第百九十話:魔法使いはとても弱い
魔法使いはもうすぐ居なくなる。
入学式でそう告げられるマナスル魔法学院では、しかし魔法の講義が欠かすことなく続けられていた。
この世界は残酷だ。
戦場に出ずにひっそりと暮らそうとしても、魔物の襲撃が起これば途端にそこが戦場になってしまう。
クラウス達が魔物を殲滅するのが先か、クラウスが全てのマナを飲み込んでしまうのが先か、それは誰にも分からないことだった。
そんな時に一分一秒でも生き延びる為、一人でも多く救える様にと、魔法使いがこの世界から居なくなるその時まで、この魔法学院は機能させ続ける。
それが今のマナスル魔法学院の基本方針となっていた。
最初に聞かされるそんな説明を受けて残った学生達は、皆それをしっかりと理解していた。
もちろん理解を示さない学生は聞いたことの記憶を消して家に帰されるのだから、当然とも言える。
この日はその中でも英雄の一人にして世界最強、数多くの魔法理論を説き魔法使いの地位を飛躍的に向上させた魔法使い、ルーク・スカイウォードの講義だった。
ルークの考えの一つには、出来ないという深層心理を取り除くというものがある。
学生達が目にもしたことの無い魔法を実際に使ってみせ、人間の限界を底上げする。
聖女が最初に少しの理論を示して精度を向上させられる魔法書を残した様に、ルークはまず単純に出来るという意識を心理に刻んでいく。
それをし始めたのもまた、聖女の功績をその目で見てのことだった。
そしてその効果は絶大だった。
ところが、この日のルークは少し様子が違った。
教室に入ってくるなりふうと息を吐き、自分の中の感情を整理したかの様に間を置いてから、ゆっくりと言葉を発した。
「魔法使い。
近年では勇者よりも万能で価値が高いのではないかと言われている僕達だが、それは大きな間違いだ。
君、それは何故だか分かるかい?」
指された学生が少し困惑したようにきょろきょろと辺りを見回した後、耳にタコが出来る程聞いている話を思い出す。
「ルーク先生がいつも言ってることですよね。魔法使いは勇者と違って、魔法を使えなければただの人間です」
――魔法使いは確かに万能だ。しかし勇者の方が遥かに強い。
いつもルークが口を酸っぱくして言っていることだった。
ルークがエリザベート・ストームハート以外に負けている場面など、今回のサンダル戦を除けば一度も見たことが無かった学生達には余り正しく伝わっていない様だったけれど、聖女と鬼神の様な本当の頂点の話をすれば、ようやくそれを理解する。
そんな風にして、ルークはいつも学生達に魔法使いの脆弱性を説いていた。
いつもよりも元気なさげなルークは静かに首を縦に振ると、再び口を開く。
「ああその通り。では実際、最も簡単に魔法使いを倒す方法ってなんだと思う?」
「はい」
「どうぞ」
一人が素早く手を挙げる。
良くも悪くも空気を読まない学生だった。
「寝込みを襲う」
しかしそれが、今回は教室の緊張感を随分と和らげてくれた様だった。
ルークはふっと笑うと、ふむと頷く。
「まあ、それも方法の一つではあるだろう。でも、もしも物音を立ててしまえば、訓練をしている魔法使いは即座に対応してしまうはずだ」
実際はそれどころでは無く、講義の中ですら寝ている間も警戒出来る魔法を扱う訓練をしているのだけれど、もしかしたら感知されない勇者に暗殺を企てられれば殺されるかもしれない。そんなことを考えていた。
また別の学生が手を挙げる。
「はい、マナが尽きるまで待てば良いのでは」
「僕相手に、マナが尽きるまで耐えられる勇者が何人いる?」
「確かに……」
ルークが知っている限り、存命の勇者ではエリザベート・ストームハートとサンダル、イリス、そしてマルスの四人、魔法使いではエレナだけ。
