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ティーパーティー 2
アリエル
「これ…。」
『弟脅してもらってきた。』
おいおい。
自分の弟をカツアゲする姉、どこにいるんだ。
『大丈夫!エルに渡す、っていったらさっさとくれたから。』
あー。そうかい。
後で僕が怒られるんだけど。
『ほら、エル何時だったか行ってみたいなー、っていってたじゃん?』
いってみたいも何も、ティーパーティーはみんなの憧れだ。
『それにね、会わせたい人がいるの。』
「誰?」
『あら、名前は自分で聞きなさいよ。』
ごもっとも。
「男?」
『えぇ、そうよ。』
ここまで隠す者なのだろうか。
「…思い人?」
『全然。かっこいいけど好みじゃないの。』
なんだ、面白くねぇ。
『あ、狙ってた?』
「狙うかボケ。」
とりあえず…
「ティーパーティーの衣装選ぶの手伝って。」




