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モブキャラが主人公に成るためには?  作者: 醍麒
【第一章】初戦
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勝利の予感

あれから一週間が過ぎた。

僕がこの一週間何をやってたか?って?

そんなの決まってる。修行だ。


精神と身体を一つにし、滝に打たれたり。

なんとか老師になんちゃら拳法を習ったり。

反射神経を高めるため幾つもの飛んでくる薪をよけたり。

とにかく、僕の全パラメーターをあげるような修行編が始まった・・・・・・・・・・・・・・・・・・

わけではなく。



美麗と別れた一日後。

腕立て。腹筋。背筋。スクワット。 それぞれ百回。更に町内三周。(五キロくらい。)を走ったりはした。それら全てをやりきって

「よっしゃー。やるぞー。」て気持ちにはなった。が、それは三日坊主ならず一日坊主で終わる。

別にやりたくなかった訳ではないのだ。言い訳をさせて貰おう。


翌朝。 筋肉痛で体が言うことをきかない。


立ち上がり歩くのさえ困難。

日頃から怠けた生活を送っていたのが原因だろう。(なま)りきった体をいきなり無理に強化しようとしたのだ。当たり前だ。


そんなんだから「今日はいいや。明日から頑張ろう。」てな感じがグルグルグルグルと続き・・・。


今に至るということ。


まるで失敗するダイエットでもしているかのような実例だ。


しっかし。誤解しないで貰いたい。別にそれからサボっていたわけではない。断じて。

ちゃんと家で体を動かさずに出来る修業をしていたのだよ。フッフッフッ。その名も


「シュミレーション修行。」


説明しよう。

「シュミレーション修行」とは何ぞや?て方々に。

簡単に言えばバーチャルの世界で戦っていたのだ。


何?まだ分からないって?


もう。じゃぁ、はっきり言うよ。

ゲームしてたんだよ!ゲーム!!

格ゲーしてたんだよ。すいませんでした。

無駄に格好付けて。無駄に格好いい修行名なんか付けちゃって。


え?かっこよくない?ダサい?爆笑?うるさいっ!!決まらなかったんだよ。


三日寝ずに(寝ましたけどね。ぐっすりと。)考たけど。

それはさておきだ。うん。うん。



「何やってんだー。僕は。一体!?」



美麗の前であんなに格好付けたのに。

もう一週間は過ぎてしまったじゃないか!

一週間もあったら剣舞にどんだけ刺客が搭載されてると思ってんだ。どんだけ剣舞は強くなってると思っているんだ。

一体全体。僕は何をやってたんだ。

剣舞はどんどん強くなっていっているというのに。僕はどんどんゲーム機に手がなじんでいっている。


スライムは賢さが上がった。

テレレテッテッテーン♪

じゃねぇー。

賢さ上がっだけじゃ何の価値も無ぇスライムじゃねぇーか。

そんな無価値なスライム作り上げてんじゃねぇよ僕。


剣舞は全パラメーター均等に上げているというのに。このままでは取り返しのつかないことに。

今でさえ勝てる確率はゼロになっているというのに。このままではマイナス点に達してしまうではないか。


諦めたい。逃げ出したい。しかし、美麗との約束がある。 まぁ、自業自得なんだけどね。

今から筋力パラメーターを上げてもダメだ。

間に合うどころか、どんどん突き放されていくだけ。

なら、どうすれば。考えろ。考えろ。

知識パラメーターだけは育ててきたじゃないか。

なんのための修行(笑)だったんだ。

考えろ。考えろ。

剣舞が見落としているパラメーターがあるはずだ。


いや、あるのか?


だって「主人公」だぜ。全部均等に鍛えてる筈。

均等?均等、、、


「…そうか!」


僕は思わずベットの上から跳び跳ねた。


ガンッ。

跳び跳ねたことで天井に勢いよく頭をぶつけた。

しかし、そんな痛みより見つけ出した答えの方が優先だった。


「待ってろよ剣舞。僕はお前を倒す。」


何とも『悪役』が言いそうな言葉を口にして僕は口元を緩める。

しかし、やはりさっきぶつけた所が痛く僕は頭をスリスリとこすった。



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