特にマルス以外は英雄という特別な加護を持っているのだから、普通の勇者や魔法使いでは耐えることすら出来ない。
殉狂者エイミーですら、英雄ではないという理由で耐えられなかったことが証明されている。
「正解はこうだ。知覚外から狙撃する。僕が探知の魔法で見える距離は約4kmだ。しかもそれも、常に見続けることが出来るわけじゃないし、全方位を見渡せるわけでもない。常に警戒出来る距離は精々200mかそこらになる」
それは元も子もない発言だった。
「つまり僕に気付かせずにその外から弓でも射られたのなら、僕は簡単に死ぬだろう」
周囲を警戒していないタイミングで200m以上先から、ルークに勘付かせずに射殺すということ。
ただの人である状態のルークを、魔法使いにしない内に仕留めろということだった。
「でも、先生は魔物の奇襲から何度も生き延びてるのではないんですか?」
ルークには、今は説得に邪魔な実績があった。
超長距離、7km先に居た強力な魔物に魔法で狙撃され、無傷で反撃に移り魔物を仕留めたという伝説は特に有名だ。
要するに、ただの人であるルークの狙撃などほぼ不可能ということだった。
しかしそれはルークの実力では無かった。
たまたま偶然1m程逸れた魔法がルークを貫く事は無く、瞬時に防御態勢を整えたルークに第二撃が届くとことは無かった。
それだけのこと。
ただ、それ以来ルークは狙撃の危険性を改めた。
だからこそ、こう返す。
「ああその通り。ただそれは、僕が魔法使いは弱いんだと正しく認識しているからこその結果に過ぎない」
その一回は生き延びたものの、たまたま逸れなければ死んでいたからだ。
「さてここで、僕は今まで君たちに教えてきた魔法理論を一旦覆そうと思う」
効率的に効果の高い魔法を使う為には、その事象が起こる科学的な根拠を元にした方が良い。
知った直後一時的に魔法の威力が下がることこそあるものの、理解を増すほどにより効果的に、より効率的になっていく。
聖女の魔法書にも書かれている、現代魔法の基本だった。
「どういうことですか?」
当然の疑問が浮かぶ。
無知こそ魔法使いにとっての恐怖に他ならないことを、今まで散々教えられてきたのだ。
だからこそ、次のルークの言葉は学生たちにとっては理解不能なことだった。
「簡単なことさ。魔法は所詮イメージが全てだということだ」
「……どういうことですか?」
散々魔法理論を教え込まれてきて、学生ながら他国のトップにも並ぶ実力を持って卒業していくマナスル魔法学院の学生達。
彼らを成長させてきたのはいつだって聖女とルークの魔法理論だった。
卒業して行った先輩達も皆、声を揃えて魔法は理論と弱さを把握することが最も大切だと語っていた。
今までたったの一度として、イメージの重要性を説かれたことはなかったのだ。
しかしルークは知っていた。
散々天才と呼ばれてきた自分よりも更に上がいることを。
誰も使えない魔法を平然と使って見せて、自分の魔法開発を何度も救ってくれたパートナーを。
混乱を抑える様にルークは優しく語りかける。
教室に入ってきた時の落ち込みはもう消えた様に、諭す様に言う。
「僕が君たちに今日教えるのは、防御魔法だ。みんなは僕が普段どんな魔法を使って防御しているか知ってるかい?」
「はい。肉体の強度を疑似的に鋼鉄と同等にしていると聞いたことがあります」
「正解だ。正確には英雄エリーの肉体を参考にしているんだけど、概ね正しい。ではなんで僕はそんな方法で防御をしているのだと思う?」
「シンプルな方法の方が、別なことに意識を割けるからじゃないですか?」
魔法の基本。複雑なことを極力抑える。
より効率的に、より効果的に、そしてより自分と味方を安全にできる様に。
ルークの魔法は、ルークの教えはそれを徹底していた。
