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異世界惑星テラフォーリア冒険記~異世界で龍神の神子になりました~  作者: ai-emu
【第3章】魔術学園1年生6月~ファンタジーな世界の学期末試験(試験という名の闘技大会)~
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(3)期末試験は闘技大会③~トーナメント2回戦第2試合~第5試合まで~

「ヒカリちゃん、ヒカリちゃん。」

「何でしょうか?コトリちゃん。」

「先ほどの試合ではメーリアちゃん、完全に遊んでいましたが、イグ君はどんな闘い方をするのでしょうか?とても楽しみです。」

「そうですね。私もあそこまでしろとは言っていなかったはずですが。メーリアは、完全に相手をおちょくってましたからね。少しシーラが可哀想に思えてきました。」

「でも、ヒカリちゃんだったら、もっと相手を苛めていたでしょう?」

「もちろん!」

「即答ですか。まあ、かくいう私も、たぶん相手を苛めていたでしょう。

そんなことよりも、目の前のイグ君の試合を見ましょう。さて、イグ君は、どうやって相手を苛めるのでしょうか?楽しみですね。」

「そうだね。楽しみだね。」

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「それではこれより、第1学年決勝トーナメント2回戦第2試合、1年1組イグリートカーヤ=カイヤニールvs1年2組エトナ=オリオンの試合を開始する。お互い、試合のルールに則り、正々堂々と闘うこと、いいな?」

「「はい。」」

「よし。それでは、はじめ!」

「まずはこれから行きましょうか。今回は『詠唱』込みで魔法を放ちますので、しっかりと受け止めてくださいね。」

審判役の先生の開始の合図とともに、そう宣言して詠唱を始めるイグ君。

「母なる大地に芽吹く命の源よ

我が声、我が願いに応え

大地を囲む草木の檻となれ

植物絶対隔壁プランテーションウォール』」

突如リングから現れる無数の植物たち。それらが複雑に絡み合い、リングを覆うほどの大きな壁へと成長していく。

その際運悪く、成長していく植物の1つに足を取られ、頭上高く放り上げられてしまった対戦相手のエトナさん。

「えっ!きゃ~~~~~!!!」

突然、大音響で響くエトナさんの悲鳴。逆さ吊りの状態で地上から20メートルほど持ち上げられたエトナさん。右足だけ植物に拘束されているため、大きく股を開きなんとも欲情的な格好になっている。

「は、はなして~~~!!!!い、いや!そ、そ、そこは、…ちょっ、ちょっ、ちょっと、や、やめて~~~~!!!」

エトナさんの叫びも虚しく、どこからともなくやってきた1本の枝が、ブルマの中に入り込む。

「少しエッチな植物がいるみたいだね。降参するなら今すぐ解放してあげるけど、どうする?」

イグ君は、わざとらしくエトナさんに訊いた。それに対して、エトナさんの答えは。

「こ、降参なんかしないわ!」

「そう、残念だね。」

イグ君が指を鳴らした瞬間、リングを覆っていた植物がすべて消えた。その結果、逆さに釣り上げていた植物がエトナさんが解放され、そのまま地面に落下していく。その際、何故かエトナさんの着ていた物がすべて一瞬でなくなってしまった。

「あっ!しまった。」

「いや~~~~!!!」

叫び声が木霊する中、エトナさんは20メートルの高さから落下を始めた。

「わ、わ、我願うは、え、え、永劫なる静寂!

す、すべてを包み、しょ、衝撃を護る、た、盾となれ!

キャ~~~!!」

最後の発動キーカオスワードを唱える前に地面に叩きつけられてしまったエトナさん。リングの外に叩きつけられてしまい、そのまま数メートル地面を転がっていく。全裸で。一応、身体強化の魔法だけは何とか発動させていたのが幸いし、大きな怪我もなく地面に叩きつけられた衝撃で、気を失っているだけのようだ。

「それまで!勝者。イグリートカーヤ=カイヤニール!」

この試合はあっけなく終わってしまった。呆気ない幕切れに、しばし呆然と佇んでいたイグ君だが、審判の声に反応して魔法を解いた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「あれまあ、呆気なく終わってしまいましたね。ヒカリちゃん。」

