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夢能者  作者: 瀧賢治
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その話はちょっとしたデジャヴュ 既視感(きしかん)からはじまった

何処か初めて行った場所なのに「あ ここ前に来た事が、この風景前に観た事が」などと不思議な体験をした事はないでしょうか?

 これは夢で見た光景だ!なども....

この話を覗いて 既視感きしかんを感じてみては....

 カタカタ..ザワザワ..部屋の外が少々騒がしくなって来た。 

(ふぅあぁ)今何時だろう 枕元に置いたスマホを確認してみた。まだ午前10時過ぎかぁ、もう少し寝れるかな 自分の思考と比例して意識が遠く薄く(あぁ眠いなあ...)瞼がとても重く開けているのが面倒だから無意識に任せよう!そうまた眠りの中へ.... 眼の前の白い霧の様なものが視界を邪魔をして良く見えない、あ!此処は何処だろうと気が付くと薄白い世界にたたずんでいた。前後左右、よく分からない!恐る恐る一歩足を踏み出してみる。お!地面の感覚は確りと感じられた。一歩、もう一歩と慎重にゆっくり進めてみる....どの位経ったのか 数分数秒?曖昧な時間の感覚、あぁ白い霧の様なものがサァっと晴れた、あれ?何か見覚えが、石の階段?3メートルほどの高さ?なんだ駅に行く途中の川沿いの土手の階段だ。足を上げ進めて土手の上に上がると道がありそこは近くの人達が普段はジョギングやサイクリングを楽しんでいるのだが、今は俺一人だけだ!なんで此処に居るのだろう?分からないけど駅の方へと向かってみるか。何か理由が分かるかも知れない、そうしてみよう。 駅までは住まいから歩いて15分位、今居る位置からだと10分位かかる、まぁ今はハッキリとした時間の感覚は無いのだけれど、歩いてみるか!トコトコ、トコトコ、段々と駅に近付いてきたすると橋が見えてきた。そう、駅に行くにはこの橋を渡らなければならない!少しずつと橋に近付くと、橋には手摺があり、そのたもとに何か見覚えがある紙切れが貼り付く様にそこに有った。えっ!札!五千円札!手を伸ばして取ろうとした!ピィッピィッピィー!耳元でけたたましいアラームの音が、手探りでスマホを取り音を停止させた。気が付いた!そうか、俺自分の部屋でまだ寝ていたんだ!夢、だったのかなぁ?でもなんかリアルだったなぁ、何か気になになるなぁ、確認しに行ってみるか!どちらにしろ学校に行かないといけないからなぁ!時間を確認してみた、そうかタイマーを午後3時にセットしていたんだった。少し早めに登校してみよう。

 そうこの彼、五島真仁ごとうしんじん年齢19歳高校生!何かおかしくはないか?この年で高校生とは?そう一度3年前に公立高校に入学したのだが、ちょっとした事で1年二学期の途中で退学したのだ。それは何か問題を犯したという事では無くただなんかもういいかなぁと本人の不登校でそのまま退学という事に。両親には、それなりに、叱られたが元々勉強は好きではないので、いや興味が無いと言ったほうが適当だろう!しかし、さすがに高校ぐらいは出ておかないと、何かと大変だぞと父親に言われ、一念発起で、定時制高校に入る事となり、今に至る。

  住まいは200世帯弱の分譲マンション11階建ての7階3LDK、その中の4畳半が自分の部屋である。両親と真仁との3人暮らしだっだ。マンションには2つのエレベーターがあり、真仁は向かって右側のエレベーターをなるべく使用する様にしていた。何故かはそののちに。 玄関を出ていつもの様に右側のエレベーターで下に降りて、駅に向かった。勿論川沿いの土手の道を通る為に、少し急ごうサッサッ...橋が近づいてきた、そして手摺のたもとを確認して見た。ん!は、挟まっていた!少しよれた紙切れ、札、そう一度見た光景!五千円札だった。本当にあった。でも少し不思議だった!五千円があった事が不思議なのでは無く、それに他の誰も気付かなかった事が不思議なのである。真仁が見つける為にあったかの様だった!まぁ正直嬉しさが勝りそれ以上深くは考えなかった。良し、それをズボンのポケットにしまいそのまま駅に向かった。電車に乗り、二駅目で地下鉄に乗り換え、そこから七つ目で降りると通っている高校がある。あと一年ちょい行けば高校卒業と、晴れて高卒と成れるわけだ!まぁガンバるというか続けよう。