だからこそ、魔法使いの防御方法はシンプルに限る。いつも言っていること。
ところが今日の講義では、いつもは魔法理論の際は名前を出さないパートナーの名前を出すことにしていた。
「その通りだ。その証拠に、僕の妻エレナは防御魔法を殆ど使わない」
「そうなんですか?」
「彼女は天才だが、複数のことを同時にこなすのは苦手だ」
ルークにとっては自身を超える天才と言えば妻エレナだった。
本当にただのイメージだけで理論も何もすっ飛ばして正解を導いてしまう。
よくよく聞けば理に適っている様だけれど、そんなイメージだけではそうはならない。そんなことをいつも思っていた。
ーー最初に宙に浮かんだ時も酷いものだった。
そんなことを思い出しながら、学生達に対して大切なことは忘れない。
イメージの天才は複数の魔法を同時に扱うことは苦手だった。
だからその分、ルークにはやらねばならないことがある。
「だから僕が防御を受け持っているだけ、ではあるんだけどね」
講義では余り出さない名前。
余りにも皆を強くする為にはかけ離れている魔法使い。
こんなことも出来るよと見せたところで、なぜ出来るのかすら分からないのだから参考にならない魔法使い。
だからこそ、講義では名前を出すことを控えている名前。
しかし雑談となれば話は別だった。
「うわ、いつもの始まった。次は娘だ……」
「そんなには言ってないだろう……」
嫌そうな顔をし始めた学生達に少しテンションを落とす。
「おほん、とにかく、防御魔法はシンプルなものを使う程想定外の対処には強い。今更になってだが、僕はそう確信した」
今回の講義の本題に入ったことを周知させる咳払い。
それまで少しリラックスし始めていた学生達も、真面目な表情になったルークに思わず背筋を伸ばす。
「僕が知る限り、僕を上回る天才魔法使いは二人いる。一人はいつもお馴染みのエレナ」
先ほどの意趣返し。
しかし頭はすでに別のことを考えていた。
エレナに身の危険が及んだことは今まで殆どなかった。
彼女が戦うときには大抵側にいたし、そうでなくてもほぼ無傷で帰ってくるのがエレナだったから。
エレナの基本的な防御魔法は特殊も特殊、相手が攻撃の際に一瞬躊躇うほどの覇気を出すこと。
彼女の師である鬼神を参考にした、などと言っているそれは、ある程度高レベルの体術も会得しているエレナにしか出来ない超特殊魔法。
危なっかしくて見ていられないからと、ルークが防御を受け持つことにした理由でもある魔法だった。
ただ、これはシンプルな魔法だ。
問題はもう一つの防御魔法。
「もう一人は、僕の師の一人であるエイミー・ヘイムスイミーだ。彼女の防御魔法はどんなものだと思う?」
彼女は自分で自分を傷つけるという戦い方の性質上、特殊な防御方法を取っていた。
「先生を上回る天才……、そして自分の肉体に付けた傷を相手にも与えるんだから……、意図しない攻撃は全部跳ね返すとか?」
「惜しい。でもそれじゃマナが持たないだろうな」
「即座に再生?」
「それは脳が守れない」
「あ、そっか」
少々のやり取りの後、ルークは二本の指を立てて言う。
「正解は二段階の防御壁だ。と言っても一段階目は感知するだけのもの。自分の周囲50cmに薄い膜が張ってあって、そこを通り過ぎたものの中で皮膚に傷を付けるものを感知する。
本当の防御壁は体のほぼ表面に展開される小さなもの。一段階目を通り過ぎた物体より一回り大きな障壁を作り出す。
それを殆ど意識せずに行うのが彼女の防御魔法だ。消費するマナも少なく、思考の無駄も少ない最高峰の防御魔法をエイミーは持っている」
それはルークが今まで生きてきて最も驚いた魔法の一つだった。
ルークやエレナの様な加護を持たず英雄になれなかった、一人の魔法使いが生み出した、奇跡の様な魔法。
