第三話 魔法使い
いよいよ異世界を印象付けるような不思議な人物が行動を起こす。
・まずは今回の登場人物の紹介だったりする。
◎グレッツ・バディース(♂)
魔法使い。とりあえず名前だけは有名であるが、謎が多いためにいろ
いろな噂が立つことになる。何かの研究をしているらしいが、何の目的
でどのようなことをしているのかは不明。
ピックとはただの知合い以上の仲であるらしいが・・・。
第三話 魔法使い
グレッツ・バディース、その名前を聞いて知らぬものはいないと言うくら
いに有名な人物で、魔法使いである。
魔法使い、それはこの世界では羨望の眼差しで見られるべき存在で、一般
の人達ではできないようなことをやってのける者達のことである。グレッツ
はその魔法使いであり、しかも特に高位の術を行使することができるのであ
る。
「誉めてもらえるとは光栄ですな、ふっ」
ピックは、渋い表情をますます曇らせていた。ゴブリンという種族は、人
間に対しては威嚇的な態度を取るか、悪ければ攻撃を仕掛けてくる。
グレッツは、どうやらゴブリンたちを操作しているように見える。これも
魔法のなせる技であろうか。
「けっ、誉めてなんかねえんだよ」
「まあとにかく、今日はあなたにお願いがあってここに来たのですから」
「俺に頼みだと?」
ピックは怪訝な目でグレッツを見た。
「そうです、あなたにある場所まで行ってもらいたいのです」
「ふん、俺がそんな話に乗ると思ってるのか」
「思っていますとも。当然でしょう、これだけのゴブリンがいることですし
ね」
グレッツは勝ち誇ったように微笑み、ピッケルを見つめる。
ピックはグレッツを睨み付ける。あたかも、睨むだけで石化させることが
できるバジリスクのように。
「うりゃーっ!!」
突然、ピックは動いた。あれほどにダメージを受け、なおかつグレッツの
魔法が効いているはずのピックが、しかもその動きの素早さは、ゴブリンが
身動きすることもできないくらいに速く、神速と言ってもいいくらいであっ
た。
ピックの目標は、当然グレッツである。
「でりゃーっ!」
ピックの必殺の一撃がグレッツに向かって繰り出される・・・そう思えた
瞬間、
「う、ぐ・・・・ぐあっ・・・こ、このやろう・・・」
グレッツの身の周りから電撃が走り、ピックは気絶していた。
「残念でしたね。あなたは私の恐さを、忘れてしまっていたのですね」
グレッツは微笑みながら言った。しかしその笑みは冷ややかだった。
続く・・・
この話でもまだ序章に過ぎないですね
最後まで続けられるか心配ですが、
頑張って投稿します(^-^;;;