「そうね。イグ君も、こんな風になるとは思っていなかったみたいだし。これは、不可抗力によるところが大きいわね。」

2人の試合を寸評するヒカリとコトリ。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「それではこれより、第1学年決勝トーナメント2回戦第3試合、1年1組ルクシード=トファカランスvs1年2組ククリオット=オアスタリアの試合を開始する。お互い、試合のルールに則り、正々堂々と闘うこと、いいな?」

「「はい。」」

「よし。それでは、はじめ!」

開始と同時にルクシードにより、無詠唱で放たれた大きく渦巻く濁流に飲み込まれてしまった対戦相手のククリオット君。そのまま濁流に、10分ほど弄ばれてしまう。

魔法が解除されたときには、全身傷だらけでびしょ濡れ状態だった。どうもあの濁流には、瓦礫やら何やらが混ざっていたようだ。フラフラ状態のククリオット君は、そのままリングの外へと落下してしまった。

「それまで!勝者。ルクシード=トファカランス!」

瞬殺試合ではなかったが、呆気ない幕切れだった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「それではこれより、第1学年決勝トーナメント2回戦第4試合、1年1組コウタ=クボウチvs1年2組ハリス=アマスタシアの試合を開始する。お互い、試合のルールに則り、正々堂々と闘うこと、いいな?」

「「はい。」」

「よし。それでは、はじめ!」

10メートルほどの距離で相対している2人。最初に動いたのはコウタだった。

「まず初めにこれから行きましょうか。少し大変かと思いますが、頑張って耐えてください。もちろん、反撃してくれても構いませんよ。反撃できるのならね。」

そう宣言して対戦相手であるハリス君の警戒を誘う。

「闇夜来たれ、我求めるは深淵なる心の抱擁

奥底に眠る拒絶心理トラウマを呼び起こせ

恐怖の再燃リロードイントラウマ』」

「いや、こ、こ、来ないで!こっち来ちゃダメ!たすけて!!」

突如、悲鳴を上げるハリス君。いったいどんな悪夢トラウマを見せられているのだろうか。

「どうしたんですか?ハリス君。今まで生きてきた中で一番悲惨な拒絶心理トラウマを少し思い出してもらっているだけですよ。強い精神力があれば、簡単に解けるようにしてあります。本気でやったら精神が崩壊してしまいますからね。」

そんなことを言いながらコウタは、何かから逃げ惑うハリス君の後ろを追いかけていく。

「来ないで!!」

逃げまどいながらハリス君は、無詠唱で無茶苦茶に魔法をぶっ放していく。制御を外れた魔法が幾つも混ざり合い、リング上はちょっとしたカオスな状態になっていく。

「…、これは放っておくと少し大変なことになりそうですね。

…仕方ありません。本来ならば制御を怠ったハリス君が、何とかしないといけない問題なのでしょうが。原因を作ったのは僕なので、今回だけは手を貸してあげましょう。」

そう言うとコウタは、右手を前に出した左から右にゆっくりと動かした。その瞬間、暴走していた魔法が、強制的にコウタの制御下に置かれ、元となる魔力に戻されて空気中に霧散していった。リングの中央付近には、すべての魔力を暴走した魔法い吸い取られ、気を失っているハリス君の姿がある。コウタは、ハリス君のもとまで歩いていき、首筋に手刀を軽く当てた。

「それまで!勝者。コウタ=クボウチ!」

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「あれまあ、この試合も呆気なく終わってしまいましたね。ヒカリちゃん。

それにしても、コウタ君。精神魔法とは、またえげつないモノを使いましたね。」

「…そうね。闇属性は、使い方を間違えると大変なことになるよね。今回は事なきを得たけれど、1歩間違っていたら、この辺りは異界化していたと思うわ。

今回の件も、こんな風になるとは思っていなかったみたいだし。これは、不可抗力によるところが大きいわね。」

2人の試合を寸評するヒカリとコトリ。この2人は、いつも通りの平常運転らしい。横で何なしに話を聞いていたメーリアとテレサは、そんな2人をジト目で見ながら溜息をついていた。かくゆう2人も、初めて見た魔力の暴走自体には驚いてはいたが、ほかの部分に関しては平常運転を続けている。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「それではこれより、第1学年決勝トーナメント2回戦第5試合、1年1組アイリーン=ペンタフェンスvs同じく1年1組ケーナ=ミナユートの試合を開始する。お互い、試合のルールに則り、正々堂々と闘うこと、いいな?」