 授業は午後5時から始まる、一科目50分授業で、本日は3限まであった。....授業が終わり午後9時前には学校を出た。あぁ!小腹が空いた何か腹に入れてから帰ろう。駅近くのファーストフードに寄りバーガーでも食って行こう。

「いらっしゃいませ!お決まりでしょうか!」カウンター越しに店員のがたずねた。「チーズバーガー、あ、やっぱダブルチーズバーガーセットを一つ飲み物はコーラで」     

「かしこまりました!ダブルチーズセットプリーズ!コーラワン!」元気な声で厨房に注文をした。ポケットから例の五千円を出した。釣り銭をまたポケットにしまい込んだ。 

 イートインを選択した俺は奥の二人掛けのテーブルにむかった。 席は全部で、テーブルとカウンターを合わせつて60席位ある。 その席を選んだのは一番目立ちづらいからであり、真仁は人に干渉?関心を持たれる事をあまりこのまなかった。

 だからと言って人に好かれる事はやな気がする訳でわない。

 なにか矛盾しているが、それが人間という生き物で有る!

  「オゥ!真!居たんだ、相変わらずその席が好きだなぁお前は」 見るとそこには友人の南沢勇人みなみさわゆうとの姿があった。 彼は俺の事を真と呼ぶ、性格は明るくとても友好的であり、皆から好かれていた。 

 何故か、初対面の時から奴とは反りが合った。歳も同じという事もあるのだろう。

 そうこの定時制高校は、年齢がバラバラなのだ。入学してきた目的は高校位はと大体同じ感じだと思う。それと少々訳ありの連中が多い事もある! あぁそれからその時最初に声を掛けて来たのは勿論勇人の方からである。

 「ん!ダブチーセットかぁ、今日はリッチだなぁ」

 「まぁちょっとな!」

 「ちょっとってなんだよぉ」

 何かこの勇人には自然と話てしまう。あまり人には言えない事でも。それが彼の不思議な魅力というのか...内に秘めた力なのか... まぁ見た目もそこそこなので女子にもモテている。

 俺は夢の事、昼間あった事を勇人に話してみた。

 彼は笑顔を浮かべ言った。

 「それは予知夢、デジャヴュじゃないのか」

 「予知夢、デジャヴュ?」

 「そ!予知夢はそのままの意味、夢で未来を予知する事。 デジャヴュとは既視感きしかん 実際は一度も体験した事が無いのに、既に何処かで体験した事の様に感じる現象さ。」

 「既視感!余り聞き慣れないフレーズだけど!勇人詳しいね」

 「あぁ、俺、不思議的な事意外と好きなんだよ」

 「勇人がそお言うモノに興味が有るなんて初耳だよ」

 「あれッ!言った事無かったけ...そうさ好きなのさ!特にリアルはね」

 「信じるのか?嘘だと思わない?」

 「真がそんなジョーク言うとも思えないし、センスも無いだろ」

 「悪かったなぁ、ジョークのセンス無くて!」ハッハ... 

 「それに金欠のお前がダブチーセットを食べているのが何よりの証拠さ!」

「うぅ...」ハッハ...

「でもさぁ 大体の予知夢やデジャヴュと言われるものはストレスや左右の眼の視覚、脳の錯覚から来るものだと言われているよ」

 「そうなのか、ストレスなのか」

 「真!ストレス!クックク....ストレス感じる事してるのか?お前のは本物だよ!何か分かるんだよお前の事は 俺たちシンクロしているのかもよ!」 意味ありげに彼は俺を見つめて言った。 

 「あ 悪りぃ!用事思い出した、帰るは! 明日何かおごってくれよ」彼はそう言って店を出て行った。出る際にカウンターの店員の娘に手を振って行った。あの娘も笑顔を返した。 あの娘勇人のは知り合いだったのか! まぁいいや ササッと残りを口に詰めて帰るか。

 その後少し経ってから真仁も店を出た。

 そろそろとゆっくり歩いていると後ろから俺を呼ぶ声がした。

 「ねぇ君!南沢君の知り合いだったの」

 そこにはカウンター越しに居たあの娘が立っていた。

 あぁ 何かが始まる様な感覚を感じた! 

 そんな俺に、彼女は笑顔を向けていた.....



まだこのストーリーは 始まりの場所に立った事に過ぎない。

 これからゆっくりとヒートしていくのだ!

真仁 勇人 そしてあの娘!

 この3人が同じ時間ときを過ごし強く関わる事になる。

 さあ メインストリートの始まりだ!


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