#1
私は神木リヤといいます。
今、私はピンチです、死んじゃうかも。
お腹は空いたし、歩き回ってヘトヘト、今いる場所もわかりません。
周りは木です。木しかありません。
とにかく道を探さなきゃ…
歩き回っている途中に見つけた果物を食べて休憩してると、『ガサガサッ』と音がした。
リヤは、身構えて警戒している。
音のした方から大きな影が!
『ヒィーーー』
声にならないこれを出し、うずくまっている。
物音が近づいてくる。
来てる。
来てるよ。
怖くて直視できない。
死ぬーーーーー!
『おいっ!大丈夫か?』
男が心配そうに声をかけているが、リヤの耳には入ってこない。
男がリヤの体と揺らしながら声をかえる。
男の声にようやくリアが正気に戻った。
『へ?へ?はい!大丈夫ですっ』
男は近くの街の警備兵で森をパトロールしてたそうだ。
警備兵はダンさんといい、スキンヘッドでいかついおじさん。
見た目は怖いけど、とても優しい雰囲気のあるおじさんです。
ダンさんが街まで案内してくれることになりました。
一安心です。
『嬢ちゃんは、なんであんなところに居たんだい?野生の動物もいるし嬢ちゃんみたいな小さい子は森に入ったらダメだぞ』
『またまたぁ小さい子って、ダンさん私はそんな子供じゃないですよぉ〜』
若く見られるのは嬉しいけど流石に子供扱いは嬉しくないなぁ。
『どっからどう見ても子供だぞ、10歳くらいか?』
いくらなんでもおかしい。20年以上生きてるのに10歳に見えるわけがない…
でも、ダンさんとの身長差…
ダンさんがすごく大きな人かと思ってたけど、もしかして縮んでる?
『おーい、どうしたー』
『何でもないです。何でしたっけ?』
『何であんなところに居たんだ?』
『あっ!それはですね…』
今までの事の経緯をダンさんに話した。
『そっか、それは困ったな、とりあえずしばらくは家に来るか?娘と2人暮らしなんだが。』
ダンさんの好意に甘えて、しばらくお世話になることにした。ここがどこかも分からないし、今頼れるのはダンさんだけ。
街に入るのにお金が必要だったがダンさんが払ってくれた。
見たこともないお金だったし、街に入るのにお金が必要って…
街の様子からしても、外国?いつの時代?見慣れない文字。
どうなってるの〜?