1-2 現況確認
「ステータスオープン!」
目の前に半透明の四角い枠が表示された。
名 前:アキラ
年 齢:15
レベル:1
H P:100
M P:30
スキル:言語能力召喚術(自動販売機)(1)
「名前は元のままで姓はなし。年齢は15歳。若返ったか。レベルは1。HP、MPは多いのか少ないのかわからん。で、スキルが言語能力と召喚術しかも自動販売機限定か・・・。」
これ以上の表示はされないようだ。「消える」と念じると枠が目の前から消えた。
「さて、それでは、早速、召喚術を使うか。レベル1だからな。どんな自動販売機が出てくるやら。」
「召喚!」
ボフンという白い煙が目の前1mほどのところに出てきて、その煙が消えるとそこには、よくスーパーで見かける水の自動販売機があった。
「そうか。レベル1でこれか。MPは、1歯か減っていないや。もうこれで水の心配がなくなった。良かった。」
どうやったら水が出てくるか見てみる。お金を入れられるようなスリットがある。その横には、『1リル』と書いてあった。また、そのスリットの下の方には、ガラス玉のように透明な玉がついていた。また、透明な扉がその下にあり、中の上部には、水が出てくると思われる管がついていた。
お金のことがよくわからないので、まずは、ガラス玉に触れみた。身体から何かが抜けるような感覚があると同時に、透明な扉の中の管から水が出てきた。
「うわー、水が出てきた。何か入れ物入れ物。」
と、何か入れ物がないか部屋の中を探した。しかし、部屋の中にも何もなく、そうしているうちに、水が出てこなくまった。幸いにも自動販売機の外には水が溢れおらず、その辺りは濡れていなかった。
「仕方ない。宿でコップでも借りようかな」
1階に降り、宿の主人にコップを1個借りた。
「さて、もう一度試してみるか。」
透明な扉を明け、管の下にコップを置き、ガラス玉に触れた。
管から水が出てきて、コップになみなみに入り、少し溢れて止まった。
コップを取り出し、恐る恐る飲んでみた。
「冷たい!美味しい!」
なんと、冷たい水であった。冷水機能がついているようだ。
「レベル1でこれか。レベルが上がったらどんな自動販売機が召喚できるのか楽しみだ。レベルを上げよう!」




