(1)栗池恵子の奴隷日誌①~国境の町で、ご主人様と再会しました~
日も昇らないうちから私たち4人は、2人に男と一緒に街道を歩いています。
これだけを聞けば、”普通”に旅しているとお思いでしょう?
実際は違います。男2人と女4人と言うのは本当なんですが、現在、私たち女性4人は、何も身に付けておりません。そう、『全裸』で歩いているのです。し・か・も!手枷足枷を嵌められ、首枷同士を鎖で繋がれています。
拘束具で自由を奪われた全裸の女性4人が、前後にいる男2人に鎖で曳かれて街道を連行されているのです。女の子の象徴である部分は、隠す事が出来ずに、と・う・ぜ・ん丸見えです。
おはようございます。『栗池恵子』改め、『メス豚10号』と言います。嫌な名前なんですが、『奴隷』に落とされてしまった私は、拒否する権利もないので受け入れるしかありません。
昨日の夜はたいへんでした。
『見た目』も『味』も最悪な食事を摂った後、見知らぬ男どもを受け入れました。いや、”受け入れさせられました”の方がしっくりします。逃げる事も敵わず、ひたすら入れられたのですから。
…処女だったのに。
まあいいです。
初めての相手は、名も知らない男だっただけですので。
そう割り切らないと、これから先、生きていけない気がしています。
閑話休題
現在、真っ暗な街道を、何処かに向かって歩いています。裸足で歩かされているため、街道に落ちている小石が当たり足の裏が痛いです。
東?の空が白み始めているので、そろそろ日の出の時刻でしょう。町や村からは、随分離れているのか、まだすれ違う旅人はいません。
日も完全に昇り、辺りが明るくなった頃、ちらほらとすれ違う人たちが現れました。すれ違う人たちは、腰や背中に武器を差したり背負ったりしています。当然、私たち4人を連行している男2人も、武器を持っています。現状、武器を持っていないのは、私たち4人だけではないのでしょうか。
時折すれ違う旅人からは、私たち4人が、全裸で鎖に繋がれ連行されているため、何処か憐れんだ視線を投げかけてきます。中には、わざわざ近寄っていて体のあちこちを触る者もいますが、わつぃたち4人には、そもそも拒否できる権利はないのです。ただ、されるがままに受け入れるしかないのです。
夜になれば、たまたま小屋で一緒に寝る事になった男たちを、拒否する権利なく受け入れなければなりません。
盗賊のアジトを出発してから4日後、街道は大きな川の堤防を通るルートに変わりました。2時間ほど堤防を歩き、西の空が赤く染まる頃に、初めての人工物である石壁が見えてきました。
何とか門が閉まる前に、町の中には入れた私たち。町の中を、何処かに向かって連行されていく私たち4人。その様子を、珍しいモノでも見るかのような視線で、ジロジロと見てくる町衆や旅人たち。そんな視線にさらされながら連行されること暫し、1軒のお屋敷の門を潜りました。門を潜り、そのまま裏庭まで連行され、庭の片隅にある鉄格子に囲われた一角に押し込められました。鉄格子に取り付けられている鎖を首枷に接続され、私たちの前後に繋がっている5メートルの鎖は、鉄格子の外に出されて近くの岩に取り付けられている金具に接続されます。
本日の寝床は、この鉄格子の中らしいです。
翌日、汚い盥に入った残飯を食べた後、町の中心部に向けて連行されます。川を渡る唯一の橋を渡った先には検問所があり、結構長い行列が出来ています。
検問所では身元のチェックと荷物検査をしているようです。私たちはその列に並んでいるのですが。
…そう言えばどうするのでしょうか?
荷物と呼ばれるモノは、全裸の上、枷で拘束されている私たち4人は持つ事も出来ないし、そもそも私物などは一切持ち合わせていません。もちろん身元を証明する物も持っていません。盗賊によって発行されたりとかは、絶対ないでしょう。どうするのでしょうか?
