ただいまこじれておりますw
868.名無しのアサシン
あ、村長さん落ちてきた
どうやら相当難しい技らしくて、空中ダッシュに失敗しておかしな挙動で砂浜にたたきつけられている
869.名無しの狩人
まーた妙なことしてら
870.名無しの遊び人
いつものことだけどね。明日、ちゃんと出て来てくれるならそれでいいや
@@@
なにか、ここ最近は妙なダメージを受ける事柄が多い気がする。
月の浮かぶ浜辺でひとり体育座りして海を眺めていた……なお、後ろの岩場ではみんながこっちの様子を見ているが。
「誰か声をかければいいじゃろうが」
「無理です。話しかけないでくださいオーラが凄いです」
「んゆー? じゃあ、あーしがいくねー」
「らったんが行ったらダメだろうニャ!」
「じゃあー、みょーんさんはー?」
「ディントン。ワタシにも出来ることと出来ないことがあるの」
「アリスさんが行けないなら他の誰もいけないと思いますよ」
「慰めるのはいいですけど、この場合はなんて慰めればいいのです……」
「ワタシがいるじゃない! とか?」
「……ええぇ」
「口は否定している風じゃが、まんざらでもない顔をしておるぞ」
聞こえてるよー。
とりあえず、この場にいても話がややこしくなるだけだから……メニュー画面を開き、おもむろにログアウトボタンを押した。
「ああ!? お兄ちゃん!?」
「むしろ一度距離をとるというか、落ち着いてからログインし直してもらったほうが良いんじゃないじゃろうか?」
「たしかに」
「……ちょっとコンビニ行って、ジュース買ってくるだけだし。ちょっとハズレなしくじ引いてくるだけだし!」
「なんでギャル言葉っぽくなっているのよ」
「っていうか、ログアウト直前も会話可能なんじゃな……」
「ハズレなしくじってアレですよね。赤い配管工のくじでしたか」
「……」
「アリスちゃんが無言でログアウトしているんだけどニャ」
「そういや、嬢ちゃんも好きじゃったな」
「もうとっくに日も落ちているわよ」
「叔父さん引っ張っていくです」
「ええ……」
@@@
なんか、グダグダと会話が聞こえていたが……ログアウトも無事に終わり、見慣れた自分の部屋に戻ってきた。
……正直、何してんだよ自分という気持ちがないわけではないのだが、そのあたりの反省は帰ってからにしよう。着替えて部屋を出ようとすると……あれ? 父さんと母さんが何やら出かけようとしていた。
「ふたりとも、どうかしたの?」
「あ、ゆっくん」
「ちょっとした用事でね。パパもママを送って行かないといけないんだ。すまないが今日の夕飯は適当に食べておいて欲しい。少し遅くなる」
「それは分かったけど……」
母さんが少し慌てている感じだが……何か隠しているのだろうか?
問い詰めたいところだが、そこで父さんがなぜか意味深な笑顔を僕に向けていた。
「父さん、何だよその気持ち悪い笑顔」
「気持ち悪いとはなんだ気持ち悪いとは……だがまあ、特に大きな理由はないさ。ただ――お前の結婚式が楽しみだなと思っただけだよ」
「いや、相手とかいないし。しかも気が早い」
「ははは。そうかもしれないな」
「うふふ、スピーチはママに任せてね」
「絶対ヤダ」
「でもパパ、急になんでそんな話を?」
「……いや、なんとなくそんな話をしたくなっただけさ」
そう言って、ふたりは車に乗って出かけて行ってしまった……父さんがあんな意味深なことを言う時って怖いんだよなぁ……マジで何かを察しているとかそんな時だし。
母さんはよくわかっていない感じだから、父さんだけ気が付いているみたいな雰囲気だった。そして、詳細を語るつもりはない、と……理由は分からないが、今はそのほうがいいと判断したのだろう。
正直、後々ひどい目に遭うんだろうが……今の精神状態で下手なこと言われてもダメージがでかいから、頭の片隅に置いて気にしないようにしたほうが良さそうだ。
「えっと、近くのコンビニでくじを置いているところは……あそこだったな」
頭の中で、調べておいた開催店舗をリストアップする。とは言っても、近場に1店舗。2駅先に1店舗ぐらいだが。
とりあえず一番近い所へと向かう。家に鍵をかけて夜の町へと繰り出す。とは言っても補導されるような時間でもないのだが……まあ、パトロールしている人に見つかったら何か言われるかもしれないのでさっさと買い物済ませて帰ろう。
ほどなくしてコンビニにたどり着き、適当にジュース数本とお弁当を買う。マンガコーナーも見てみるが……特に何もないか。くじを適当に3回くらい引いて帰るか。
と、そこで入店音が響く。音につられて顔が入り口に向かう。普段ならすぐに視線を戻すが、入ってきた人物に見覚えがあったので声が出てしまう。
「あ」
「あ……(しまったです。同じ町内にいるんだから、くじを引きに同じコンビニに来るにきまっているじゃないかです!?)」
「うん? あり――げほっ!?」
たしか、桜井ちゃんが隣の男性――父親だろうか? それにしては若すぎるが――の顎に一撃を決めた。おお、いいものが入ったぞ……男性は身もだえている。っていうか、脳震盪を起こしていないだろうか?
「あ、アリスちゃん何すんの……」
「ごめんなさいです。こっちにも事情があるですよ」
「えっと、桜井ちゃんだよね? どうかしたの?」
「な、何でもないですよー」
男の人は小声で桜井ちゃんに何か言ったようだが、僕には聞こえなかった。まあ文句を言っているんだろうな。店員さんも怪訝な顔でこちらを見ているけど……あまり目立つことしないほうがいいよなぁ。
とりあえずレジに向かい、3回分のくじも含めて代金を支払い――さあ、くじを引くぞ。
「……あー」
「どうかしたの」
「ダメな時の顔をしているです」
「?」
桜井ちゃんが何かを言っているが……特に気にせずくじを3回、これだ!
「えっと、クリアファイルですね。3つとも」
「Oh……」
「あー、やっぱり」
「あの子、背中が煤けているなぁ……」
「へへへ、これが排出率の壁ってやつか」
「お兄さん、きっといいことがあるですよ」
「ははっ……桜井ちゃんはいい子だねぇ…………みんなにハブられた僕にも優しくしてくれて」
「ぐふっ!?」
「えっと、どうかした?」
「な、何でもないです……良心の呵責がしただけですから」
小学生なのに、その言い回しはある意味将来有望だなぁ。
とりあえずふたりに会釈して、コンビニを出る。今日の晩御飯は親子丼だぜーと口ずさみ、家へと歩いて行った。
「……アリスちゃん、BFOで何かあった?」
「いえ、ちょっと選択肢を間違えただけです。14行きだっただけです」
「それ、ダメなやつだから」
最後の会話はよく聞こえなかったが……14行きって、妙なこと知っているなー桜井ちゃん。




