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異世界惑星テラフォーリア冒険記~異世界で龍神の神子になりました~  作者: ai-emu
【第2章】魔術学園1年生6月~ファンタジーな世界の学期末試験(準備編)~
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(4)ヒカリの特訓④~初遠征は危険がいっぱい~

今日から始まった、私の弟子たちの遠征訓練。

私たち10人は、『徒歩で移動している巡礼者の護衛』という名目のもと、精神と〇の部屋にある白亜のお城の前の広場から2~3日歩いた場所にある湖の畔まで行き、そこで1泊して再び広場に戻ってくるというコースです。

おはようございます。ここで挨拶をするのは初めてですね。アイリーン=ペンタフェンスといいます。

遠征訓練をするにあたり、ヒカリちゃんからこう言われました。

「今回の遠征訓練では、私を含めた7人と先生方3人は一切口をはさみません。訓練の名目である、『徒歩で移動している巡礼者』役に徹しますので、私たちの行動を含めてすべてあなたたちで決めてください。

ちなみに私たちの魔法の腕前は、基本の4属性は何とか使用できる程度です。」

これにより護衛対象は、ヒカリちゃん、メーリアちゃん、テレサちゃん、リョウコちゃん、マナミちゃん、コトリちゃん、コウタ君。後、学園の実習担当のアルフレド先生、ケミイラ先生、カイベール先生の合計10人です。対して護衛側は、私ことアイリーン、イグリートカーヤ、キーニャ、スミレ、トラバーユ、ナンシーベル、ヘレン、モニカ、ライマール、ルクシードの10人。現在の哨戒担当は、イグである。魔力気配探知パッシブソナーを使っての哨戒は、全員で行うと魔力同士が干渉してしまうため、1人ずつ時間を決めて回すようにしている。後の9人は、訓練の一環で、感覚気配探知シックスセンスソナーを使って鍛えている。

結界を出て1時間。今のところ魔力気配探知パッシブソナーや、感覚気配探知シックスセンスソナーには、魔物やモンスターの気配は探知されていない。だが目の前には、全国の豪雨でできた幅500メートルほどの濁った川が流れている。川底が濁った水で見ることが出来ず、何処が浅くてどこが深いのかも判らない。流れも速く、水棲の魔物が潜んでいる可能性もある。

川の先を見れば、幾筋もの流れが網の目のように出来上がっており、どの流れも数百メートルの幅があった。

ヒカリちゃんたちをちらりと横目で見てみれば、ヒカリちゃんたち10人は、高みの見物と決め込んでいた。たぶん渡河する方法など、腐るほど持ち合わせているのだろう。


さて、どうやってここを渡河しましょう。


現在の私たちの服装は、学園指定の実習着である男子は体操着の半袖と短パン、女子は体操着の半袖とブルマだ。ついさっきまでは、学園指定の長袖のジャージを羽織っていたのだが、天候が回復し、少し蒸し暑くなってきているので、現在はこの格好に収まっている。ジャージの長ズボンは、そもそも学園での実習着として指定されていないので、私たちは全員持ってもいない。

別に、精神と〇の部屋の中での訓練では、どんな服装でも構わないのだが(ヒカリちゃんも、服装は自由にしていいと言っている)、何故かこの格好に落ち着いてしまっている。どんな服装でも、訓練が終わった後に清浄クリーニングで新品同様にきれいにできるのだが。だから、学園の制服であるセーラー服でもいいのだが、気分的に受け付けないのだ。現に今度の武術大会きまつしけんでは、私たち1年生はともかく、2年生以上は制服で行うことになっている。

まあ、今の服装の事はどうでもいいのだが。


今さしあたっての問題は、どうやってここを渡河するかということだ。1つの流れを渡り切っても、対岸?に当たる場所は20キロほど先だ。泥水に浸かりながら、20キロも歩きたくないのが本音である。さらに言えば、私たちだけならばともかく、護衛対象までも泥水に浸かってもらうのは、やはり憚られる行為だと私は思っている。私が護衛対象ならば、御免蒙りたいところである。

瞬間転移テレポートで対岸へと渡ってもいいのだが、この大河?は、これから先もここに存在し続けると思う。ならば、これから先もここに存在す続けるだろう。

「どうやって渡る?これ?」

「手っ取り早く『瞬間転移テレポート』でいいんじゃない?イチイチ橋なんか架けていたら時間と魔力の無駄よ。」

キーニャちゃんの問いかけに、ナンシーちゃんが即答します。ナンシーちゃんとは、『ナンシーベル』の略称で、イグ君と同じ理由で名前が少し長いため呼びやすくしたものです。それに対し私は、

「今回は護衛対象が10人もいるから、1回1回空間を渡る『瞬間転移テレポート』よりも、設置型の『転移門テレポートゲート』の方がいいでしょう。」

「でも、この中で『転移門テレポートゲート』を使える人って、いるの?」

根本的な問題を、スミレちゃんが聞きました。

私は、今までヒカリちゃんが言っていたことを思いだします。

ヒカリちゃんは、確かこんなことを言っていました。

「魔法とは、どんなに取り繕ってみたところで、結局は『イメージ』がすべてです。その魔法を使える実力があれば、あとは『どういう魔法を使いたいのか』、『どんな効果を魔法で創り出したいのか』。それを、どこまで『詳細にイメージ』出来るのかがすべてです。

