【2章・王立魔法学園】3
一応順位の時に載せていなかったSクラスのメンバー
ストレイフ=シス=デルドリアン 緑髪
エリゴス=ドゥ=バージェス 金髪
オロバス=トロワ=エヴァンス 金髪
セーレ=ドゥ=ボーウェン 茶色
シトリー=シス=メルウッド 黒髪
※少し修正しました(2021/09/07 18:25:56)
ゼアル=ドゥ=アリティア→ゼアル=アリティア
貴族なのは変わりませんが家長でもなく成人していて嫡子でも無い為、貴族名(ドゥやシスやティズヌフの様な)を文面上消しました
入学式を終えたアルス達はSクラスの教室に居た、教室は他のクラスと変わらない大きさで10人の生徒が使うのは割に合わない
「席に着けー」
10人全員が教室に入ったところで一人の男教師が言う
「因みに席はどこでもいいぞー」
アルス達Sクラスのメンバーは全員席に座る、アルスは左にセレスティーナ右にガーネットという席順で座った
別にピッタリ引っ付いている訳でもなく、均等に全員が席に座った
「よーし、全員席に座ったな」
「まずは自己紹介からだな、俺はSクラスを担当する事になったゼアル=アリティアだ宜しく」
担任の教師は男爵家の方らしい、見た目は年は行き過ぎていないが、若い訳でもない感じだ
「俺の紹介は以上だな、皆の自己紹介をしようか、取り敢えず………一番右の君からしてみようか」
「はい」
「シトリー=シス=メルウッドです宜しくお願いします」
長い黒髪の女が言う
「シトリーさんだね、じゃあその右の子お願い」
先生が次の子の自己紹介を促す
「グレイス=セーズ=ステラクチートよ、宜しく 」
水色の長い髪の女が言う、この女はセレスティーナと王都に買い物に行った際一度会っている。会話した訳じゃないが言い争いの中心人物だった為よく覚えている
「グレイスさんだね、じゃあ次」
「エリゴス=ドゥ=バージェスです、宜しく」
金髪のクルクル髪の男が言う
「エリゴス君だね、じゃあ次」
「オロバス=トロワ=エヴァンスです、宜しくお願いします」
金髪で眼鏡を掛けた男がいう
「オロバス君だね、じゃあ一番左の君」
「セーレ=ドゥ=ボーウェンです、宜しくお願いします!」
元気な茶髪のボブの女が言う
「セーレさんだね、じゃあ…上の殿下」
「カルセイン=ヴァン=アトランティスだ、此処は学園、殿下呼びはやめて頂きたい」
カルセインは学園で殿下と呼ばれたくないみたいだ
「わかったよカルセイン君、じゃあその左の子」
「セレスティーナ=ディズヌフ=アーバンドレイクです、宜しくお願いします」
「セレスティーナさんだね、じゃあ次首席」
(おい…)
「アルス=シス=エルロランテです、宜しく」
「アルス君だね、次…は…」
「私も殿下呼びはいらないわ、ガーネット=ヴァン=アトランティスよ、宜しく」
「ガーネットさんだね、じゃあその左の子」
「ストレイフ=シス=デルドリアンだ、宜しく」
緑髪の体格に恵まれた男が言う
「ストレイフ君だね」
「自己紹介ありがとう、中々強烈な面子ばかりだけど三年間宜しくね、今日は武術と魔法の授業があるから各自自分の武器を持って模擬戦場に集合だ」
「「「はい」」」
この後は試験でも使った模擬戦場で授業があるらしい、二人と一緒に模擬戦場に向かうがアルスは後ろから少し殺気を感じる
(誰だろう……)
アルスはチラッと後ろを確認する。殺気の出処はストレイフのようだ、こういうのは大体お前は彼女に相応しくないだとか、調子に乗りやがってなどが多いがストレイフはどんな理由で殺気を出しているのだろう
「ガーネット殿下っ!!」
ストレイフがガーネットを呼ぶ、ガーネットから殿下呼びをしなくていいと言われているのに殿下を付けるのは肝が据わってるのか、馬鹿なのか
「なんですか…ストレイフ君、此処は学園です殿下と付けないでください」
「ですがっ、殿下は殿下です!それに護衛は付いていないのですか?」
ストレイフは地雷を踏んだ、ガーネットが悲しむ一番の事件を掘り起こしてしまう。ストレイフの父は現王国騎士団長のバジウッド=シス=デルドリアンだ
王国騎士団長はこの事件を知っていると思うが息子は知らなかったという事なのだろうか
「………っなんですか……皮肉ですか?」
「え?いや……そんな、いつもの護衛が見当たらなかったもんですから」
「いい加減にしてください、私の護衛は隣に居るアルスです!これ以上馬鹿にするなら父に言って然るべき対応をさせて頂きます」
「そ、其奴が護衛だと……わ、私は貴方の婚約者として心配しただけです!決して馬鹿にしたわけじゃありません!」
「私は貴方を婚約者として認めていないわ!これ以上は不毛です、アルス、セレス行きましょう」
「はい」「えぇ」
ストレイフの絡みから抜け出し模擬戦場に着く、アルスはアロンダイト、セレスティーナは白龍の剣、ガーネットは魔法の杖だ
ガーネットが杖を持っているのは初めて見た、魔法の杖は魔法発動の際の魔力量を減らしたり、物によっては威力が上がったりするらしい
「ガーネット殿下……ガーネットは杖を使うんですね」
一瞬ムッとした顔から笑顔になるガーネット
「そうね、アルスは私の杖を見るのは初めてね」
「炎帝のカルナ様を真似ているのよ」
「へぇー、炎帝様に弟子入りですか」
アルスは知っているがあまり知らない雰囲気で言う
「厳しいけど、成長させてくれる良い師匠よ」
「良い師匠ですね……ところで聞きたかったんですがストレイフと婚約者って本当ですか?」
アルスはずっと気になっていた事を聞く
「いきなりね…」
「調印を交わしている訳では無いわ、デルドリアン騎士団長が言いふらしているだけ……父は何も口出ししないからストレイフが勘違いしているだけよ、断じて婚約者じゃないわ」
婚約者になるには両家当主の調印がいる為調印をしていないストレイフとガーネットは婚約者と言えないだろう。国王陛下は放任主義なのだろうか
「そうなんですね、大変なんですね」
「本当よ……私もアルスとセレスの様に両思いでの婚約がいいわ…」
目を合わせて言うガーネットの言葉に胸がドキリとするアルス
(気にするな気にするな気にするな気にするな)
「ハハハそうですね、セレスと出会えて本当に良かったですよ」
アルスはシトリーと話すセレスティーナを見て言う。近くに訪れるであろう聖騎士との邂逅をどうするか考えたりしているアルスには学園生活を楽しむ事は出来るのだろうか




