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ティーパーティー 1
アリエル
阿呆だ。
あの監督め。
ない、あれはない。
いくら僕が強いといっても...
「どうして、男子と同じメニューなんだ!!」
僕の家は普通の農家だ。
...いや、ひとつだけ違う点をあげるとすると、僕の農場がバカでかいクセにぜんぶ手作業だ、ということだ。
だから、基礎体力がだいぶついているだけだとおもう。
『いいじゃないの。』
「どこがだ」
『城で変なミサとかやってるよりは』
「レティがうらやましい」
『私だってエルが羨ましいわ。お城の外に出てみたーい。』
ウィング王国は農産物の宝庫だ。特に小麦の収穫はずば抜けている。その上、味もいい。ウィングのお土産には、パン。という者も少なくない。
「僕にはこんなおやつ時間のほうが何倍もいいや。」
すると、
『あ、そうそう。』
ゴソゴソと何かをとりだした。
見ると、お城のアフタヌーンティーの招待状であった。




