表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界惑星テラフォーリア冒険記~異世界で龍神の神子になりました~  作者: ai-emu
【第3章】魔術学園1年生6月~ファンタジーな世界の学期末試験(試験という名の闘技大会)~
70/80

(2)期末試験は闘技大会②~トーナメント2回戦第1試合メーリア=サンダレスvsシーラ=シーワルト~

無事1回戦が終わった翌日、いよいよ本番である2回戦が始まりました。

「では、ここからは、実況生中継で試合展開をお送りしましょう。試合会場にいるコトリさん。現場は、どんな状況でしょうか?」

私は、隣にいるコトリに、そんなことを語りかけた。コトリは、呆れた顔で私の頭を1回叩いてきた。

「…、ヒカリちゃん、何ふじゃけているのかな?」

「だって、私に試合、一番最後なんだもん。暇なんだもん。それなのに出場選手は、半袖ブルマでリングサイドに待機していろと学園から言われているし。暇つぶしにこんな事でもしていないと、いろいろとやってられないのよ。」

「…そうよね~。私の試合も後ろの方だし。2回戦からの試合時間も、1試合10分から1時間になっているし。今日中に、ヒカリちゃんまで試合が進むのかしら。

ちなみにヒカリちゃんは、どんな試合展開になると踏んでいるの?」

「ん~~、そうね~~。遊ばなければてぬきしあい、すべての試合が瞬殺試合なんだけど。今回は期末試験だから、私たち以外の者たちのためにも、手を抜かなければいけないからね。みんなには、『最低でも15分くらいは遊んであげなさい』と話はしているわ。それでも、3回戦にコマを進めれるのは、私たちの中だけだと思うの。」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇


おはようございます。メーリア=サンダレスです。

リングの外では、ヒカリちゃんとコトリちゃんが、漫才?みたいな事を繰り広げています。私はこれから試合だというのに、…楽しそうですね。

「それではこれより、第1学年決勝トーナメント2回戦第1試合、1年1組メーリア=サンダレスvs同じく1年1組シーラ=シーワルトの試合を開始する。お互い、試合のルールに則り、正々堂々と闘うこと、いいな?」

「「はい。」」

「よし。それでは、はじめ!」

審判役の先生の開始の合図とともに、大きく後退したシーラ。私は、開始地点から1歩も動いていません。予選みたいに、『1歩も動くな』とは言われていませんが、この試合では、私はここから動かないと勝手に決めています。

「シーラさん、どうしたのですか?

そちらから来ないのならば、私から行きますよ?」

1歩も動かない私を警戒してか、シーラさんは剣を構えたまま相対している。

「それでは、先ほどの宣言通りに私から行きます。

我放つは、風塵の連鎖

風はすべてを包み、塵砂はすべてを飲み込む」

本来ならば、別に詠唱など唱えなくても、魔法を発動させることが可能なのですが、シーラさんのためにわざわざ詠唱をしてあげる。ヒカリちゃんから、『最低でも15分くらいは遊んであげなさい』と言われているので、込める魔力を少なくするのが意外と大変である。

ヒカリちゃん曰く、この世界テラフォーリアでは、1つの魔法に込める魔力が多ければ多いほど、同じ魔法でも威力が天と地ほどに違ってきてしまうそうだ。このことは、私やテレサちゃん、アイリーンさんたちの目の前でヒカリちゃんが、実演して見せてくれた。もちろん私たちも、実際に同じ魔法で実験させられ、確かにと納得させられたことでもある。

そんな理由で私は、魔力を込める量を簡単に調節できる言霊魔法文字スプリットワードで魔法を詠唱する。『我は求める~』から始まる古代魔法文字エンシェントルーンによる詠唱や『我は願う~』から始まる新代魔法文字エクストラルーンによる詠唱では、魔法に込める魔力量を調節することが出来ないのだ。

「風と塵とともに去りゆくは

風神の怒りを買いし愚かなるもの達

空裂礫弾エアダストハンマー』」

小指の爪の先ほどしか込めていない魔法を、シーラさんに向けて放ちます。私は放った魔法は、『空裂弾エアハンマー』という風属性の基本魔法を、少しアレンジしたオリジナルの魔法です。空裂弾エアハンマーは、ただ風、というか、空気の塊を圧縮して放つだけの魔法ですが、私は放った魔法は、空気の塊の中に1㎜以下の小石を数百個混ぜてあるだけです。

「我は願う、防壁の加護

地を司る土よ、這いでては我を護れ

土障壁アースウォール』」

私の放った空裂礫弾エアダストハンマーを、土障壁アースウォールで防ごうと試みるシーラさん。小指の爪の先ほどしか込めていないとはいえ、私は何故か魔力が無尽蔵にある。

何故なのかとヒカリちゃんに訊いたら、次の答えが返ってきた。

「6大龍神の神子ないし、何らかの眷属神の神子になった時点で、その後一切魔力が枯渇する事はなくなる。

理由は、『神とは即ちこの星テラフォーリア』そのもの。『〇〇神』と便宜上呼ばれてはいるが、テラフォーリアの1部分が『神』という存在になっただけ。

『神子』とは、『神の化身であり代弁者』という事は、『神子=神』という図式が成り立つ。

魔力の発生源は、『この星テラフォーリア』なので、神子の保有する魔力は、常にテラフォーリアから供給されている。」

難しい話はこれくらいにしておいて。

私が放った魔法は、あっさりと防壁を突破してシーラさんを吹っ飛ばした。何とかリング端ぎりぎりで持ちこたえ、場外負けだけは回避するシーラさん。

「試合が始まってまだ5分も経っていないのに。もっと楽しませてください、シーラさん。」

私は、少し挑発をしてみたりする。私の挑発に乗せられたシーラさんは、少し興奮した面持ちで剣を振り上げて突入してきた。魔法を使わないところを見るに、先ほどの攻防で、ほとんど魔力を使い果たしてしまったのだろう。

