表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

必殺技、レイガーン。

 俺が生前にも無かったほどの雄叫びを上げたあの日から、およそ1週間が経った。

俺は親友と共にヤマちゃんのパパの情報をあらゆる手段で集め、仲間を消された仇を討つべく「ヤマパパ恨めしや部隊」を編成した。

またその間も筑婆山にいる俺達の仲間は消され続けていたらしく、把握している限りで30近い友霊が、成仏などしたくもないのにさせられていたようだ。

ちくしょう…ヤマパパ、絶対に、許せねぇ。


 俺たち「ヤマパパ恨めしや部隊」の怒りは既に頂点を越え、思い半ばで消されてしまった彼らの無念を晴らすべく特訓の日々を送っている。

霊媒師があの魔のコーナーへやってくるのは3日後の夜だという。

それまでに俺たちは強くならなきゃいかなかった。

そしていま時刻は夜中の2時、正に俺たちは激しい特訓の最中である。


「タクミ!! レイガーンは使えるようになったか!?」


「だめだ!! なんも出ねぇっ!!」

 

「くそ!! 漫画なんて何の参考にもならねぇな!!」


 かれこれ5日、親友が無駄にはぁはぁと息を切らしながら手からレイガーンを出そうと頑張っていたが、どう足掻いても何かビームみたいなモノが出ることは一切無かった。

そう、親友は5日という貴重な時間をただただ無駄に浪費したのだ。


「おいしんご!!

 俺!! 強くなってるのかっ!!」


「いや!! 多分何も変わってねぇ!!」


「だよな!! クソッ!!」


もはや勝利は絶望的だった。


「はぁ…はぁ…無理ゲー!!」


「こんなん、出るわけ、ねぇ!!」


 周りを見ると、他のヤマパパ恨めしや部隊の皆も、レイガーンの特訓にひたすら打ち込み続け、無駄に霊力を擦り減らし疲弊してしまっていた。

そもそも何故こんなことになってしまったのか。

それは…


「レイガーン…出せたら…モテたろうな〜。」


「それな〜。」


それはコイツらがみんなアホだったからだ。

幽霊達はお茶目さん。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