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第二話 罠

こことは違う世界でも、また何かが始まろうとしている。

いや、既に始まっているのかもしれない・・・。

 ・まずは今回の登場人物の紹介だったりする。


  ◎ピック・カムラッシュ(37才、♂)

  物静かな狩人である。狩人といえどもこの者の剣の技術には目を見張

 るものがある。しかし、どういう訳か剣よりも飛び道具を使いこなす。

  いつも冷静沈着で、動揺を見せることもないくらいに鉄の心を持って

 いる。

  狩人であるにもかかわらず、実は宮廷騎士団で弓隊を率いている。



第二話 罠


 ピック・カムラッシュは、囲まれていた。

「くそっ、不覚をとってしまったか・・・」

 しかし、そう言ったところで状況は一向に良くなるわけではないことは分

かっていた。

 こんな状況になってしまった元々は、ピックがカルミール国王、ライデル

ク11世から、最近ストームフォレストに出没する妖魔を退治してほしいと

の要請を受けて、少数の精鋭を引き連れて出発したことに始まる。

 カルミール王国の王都ミンテスを出発し、ストームフォレストに至る道の

途中で妖魔との最初の遭遇をし、撃退した。そして、ストームフォレストに

到着するまでは何事もなかったものの、森に分け入ってからはさんざんな目

に遇っていた。1人、又1人と行方不明になった。ピックはそれも妖魔の仕

業だろうと皆に言い、単独行動を禁止した。

 にもかかわらず、今度は2人組で行動していた仲間も消えてしまった。

 森の道もだんだんと険しくなり、最後には獣道すらなくなってきていた。

それでも、ピックは諦めずに妖魔の巣窟を探した。

 しかし、ピック達の捜索も1日毎に限界に近付きつつあった。その時の人

数はもう3人であった。そして夜、ピック達は見張りを立てていたにもかか

わらず襲われてしまい、なす術なく逃げ出してきたのだった。ところが、ピ

ックは一人になってしまい、妖魔の軍団に追い詰められていた。

 仲間がどうなったのかを確かめることもできず、自分の無力さを痛切に思

い知らされたピックであった。

 周りには猿のような容姿の、しかし猿よりも獰猛で奇形な種族のゴブリン

が、手に手に棒きれを持って、今にも襲いかかろうとしていた。

 頼みの武器も、こんなに多数の敵を相手に、しかも接近戦ではなおさら意

味を持たない。彼の武器はロングボウであった。飛び道具では今の状況を変

えることは難しい。しかしそれ以外にも彼は武器をちゃんと持っていたが、

短剣ではこの群がるように現われたゴブリンには立ち向かえない。

 彼は、優れた戦闘の技術を持っていたし、ゴブリンなど恐れたこともない。

それでもこの数の差はいかんともしがたかった。しかも彼は、致命傷にはな

ってないものの大小様々な傷を負っていた。

「こんなところで・・・」

 しかしそう言いながらも、ピックは諦めていなかった。どうにかして逃げ

出せる手立ては、と周りをじっくりと見回す。

 何かあるはずだ、何か・・・。内心で思いを巡らしているところへ、突然

体中の力が抜けていく感覚を味わっていた。

「ん?これは・・・」

 どうやら、ピックに魔法がかけられているようだった。

「ま、まさかそんなはずは・・・しかし・・・、くそっ!」

 ピックは内心の疑惑を振り払うかのように首を振り、目の前をじっと見据

えた。

 ゴブリンはしばらく戸惑っているようだったが、ピックはゴブリン達など

見てはいなかった。ピックが見ていたのは、その後ろにいるはずの人物であ

った。

「隠れてても分かってるんだ、出てこいよ」

 ピックの呼び掛けに応じてか、1人の人物がゴブリン達の後ろ、ちょうど

ピックの見ていた場所から現われた。

「ふっ、いつものごとくに勘の鋭い人ですね」

 その人物はフード付きのマントを身につけており、顔には凝った模様の施

された仮面が付けられていて素顔は見えない。

「ふん、えらくなったものだな。グレッツ・バディースよ」



 続く・・・



こんな感じの執筆ペースならなんとか

連載でも投稿できるので、これからも

数日感覚で投稿しますので、よろしくお願いします〜



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