「「はい。」」

「よし。それでは、はじめ!」

リングでは、第5試合のアイリーンの試合が始まったようだ。相手は、同じクラスのケーナさん。コロラド王国第1騎士団団長を父に持つ、少し高飛車なお嬢さんだったりする。「平民なぞは下賤の集まり。おとなしく貴族の糧になっていればいい」と、私たちの前で豪語している可哀想なお嬢さんだ。ついでに、人間族至上主義者らしく、イグ君やキーニャなどの亜人種や獣人族に対して、差別的な発言が目立っている。

最初のころのアイリーンもそんな感じだったのだが、今では、身分の上下、種族さえも超えて幅広い人脈を形成している。そんなアイリーンを親の仇を見るかのようににらんでいるケーナは、当然私とも仲が悪い。学園では、『光の神子』という肩書を隠しているため、ケーナにしてみれば、あくまで私は平民その1に過ぎないのだ。

「貴族の誇りをなくし、平民なぞに媚びているアイリーンには、ここで消えてもらいます。」

どうでもいい事をのたうちながら、アイリーンに突撃をするケーナ。ケーナ本人にしてみれば、とても素晴らしい斬撃なのだろう。しかし、精神と〇の部屋で行っている私の特訓を、部屋の中の時間軸で1年程度続けているアイリーンにとっては、子供のチャンバラに等しいらしく、魔力強化をした右手でそのすべてを捌いている。

「貴族の矜持などというくだらないモノは、強さを求めるにあたっては邪魔な存在ナだけだと、…あなたは何故気づかないのですか!」

「それでも!貴族ならば、教えを乞うものは選ばないといけません。」

「教えを乞う者が奴隷であろうが、私よりも年齢がしたであろうが、『強さを追い求める』という1点に関しては意味のないことです。現に、私をはじめとした12人は、この学園内、いや、この世界の中で、上から数えたほうが速い強さを手に入れているのですよ。それに比べて、『貴族だから』というくだらない見栄を大事にしているあなたはどうなんですか?」

少し強めの風をケーナにあて距離を取ったアイリーンが、ケーナに問いただした。息1つ乱さず、汗1滴すら流していないアイリーンに対し、ケーナは、すでに珠のような汗を流し、息も切れ切れである。

「これが、今の私とあなたの実力の差です。この差がそのまま、『貴族の矜持』などという、くだらないモノを大事にしているか、かなぐり捨てているかの差です。この差が、どれほど何かを解らないあなたではないでしょう。

それを踏まえて、強くなりたいのならば、そんなくだらないモノはさっさと何処かに捨てなさい。それが出来なければ、あなたはずっとこのままですよ。」

しばらく沈黙が続く。

「今日はこれで終わりにしましょうか。『空裂礫弾エアダストハンマー』」

アイリーンの容赦のない一撃で、リング外に吹っ飛ばされるケーナ。

その結果。

「それまで!勝者。アイリーン=ペンタフェンス!」


「…今まで大事にしてきた『貴族の矜持モノ』を、私も捨てることが出来れば、アイリーンさんみたいに強くなることが出来ますか?」

試合終了後、ケーナの、悲痛にもにた問いかけが、アイリーンに対して行われる。

「ええ。ヒカリちゃんが、あなたを受け入れるかどうかは別にして、必ず強くなれますよ。その代わり、ケーナ本人の本音をヒカリちゃんにぶつけないと、ヒカリちゃんは受け入れてくれませんよ。私の時もそうでしたから。」

「…。まだ、捨てれる勇気が持てないから。捨てる事が出来たら、しっかりと伝えてみるわ。」

私を見ながら、2人はそんなことを話していたのだった。

これは、何人か新たに弟子を取る事になるのだろうか…。

その時はその時で、考えよう!

以上、ヒカリ=サギミヤでした。

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