表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/9

第3話「トイチは怖いよ」

はいはい、毎度どうも。

公共バンク勇者様専用討伐ローン担当のトイチでございます。

はー、そうですか。

魔王との戦いに引き分け、引き分けでしたか。

それは残念、ご苦労様でしたー。

次の討伐資金確保の申し込みですね〜。

あ、これがギルドの証書。

チラッ、チラッ。

はい、受諾しました。

今回はおいくらに? え? あ、はいはい。承知いたしました。

討伐達成の際に、ギルドから支給される現金、建物、領地で全借金を相殺という事で。

ええ、承知いたしました。

討伐失敗で負けて敗者になった場合、これまでの借金総額が、あ、こちらになりますね〜。

現金一括が望ましいのですが、無理でしたらトイチの借金長期返済ローンもございます。

え? 引き分けの場合ですか?

えー、引き分けの場合、決済が次回に先送りになりますので、特に返済の心配はございません。

はい、引き分けオプション継続でよろしいですね。

書類をパラパラ。

これがギルドの証書、

これが勇者様の委任状、

で、ここに側近様のご署名を。

書き書き。

はい、これで契約成立です。

現金、今持って帰りますか?

あ、はいはい、こちらになります。

ズシリッ!

お気をつけてお帰り下さいませ。またのご利用、お待ちしていまーす!


側近ユニは、硬く誓うのであった。

「何が何でも、絶対に引き分けに持ち込むぞ!

程よいところで新人側近見つめてちゃっちゃと業務移譲すれば、自分は安泰!

そのあとは、ゆっくりスローライフ!」

吹く風が頬に当たる。何とも冷たい風であった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