エイミーが世界で最も戦いたくない魔法使いと言われる理由の一つ。
ルークやエレナを除いてはトップと言われた魔法使い達に尽く、どうやってもエイミーを負かすイメージが描けないとまで言わしめた魔法。
「……そんなこと出来るんですか?」
「少なくとも僕には不可能だ。その魔法を再現することは出来るが、彼女と比べて思考もマナも無駄が多過ぎて使い物にならない」
当然だった。
半自動で発動するその魔法はエイミーが使えばほぼ永続的で、しかしルークを持ってしても使える時間は僅か3分が限度。
しかもその魔法を使っている間は他の簡単な魔法のイメージすらしづらくなるほどに疲弊してしまうのだから、実戦では全く役に立たない。
では何故エイミーはそんなことが出来るのか。
ルークが考えた末の結論は、エイミーが『真なる狂信者』だから。
「なんでエイミーはそんなことが」
学生の質問に、ルークはふむと頷く。
人は皆自分の身を守ろうとする。
それは何故か。
肉体を負傷すれば痛み、そして最悪の場合は死んでしまう。
最悪を免れたとしても、その傷が原因で後遺症が残ることもあるだろう。
当然ながら、誰しもがそれに恐怖する。
つまり、ダメージを受ければ起こり得ることを誰しもがイメージ出来てしまう。
だから傷付かないように防御魔法を使うのだ。
それが当然。
しかしながらエイミーは真逆だった。
「彼女は狂信的と言っても良い聖女信者だ。自分の身は全て聖女に捧げるものであって、決して他者に傷付けられてはいけない。そんな異常な思いと生来の才能が、そんな不可能にも思える防御魔法を生み出した。
これが僕が、魔法は所詮イメージだと言った理由だ」
エイミーの攻撃魔法は自傷した傷を敵にコピーするというもの。
そもそも傷つくことが前提で、その結果起こり得る痛みや後遺症などまるで気にも止めていない。
エイミーはただただ単純に、供物である自分の身を他者によって汚されるのがどうしても我慢出来ない。
たったそれだけだったのだ。
本当に単純に、邪魔をされたくない。
それだけでエイミーは、超低コストな自動防御魔法を編み出した。
それがどれだけ異常なことなのかすら本人は気にもせずに、毎日布教活動に勤しんでいた。
流石は二人の天才の師だという評価もあったことをルークは知っていて、思わずため息を吐いてしまう。
「全く、エレナといい本当の天才には常識は当てはまらない」
今なら自分がエレナとエイミー二人を相手取っても勝てることなどさておいて、ルークは講義を続ける。
「そもそも魔法使いが飛躍的に強くなった理由の一つに、聖女サニィが魔法の強さを示したことが挙げられる。
彼女が魔法理論を生み出したこと以前に、彼女の魔法によって人の魔法がここまでの力を生み出せるのだと人々の心理に刻み込めたことによって、魔法使いはここまで出来るのだと誰しもが思えるようになったんだ」
ルークがいつもしていること。
深層心理から不可能を取り除くという作業。
それを最初にやって見せたのは間違いなく聖女だった。
例えその効果に気づいたのはルークであっても、聖女が実は勇者であっても変わらない、ルークの考えの根本。
そして結局、話は講義の最初に戻ってくる。
「おっと、話が逸れてしまったな。僕が言いたい本題はそこじゃない。本題は最初に言った、結局防御魔法はシンプルなものが強いということだ」
天才の話は置いておいて、とルークは改めて教室を見渡した。
すると、何処か不思議そうな顔をしている女学生の姿が目に映る。
その子に視線をやると、もじもじとしながらも挙手をし始める。
「はい、先生。今更なんですけど少し良いですか」
「なんだい?」
「なんで先生は魔法使いはもうすぐ居なくなる、魔法はもうすぐ使えなくなるっていつも言ってるのに、今頃になって基本のはずの防御魔法の講義なんてしてるんですか?」
