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説得
少年がびっくりした顔でこちらを見ている。
「幽霊なんて初めて見た」
『そりゃ俺も自殺しようとしてる人なんて初めて見たよ。』
俺もびっくりした感じで言う。
『とりあえず少年よ。なんで自殺なんてするのかはわからないけどやめなさいよ。』
「なんで?」
『なんでって死んだら何もないし、何も出来ないからだな。』
俺は少年を説得することにした。
『俺は先程事故で死んだけどやりたいことがいっぱいあるし、漫画とかラノベの続きが気になるしでまだ死にたくなかった。けど少年はまだ生きてるから自殺なんてやめろよ。』
俺の言葉に少年は激怒した。
「うるさい!僕はもう死にたいんだよ!こんな世の中なんて生きられない」
『ちょ、ちょっと落ち着けよ、少年。何かあったんだよ。』
流石に少年がおかしいことに気づいたので訳を聞くことにした。
「あんたには関係ないだろ!もう死なせてくれよ!?」
そう言って少年は飛び降りようとした。
『やめろ!』
そう言って俺は少年に突っ込んだ。