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バカは馬鹿を呼ぶ  作者: ナガラ
クラナド王国
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馬鹿のスキル

王との謁見が済み。俺が眠っていた部屋に戻るとそこにはベット以外に数々の調度品が見栄えよく配置されていた。

さすが王子。なかなかの好待遇である。

俺からすれば寝るところがあれば別に構わんが。

そう思いながらベッドに腰掛て頭の中の興奮した様子の声に集中する。


『君最高!もう面白すぎ!なになに?女神のこときいてきたからちょいと神様的に殺意沸いちゃったけどああいうことか!なんなのさあのでっち上げ!それを信じるあの人間達!いや~よかった。ほんと君に任せてよかった。』


頼むから頭の中で大声出すな。

ボリューム下げてくれ。


『ああ、ごめんね。ついつい興奮しちゃって。』


それで俺はこれからあんたらが儲かる(・・・)よう行動しなくちゃならんと思うんだが、そこんとこどうすればいい?


『そういえば詳しく話してなかったね。これの答えは単純明快。要は目立てばいい(・・・・・)。』


それだけ?


『そうそれだけ。加護を与えられたものが他者から尊敬や畏怖されることによってその加護を与えた神は神力を得る。そして大きな加護を与えれば与えるほどその得る力も大きくなる。これがこの世界の私達が造った法則さ。』


やっぱりそれだけ聞くとまんま投資だな。


『その通り。そして君は運がいい。この混神とあの悪神が加護を授けている。いまは弱いかも知れないが君が目立って私達が力をもてば君は加速的に強くなることまちがいない。』


そうか。

・・・そういえばあの悪神はどうなった?


『・・・彼はいま奥さんのパシリをやってるよ。』


・・・・・・・・・・・・本当に大丈夫か?


『大丈夫!あれは彼が奥さんに見捨てられないためにも自発的にやっているわけであって決して顎で使われているとか面と向かって話すことができずいるわけではないんだ!』


うんわかったからそんなに大きな声で主張しなくていいから。

じゃあ、あれだ。加護って一体どんなのがあるか説明してくれ。


『・・・ああ、そうだね。いまはそれが重要だね。まずスキルについて説明しよう。』


なんじゃそりゃ?


『簡単にいうと手から火の玉出したり、剣豪と同格の剣技が使えたりと『不可能を可能にするもの』と思ってほしい。』


超能力とかそのあたりのものと思って置けばいいか?


『うん、そうだね。ただここからが君のいた世界と違うのはこれは誰もが当たり前のように持っているということだ。生まれたばかりの赤ん坊でさえおよそ八割はなんらかのスキルを一つ持っている。』


ならこの世界は俺が思っている以上に危険な世界なわけか?


『そうとは言い切れない。この赤ん坊にしたってこの世界に生息する全ての種族を対象にしているから多分人間だけだと・・・一割から二割といったところだね。』


なるほど。続けてくれ。


『でそのスキルについてなんだけど入手方法は大きく分けて三つある。一つは血統からなる遺伝型。または神の加護によって手に入れる加護型。そして最後に己の腕を磨くことで手に入れる研鑚型。そして君は既に後者を除いた二つのタイプのスキルを入手している。』


そんなこといわれてもまったく持って実感できていないのが現状なんだが。

そもそも俺は異世界からきたものなのに血統とか・・・・・・もしかしてこの身体か?


『それはないよ。スキルというのは魂に付随しているものであって身体の器官とは別で同一ではないよ。君の持つ遺伝型スキルは私が君の魂をこの世界に馴染むよう変換させたときにできた『君がこの世界で本来もっているもの』だよ。』


それなら研鑚型スキルはどうなる?俺の過去の経験じゃあスキル習得は無理なのか?


『うん、残念ながら。それはただの記憶としてしか残らなかった。ただまあ、安心して。記憶が残っているなら君の元いた世界で得た技術はその身体でも再現できるはずだ。』


なら問題ない。


『君の所有するスキルは念じれば自分でもわかるはずだから。どう念じるから個人によって違うからそこはがんばって。』


うわー。お前大切な部分は丸投げかよ。

はいはい念じますよ。念じてりゃいいんでしょ。

・・・えーと。スキルスキルスキルスキル。出てこいスキル出でよスキル出ろスキル。




悪神の加護

  『廃れた栄光』

  『下克上』

 

混神の加護

  『混神の哲学』

  『自己改造』


自己スキル

  『歪んだ精神』








・・・・・・・・・・・・・・・おい。


『どうだった?私からは君が見えたのかよくわからないからなんとも言えないけど。で見れた?』


見れた。

見たけど・・・・・・うん。


『どうかした?』


いやよかったよ?

お前の加護は。


『でしょう?なんたって今ある私の全力の加護だからね。おかげで私は存在するだけがやっとだ。君にはがんばってもらわないとね。で他のはどうだった?』


それなんだが・・・・・・。


な ん だ あ の ス キ ル ! !


『廃れた栄光』って!

廃れたら意味ねえだろ!

『下克上』って!

前提から自分が下かよ!

あと自己スキル!

『歪んだ精神』って!

何?俺は生まれたころから歪んでますってか!?

ああそうだよ!歪んでました!子供のときから捻くれてましたとも!


『いやいや、落ち着いて。君のあの自己スキルはなかなか使えるよ?確か精神異常無効スキルのはずだ。・・・まあ言い方がアレだけど決して使えないわけではないよ。』


・・・わかった。うん、落ち着いた。

まあそうれはいいんだ。

で悪神の加護はどうなんだ?


『あー。それは私もいま知った。そうだね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アーメス君もがんばってるんだよ、うん。』


おいコラ。


『君が目立って彼も力をつければ加護の内容も変わってくるし種類も増えるから今後に期待ってことで。で、スキルの使い方なんだけどこれは自分の感覚でつかんでもらうしかないから要練習ってことで。』


そうか。わかった。

そこまでしてもらえたのならこっちでなんとかしてみよう。


『お、なら私は陰ながら応援していることにするよ。』


おう。これからのムドウさんにご期待ってな。

 

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