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レベリング

人工知能は完成したが、心配だという理由で今もいのりの家に連泊継続中である。

そういえば採掘場からついてきた大岩が庭にどすんと我が物顔で座っていた。たぶん本人は気付いていないと思っているのだろうけど、こちらには頼れるミナがいる。


「どうして、ついてきたんだと思う?」


「たぶんマスターを慕って付いて来たのだと思われます。」


「えっ?動物なら分かるけど岩だよ!感情のない無機物にもそういう事ってあるの?」


「敵意はないので、もうしばらく様子を見てはいかがでしょうか?幸い自然にマナを取り込めるようですし餌がいらない番犬を飼っているようなものです。」


「ミナがそういうならもう少し様子をみようか。ところでクエスト中に話していた仮死状態のレベリングだけど今日からできる?毎日睡眠時間にそれをして欲しいんだけど頼めるかな?いのりは僕に問題が無いことを確かめてからしたいんだけどどうかな?」


「可能です、マイマスター。後遺症等はないと思われますがマスターがそのようにお考えであるならばそのように致します。警護については私にお任せください。私には音感、熱感知センサーが装備してあり、いのり様宅から半径1Km圏内に常時無数のナノマシンを配備致しましたので蟻一匹通しません。」


あれ?でも岩は通しちゃうんだ・・・


「敵意となる確率が限りなく0に近かったためお通ししました。御命令とあらば直ちに排除しますがいかが致しますか?」


「経過観察でお願いします。」


ま、そういう事なら寝込みを襲われる心配はないだろう。


「早速だけどお願い。負荷の強さはミナに任せる。」


「了解しました、マイマスター。ではまずはデータを取るため負荷を5%から始めます。ではゆっくりと目を閉じてリラックスしてください。もしも大きな川が見えても決して渡らないでください。これは決して振りではありません。」


何気に怖いことを平気で言ってくるけど怖がる素振りは絶対に見せない。だって僕は男だから!そんな事を考えていると高電圧の電流が体の中を駆け巡り僕の意識を刈り取った。


「マイマスター、どうでしたか?ちなみに今回は死の淵から3分で呼び戻しました。それでも身体強化を実感できると思います。」


「あぁ、前よりも体が軽くなったし確かに乾いた綿が水を吸収するがごとくマナが俺の体の中に流れてくるのを感じた。この調子でどんどん頼むよ。」


「了解しました、マイマスター。」


こんな感じでレベリングが始まった。

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