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THE BLACK KNIGHT  作者: じゃみるぽん
二章・学園
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【2章・王立魔法学園】4

ちょっと脱線?

シトリー=シス=メルウッドはアルスの父の知り合いであるメルウッド伯爵の実の娘である


昔から黒髪にコンプレックスを持っており、10歳の洗礼の儀式で黒髪の子はいいスキルを貰えないという噂に苦しみ、10歳まで実の家族にあまり構って貰えなかった


10歳の洗礼では【弓聖】を貰い、両親達からもてはやされることになった


それからシトリーは淡々と弓の技術を磨いていった



入学試験では弓を使うSランク冒険者にボコボコにされ、自分の至らなさに少し絶望していた


そこで自分を担当した弓使いは剣の模擬戦をしている所にシトリーを連れて行った


「俺より、凄いやつなんて腐るほどいるさ…15歳で俺らのリーダーとまともにやり合えるやつなんて聞いたことがないよ」


弓使いは目の前で一人の生徒と冒険者が戦っている所を見て笑いながら言う


「それに、リーダー負けそうじゃないか」



シトリーは目の前の光景が信じられなかった。試験開始前プライドが高い貴族が多く、冒険者を侮り次々と敗北していく受験生を見ていた為、誰も勝つ事が出来ないSランク冒険者に優勢な生徒が



(凄い……ほぼ動きが見えない……)



いつの間にかその剣術の試験を行う場所の周りには多くの人が集まっており、この勝負に魅入っていた。勝負が決まり少年の勝利に歓声が上がる。自分もいつの間にか興奮していた、自分もあのように戦えるようになりたい、強くなりたい、と



シトリーはSクラスの入学がとても嬉しかった。順位は10位だったが数多く居た貴族の10番目に入れた事はこれまでに無い達成感を感じる出来事だった



あの時試験官を圧倒した生徒はアルスというらしい、両隣に女性を引き連れ歩いていた為シトリーは話しかけることが出来なかった



教室から移動することになり、シトリーはアルスの隣にいたセレスティーナを見つけた



近くにアルスが居るものの少し離れていたため思い切ってセレスティーナに話しかけてみるシトリー


シトリーはまたビックリするどうやらアルスと婚約しているらしい。 婚約者がとても強いのは女性として憧れるものがある


シトリーはそのままガーネットの事を聞いた。王女とはどんな関係なのかと


アルスはどうやら王女の護衛を国王陛下から任命されているらしい。王女の護衛というのが同じ学生なのはどうかと思うシトリーだが仲が良さそうな雰囲気を出していて悪い関係では無いことは伝わってくる


それから暫くセレスティーナと学園に入る前の事や婚約者との事を色々話し込んだ





▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢




アトランティス王国〜虚無の大森林〜


「……はぁっ…はぁっ……っはぁっ……」



数人の男が白馬で駆けている。額に汗を垂らし所々血を滲ませた服は豪華な造りでその男の生まれが悪くない事が分かる


(なんなんだっ……あの遺跡はっ……魔物の巣窟ではないか……それに)



「ワイバーン後方500メートルまで接近して来てますっ!!」



虚無の大森林は大昔に魔王がいた森で3000年近く経った現在でも魔王の名残が所々にあり、凶悪な魔物や、珍しい魔物、動物。更には読めば魔法を覚える事が出来る”魔導書”など謎と危険が多い反面、いい事も少なからずあるのが虚無の大森林である



(……信じられない……こんなの……歴史が間違っていたというのか……)



「殿下っ!この事は報告するべきでないかと!!」



馬で駆けながら一人の男が言う



「何故だっ!世紀の大発見だぞ!」



「壁画の最後の文を読まれたでしょう!!」



「”神は何時でも人族を監視している”か?有り得ない話では無いが確認する術がない現状ではどうする事も出来ないだろ!!」



「でしたら!!私がエストに伝わるように噂としてこの事を報告してみましょう!!」



「それではお前がどうなるか分からんだろ!!殺されたらどうする!!」



「構いませんっ!!この身は殿下に救われ、殿下に一生の忠誠を誓いましたっ!この事が殿下の為になるのならこれくらいの事平気ですっ!」



「……っ……これ以上は王城に帰還してから決める!!皆、遅れるなっ追い付かれるぞっ!!」



「「「はっ!!!」」」



▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢



アトランティス王国〜王都〜



「王太子殿下が帰ってきたぞぉぉぉ」


街の人が叫び歓声が聞こえる。王都を経った時より明らかに人数が減っているにもかかわらず帰還というだけで歓声が上がるのは王太子の評判がいい為でもある



王都の門が開き数人の馬に乗った男達が止まることなく入っていく



そのままの速度で王城まで抜けていく



▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢




王太子は馬を降り、一直線に近衛騎士団長と王国騎士団長に召集をかけ、玉座の間に向かう



「おぉ、二ーヴルよ帰ったか」

「お帰りなさい、二ーヴル」


玉座の間で国王と王妃が迎える



「陛下、近衛騎士団長と王国騎士団長をただいま招集しました遠征に行った者と陛下と団長二人のみで直ちに緊急会議を!」



「ほぅ……のみか」



「えぇ」



「分かった、今すぐ始めよう」





緊急会議は終わった。主な決定内容は遺跡で得た情報は王命で箝口令を出した、エストへの実験は王国での死刑囚を使って行うものとした


結果は後日出るだろうと予想され、これ以上の詮索は危険だろうと決された

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