ちなみに今の私は、予選試合で装着した魔導具をそのまま装着し続けていたりする。装着している魔導具は、次の3つだ。

1つ目は、『武器の形をした魔導具』。

統一された形はなく、また、試作品のため名称すら存在していない。私が持っているのは、木剣の形をしているものだ。殺傷力皆無の特別仕様の武器で、どんなに力いっぱい当てても、相手には怪我1つ負わせることはない。また、魔力抵抗値も非常に悪く、普通の鉄剣の約100倍ほど魔力を通すことが出来ない。また、武器に魔力を通しても、空気中に通した魔力が霧散してしまい、武器に属性を付与させた所謂属聖剣を維持するには、相当莫大な魔力を要することになる。

2つ目が、『能力減衰の腕輪』という魔導具。

この魔導具は、装着者自身の意思で脱着可能であり、さらに、装着している間は装着者の望む負荷を与えることが出来る。私に与えられている負荷は、各種ステータスを通常時の約半分にすることである。

3つ目は、『懲罰の首輪』を嵌めていることだ。

これだけ負荷をかけていても、無尽蔵に溢れている魔力によって身体強化をするため、どうとでもすることが可能なのだが、その辺はご愛嬌ということだ。

さて、懸命に攻撃をしてくるシーラさんを、私は、『開始地点から1歩も動かずに』その攻撃をすべていなしていたりする。

「どうしたんですか?シーラさん。そんなんでは、私には勝てませんよ。」

「ま、まじめに闘ってください。メーリア様。本気になったメーリア様にか近いんです!」

「いや、だから、『今の私』にすら何もできないのに、本気になったら、シーラさん。あなた、死にますよ。」

そんなことを駄弁りながらシーラさんの攻撃を躱していきます。シーラさんにとっては、攻撃しながら話すのは、とても大変みたいですが…。そんなシーラさんを、完全無詠唱で発動させた風魔法で上空に吹き飛ばします。シーラさんが上空に滞空している間に、ヒカリちゃん直伝のとある魔法を詠唱します。

「走り続けるは幻想の空間

動き続けるは景色の幻影

走る速さ変われば、動く景色これと同調する

我求めるは、永遠なる幻想の空間

運動のための動く歩道ランニングマシーン』」

シーラさんが着地した瞬間に、足元に発動させたこの魔法で、シーラさんには走る事を強制します。

「運動の時間ですよ。体力の続く限り走り続けてください。」

強制ランニングタイムの始まりです。シーラさんは、何分続けれるでしょうかね。少し余裕があるのか、シーラさんは少しづつではあるが前に進んでいる。今のスピードは、いつも学園の実習時に走っている程度のスピードなので、余裕があるのだろう。

「まだまだ余裕みたいですね。では、スピードアップと行きましょう。」

私は、魔力を少し込めてスピードを2割増しにしてみた。途端に足元の地面が速く動き、それに合わせてシーラさんも走るスピードが速くなる。先ほどまではまだまだ余裕があったみたいだが、今は少し息が上がってきているようだ。

この運動のための動く歩道ランニングマシーンという魔法は、かけられたら最後、自分の意志で足を止めることが出来なくなってしまう。つまり、術者が魔法を解かない限り、魔法をかけられた対象は、域が上がろうが魔力が切れようがひたすら走り続けなければならないのだ。私がヒカリちゃんにこの魔法をかけられた時は、当時の私の全力疾走の2割増しのスピードで10分ほど走らされた。その前に3時間ほど、ジョギング程度のスピードで走らされた後でだ。

現在シーラさんは、10分は走っているだろうか。試合時間は残り約40分。鬼畜な考えが一瞬閃いたが、可哀想なので実行するのはやめておこう。

だが…。

「シーラさん。そろそろ全力疾走と行きましょうか。」

そういうと私は、少しずつ魔力を込めていき、シーラさんの足元の地面を少しずつスピードアップしていった。

それから20分間、シーラさんに全力疾走をさせた後、最後に1分間ほど全力疾走の5割増し程度のスピードになるように魔力を込めてみた。

魔法を解くと、精根尽き果てた感じでリング状に大の字に倒れるシーラさん。全身から噴き出る汗で、体操着やブルマがびしょ濡れになって肌に張り付いている。息も切れ切れで、指1本動かす体力すらないようだ。

あと15分ほど試合時間が残っているが、これではまともな試合は出来ないだろう。

鬼畜なヒカリちゃんの訓練ならば、これからが本番だと思うのだが、私の弟子でもなければ、ヒカリちゃんに師事しているわけでもないので、今回はこの辺でお開きにしようかな。

そう思い私は、シーラさんのもとまで歩いていき、首筋に剣を当てた。

「それまで!勝者。メーリア=サンダレス!」

こうして、私は3回戦にコマを進めるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