世界は残酷だ。
だから魔法使いは最後の最後まで足掻ける準備をしなければならない。
いつも口を酸っぱくして言っているこの言葉も、入学して最初に始めるはずの防御魔法の講義を今更し始めたことで少々疑問に思ってしまったらしい。
「落ち着きなさい。彼女の質問の答えはつまり、この講義で僕が言いたいことの結論だ。
では答えよう。
いつか必ず来るその時に、君たちには1秒でも長く生き延びて欲しい。たった1秒の違いで生きるか死ぬかが変わる。
ここはそういう世界だ」
「1秒長くマナが持てば耐えられるかもしれない。分かってはいるんですけどしっくりこなくて」
戦場に身を置いたことがない若い学生達に、1秒の大切さはまだ理解し難いらしい。
ならば1秒以内に君を倒して見せよう。といつもなら言うところでルークは再びふうと息を吐いた。
「すぐに分かるさ。講義を続けよう」
すっと瞳を閉じて数秒、いつもとは違う雰囲気。
誰しもがルークの邪魔をしてはいけないと思い至ったところで、ゆっくりと口を開く。
「僕が認めた天才であるエイミー・ヘイムスイミーの魔法は、普通に使っている限りでは決して気付かない穴があった。
それは文字通りの穴」
殉狂者エイミーには一切の隙がない。
彼女を傷つけるにはその障壁を超えるダメージを与えるか、50cm以内からの攻撃を行うか、もしくは精神魔法で打ち勝つか。
威力を上げて挑んだ一撃は元々超優秀だったエイミーの同質の魔法で簡単にいなされ、勇者なら大丈夫だろうと挑んだ者は一瞬で足を潰され、精神魔法をかけようとした者は彼女の闇に触れ精神を蝕まれる。
そうとまで言われた絶対に戦いたくない魔法使いの誰も、ルークすら気付けなかった隙。
「エイミーの二段式防御障壁は、一段階目に引っかからなければ発動しない。
その魔法はあまりにも複雑な為に、いくら天才の彼女と言えど、完璧な制御が出来ていなかった」
「思考もマナも効率が良いんじゃ?」
英雄達を除けば誰も突破できなかったからこそ、絶対に戦いたくない魔法使い。
一段階目をゆっくりと超えてから急加速する様な魔法は既に試され、それは普通に防御したエイミーに防がれていたことを、実際に対決した者は知っている。
しかし思いもよらないところに、その魔法の落とし穴はあった。
「そう。その殆ど思考していないことが最大の欠点だったんだ。彼女は周囲のマナが不安定になった時、一段階目の一部に穴が空いていたことに気付かなかったんだ」
「え?」
「それまでは意識しなくても良かったマナの揺れだ。彼女はマナが極端に濃いこのマナスルの頂上でも、逆にマナが薄い地域でも関係なくその防御魔法を使えていたはずだった。
しかしその複雑で効率の良い魔法は、瞬間的なマナの揺らぎによって、あっけなく穴を開けることになってしまった。
僕達魔法使いがマナを感知する方法は、タンクにマナが流入する感覚しか存在しないからだ」
マナを感知出来る者は歴史上一人だけ。
他の全ての魔法使いは、魔法を使った後にマナが流入してくるその感覚でしか、マナを認知出来ない。
効率の良すぎるその魔法は一瞬マナの流入が途切れたことにすら殆ど気づかせることなく、一瞬のタンクの変化は彼女の思考の深層に傷を付けた。
ほんの少しの、感じるか感じないかの違和感がその複雑な魔法をいとも簡単に崩してしまったのだ。
「エイミー・ヘイムスイミーは三日前、南の大陸であっけなく戦死した。ある勇者がたまたま投げた、たった直径10cmの石が頭に直撃したことによって」
そう、周囲のマナを無意識に食い続けているクラウスが助けに入ったことによって。
随分と間隔が開いてしまい申し訳ありません。
5月まで繁忙期なので、またしばらくかかってしまうと思います。