『詠唱』とは、術者の思い浮かべた『イメージ』を『より明確化』させるために唱えるだけにすぎません。言ってしまえば、『詠唱』をするということは、それだけ術者が未熟だということですね。」

ヒカリちゃんが言っていたこのことを頭の片隅に置きながら、私は対岸に狙いを定めて魔法をイメージします。

霞むほど遠い対岸には、無詠唱で発動した『遠見クリアランス』でしっかりと確認し、対象先を詳細にイメージします。

そして、しっかりとイメージした後私は一言、

転移門テレポートゲート

と唱えます。

私の目の前には、2メートル四方の黒い空間が表れています。遠見クリアランスで対岸を見てみれば、同じものが対岸にもあることが確認できました。どうも成功しているみたいですね。

「アイリーンちゃん、これはなに?さっき呟いた言葉は、『転移門テレポートゲート』と聞こえたんだけど。」

たまたま私の隣にいたキーニャちゃんが確認してきました。

「そうよ。これは『転移門テレポートゲート』そのものよ。対岸を見てみれば解るけれど、これと同じものがあるはずよ。私はさっき確認したわ。

さてお嬢様方、私が用意したこちらの転移門テレポートゲートを使って、対岸まで一気に進みましょう。」

対岸に一気に飛んでからは、魔力気配探知パッシブソナーの役割が、イグからキーニャに変わります。その後は、数時間おきに魔力気配探知パッシブソナーの役割に役割を入れ替えながら湖に向けて歩きます。

鬱蒼と茂る森の入り口で、西?の地平線近く場で沈む太陽を見て、今日の野営地を決めます。今日の野営地は、森に少し入った場所にある少し開けた空間です。手早く野営の準備を終えた頃には、外は真っ暗になっています。

私にとっては初めての野営です。それは、ほかの9人にとっても同じ事で…。

それを知っているヒカリちゃんは、今の時間帯だけは『護衛の任務』という名目はいったん解除され、『子弟関係』に戻っています。今回ヒカリちゃんは、野営の心構えをアルフレド先生に一任しています。


そして、夜寝番が始まりました。


まずは、私とイグ、2人と、講師役としてヒカリちゃんとメーリアちゃん、アルフレド先生がつきます。夜寝番は、夜の間を2回に分けて行われます。後半戦は、キーニャちゃんとスミレちゃん、テレサちゃん、リョウコちゃん、ケミイラ先生となります。

今日の担当者は、明日の夜寝番は免除となります。先生については、3人で回って言いますが…。

「それでは、前半の魔力気配探知パッシブソナーの役は、アイリーンが、後半はイグが担当ね。」

「はい。」

「では、はじめましょう。」

それから1時間後、森の中の雰囲気が少し変な感じになりました。ヒカリちゃんとメーリアちゃんは、辺りをきょろきょろと伺った後、

「…何か、いるわね。」

「…そうだね、ヒカリちゃん。」

「…そうだな。アイリーン、何がいるか解るか?」

ヒカリちゃんとメーリアちゃん、アルフレド先生は、『どの方向』に『何がいるのか』が解っているかのようです。私とイグは、気配を敏感い研ぎ澄まして周りを確認しました。

「…こっちの方角ですね。…数は10匹。…この気配はであったことがないので、私には個体名までは分かりませんが、…10メートルクラスの魔物ですね。」

「正解。正確には、『陸王亀タートルキング』という巨大な甲羅を持つ亀の魔物ね。大きさの平均は、甲羅の部分で全長約10メートル、全幅約8メートル、高さ約15メートル、首と尻尾を伸ばした時の全長が約20メートルね。巨大なものになると、この5倍くらいの大きさのものも確認されているらしいけれど、私はまだ見たことはないわね。ちなみに、討伐ランクはSよ。今回だ、団体さんでお見えになっているようだけれど、基本は単体で行動する魔物ね。

アイリーンにイグ、これからの行動指針はどうするの?」

「…。そうですね。相手は、Sランクの魔物です。1匹ならば、今起きているメンバーだけでもなんとかなると思いますが、10匹もいるとなると無理がありあります。

このまま瞬間転移テレポートで逃げてもいいかもしれませんが、帰りの事を考えると、ここで倒しておいたほうがいいかもしれません。あとは、素材という観点からも、臨時収入があるから倒しておきたいです。

これらを考えると、寝ている人たちを起こして討伐してしまいましょう。」

「では、全員起こしてきますので、アイリーンとイグは、討伐する段取りをしておいてください。アルフレド先生は、2人のサポートをお願いします。」

「わかった。」

こうして、10匹の陸王亀タートルキングの討伐が行われた。2人1組(アイリーンたち10人が主体)で1匹を担当する形で行われた討伐は、アイリーンたちにとってはちょうどいい戦闘訓練となり、

おいしいい経験値を稼ぐ結果となる。

その後は、森の中で、AランクからSランクの魔物に1日2回はエンカウントし、その都度討伐を繰り返していった。

討伐後は、ギルドに持ち込んで換金してもらったことは言うまでもない。

陸王亀タートルキングほか、数十種の討伐によって、アイリーンたち10人のギルドランクが、一気にSランクに跳ね上がった。

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