列に並んでいる時、となりの馬車レーンを、豪華な馬車と黒く窓のない馬車が通り過ぎていきました。
列が進み私たちの番となりました。私たち4人を連行している男たちは、身分証明のために何かのカードを提示しています。
「この奴隷女たちのカードはあるのか?」
「こいつらは名前は一応あるが、”例の場所”で買ってきた奴隷だから、そのようなモノは一切持ち合わせていないぞ。」
「あそこで買ってきた奴隷か。なら仕方ないな。通ってもいいぞ。」
すんなりとゲートを通過できました。ゲートを抜けると、先ほどの2台の馬車が止まっています。私たちはその馬車の方に連行されていきます。そして、馬車の前で土下座をした私たち4人。馬車から降りてきたのはドメイクでした。頭を上げさせた私たち4人に、ドメイクは、こんなことを言いました。
「貴様たちに新たな仲間を紹介しよう。」
そう言って、後ろに続く黒い馬車から降りてきたのは、盗賊のアジトを出る時に階段ですれ違った女性たちの内の4人です。彼女たち4人のうち3人は、私たち4人と同じ手枷足枷首枷が填められているのですが、手枷と首枷が独立していました。4人の内の1人は、首枷のみ嵌められているだけで、手枷足枷の類は、嵌められていませんでした。さらに、彼女たち4人靴まで履いています。4人の首枷は独立しており、鎖で繋がれていません。手枷と足枷の鎖は、肩幅程度の長さがあり、あまり大きく行動を阻害していません。
ここまででも私たち4人にしてみれば、とても羨ましい事なのですが、一番の衝撃だったのが、彼女たち4人は、しっかりと服を着ていた事です。これが何よりも羨ましい事でした。
さらに驚愕の事実を突きつけられます。
「ここで出会ったのも何かの縁じゃ。同じ敷地内で働く奴隷だが、2度と出会う事はないじゃろう。お互い自己紹介といこうかのう。奴隷の中でも一番身分が低いお前たちからだ。」
ドメイクのこの言葉で、ドメイクがかかえている奴隷の中でも、結構な身分の差がある事を実感した瞬間でした。その中で、私たち4人は、奴隷の中でも最も下の身分だという事です。その証拠に、私たち4人は、全裸のまま枷を嵌められ、首枷同士を鎖で繋がれています。その上、地べたに直に正座(ついさっきまで土下座をしていた)をしている私たち4人に対して、彼女たち4人は、立ったまま私たちと対面、と言うか、見下しています。これが、同じ奴隷でも存在している、身分の差による扱いの差なんでしょう。
「ドメイク様の奴隷である『メス豚10号』です。…奴隷の中でも最も下の身分ですので、ドメイク様のお屋敷では、どんな命令にも拒否をする権利などなく、…また、誰からの命令でも従っていく事を誓っております。どうぞ、よろしくお願いします。」
あとの3人も、私と同じような挨拶をしていきます。そして次に、彼女たち4人の番です。
「私の名はメリシャと言う。ここにおわすドメイク様の奴隷だ。ドメイク様の話では、私たち4人は奴隷の身分の中では一番上の身分であり、特に私は、ドメイク様を受け入れた瞬間に、奴隷の身分から解放される事になっておる。
メス豚10号とか言ったか。お前には特別に、私の靴に接吻できる権利を与えよう。」
メリシャは、『本名』をしっかりと名乗った。私が、ドメイクの奴隷になった時に、一番最初に捨てさせられたモノだ。今の私は、ドメイクにより名づけられた『メス豚10号』しか、名乗る事を許されている名前はない。私たち4人にとって、一番初めに失ってしまったモノを、2度と手に入らないモノを、2度この身に纏う事がないモノを。私たちよりも後に競り落とされたのに、彼女たち4人は、無くす事なく持っていたのです。同じドメイクの奴隷のくせにです。彼女たち4人と、私たち4人とでは、一体何が違うというのでしょうか?その悔しさをかみしめながら、私は、メリシャに対して感謝の言葉を言った。
「メリシャ様。この醜い奴隷であるメス豚10号に、メリシャ様の履物に接吻できる機会を与えてくださり、感謝の言葉しか言うことが出来ません。ありがたき幸せに存じます。」
そう言うと、私の元まで近づいてきていたメリシャに対し、土下座をしてからその姿勢のまま、メリシャの履いている履物に接吻をした。
「私はドメイク様の奴隷で、アスナルと言う。メリシャ様に倣い、メス豚11号、私の履物に接吻できる機会をやろう。」
「アスナル様。この醜い奴隷であるメス豚11号に、アスナル様の履物に接吻できる機会を与えてくださり、感謝の言葉しか言うことが出来ません。ありがたき幸せに存じます。」
メス豚11号さんは、私と同じように、アスナルと名乗った状所の履物に接吻をした。
そして同じ事をあとの2人もし、12号さんと13号さんがそれぞれの履物に接吻をする。
こうして最初で最後になる邂逅も終わり、私たち4人は、再び歩いてドメイクの屋敷に向かう事になった。
ゲートを通過し、さらに10日間歩くと、目の前に高くそびえる壁が見えてきました。何処かの町についたようです




