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マニピュレイション!  作者: 立花 葵
覚悟と戦いの記憶
45/72

蠢く者達

 東部ダンジョン東の拠点。

 ダンジョンを大きく取り囲むように、北、南、東に築かれた拠点の一つだ。


 丘を開き建てられた箱形のそれは、縁に鋸壁(のこかべ)を設け四隅に外殻塔を備えている。

 中央には高い監視塔が(そび)え、物々しいその姿は『砦』と表現するべきだろう。


 それぞれの拠点は、周辺を警備する領主派遣の衛兵と冒険者の基地として機能している。西側はザシャの町が在るため拠点は作られていない。

 各拠点では、堀の補強と木製の壁を石材へ置き換える工事が急ピッチで進められている。

 これほど強固な作りにするのには当然理由(わけ)がある。


 若いダンジョンの周辺では、時として『決壊』と呼ばれる魔物の大量発生が起こる事がある。

 第二次抗魔戦争は、各地に大量発生したダンジョンが次々と決壊を起こした事により始まったとされている。


 決壊の原因は主に放置された(よど)みであると考えられおり、現在は澱みと発生した魔物の速やかな処理を行う事でそれを防げている。しかし、確実ではない。十分に対処していたにも関わらず防げなかった例もある。

 そうなった時、各拠は避難所兼砦として機能することとなる。


 足場が組まれた壁に、吊り上げられた石材が次々と下ろされ工事に当たる者達の声が飛び交っていた。

 黄色いヘルメットを被った彼らの中に、工事を見物するように歩く異質な出で立ちの者があった。


 すれ違う者、足場から落ちた小石、それらはまるでその人物を避けるように不自然に軌道を変え、会話をする者達の間を通っても、彼らの目にその人物は全く映っていないようだ。


 裾の長い貫頭衣のフードをすっぽりと被り、顔は見慣れぬ白い面で隠されている。面に穴は見えないが、前は見えているようだ。貫頭衣の膨らみ具合からは剣を帯びている事が窺える。


 ――ふと、その人物が耳に手を当てた。


『報告がございます。よろしいでしょうか?』

 女性の声が頭の中に響いた。年は四十半ばぐらいだろうか? 優しげだが、芯の強そうな響きを持っている。


『どうした?』

 声にはせず、返事を返した。

(くだん)の男は、ザシャに居る事は間違いないようです』

『そうか』

『それと……』


『なんだ?』

『詳細は確認ができておりませんが、魔術ギルドへ送り込んでいる者から気になる報告が……』

『続けろ』

『数日前、資料保管に携わる者数名が内々に処罰を受けたようだと……』

『それが?』


『その中に、件の男の教え子の名が。正規の職員ではありませんが、時折魔術ギルドを訪れ業務の補佐を行っていたようです。現在の住居はザシャにあるとか……』

『奴に頼まれて何かを持ち出した……』

『可能性があるかと』

『分かった。しばらくそいつの動向を探ってくれ。接触があるかもしれん。猟犬どもからも目を離すな。もしそうなら何らかの動きを見せるだろう』


(かしこ)まりました。――ところで、そちらの様子はいかがでしょうか?』

『……予定とは何もかもが違うが、今更どうにもならん』

『左様でございますか』

『笑い事ではない』

 何処か楽しげな物言いに不機嫌に返した。


『あなた様にも恐れるものがあったのかと思うと意外で……。それでは、くれぐれもお気をつけて』

『フン……。この体が何かは知っているだろう』

『はい。くれぐれも、お気をつけて』

『……ああ』


 耳から手を離し、目を上げた先に――門へと進んでくる一団が見えた。

 先頭を歩く少女と巨大な全身鎧(フルプレート)。その後ろに数台の荷馬車が続いていた。車列の向こうに、肩に少女を乗せたピンク色のゴーレムと青白のストライプ模様のゴーレムがちらちらと姿を覗かせていた。

(例の神眼持ちか……)


 車列をやり過ごそうと脇へ避け、先頭の全身鎧へ視線を滑らせた。

(これもゴーレムか……)


 そして、その前を歩く少女に目を留めた。

(……)

 目前まで迫った少女を見つめ、首を傾げた。

(何処かで……)


 その時――視界に割り込んできた全身鎧がピタリと足を止め、少女を庇うように体を向けた。

(……ほう。俺に気が付くとは良い性能だ)


「レムさん……?」

 不意に割り込んだレムの背を、カルアはきょとんと見つめた。

 レムは、まるですれ違う者を追っているかのように体を徐々に後ろへと向けた。

(どうしたんだろ……)

 カルアはレムの視線を追うように目を凝らしたが――何も無い。人も物も何も無い。


 レムはしばらくの間、車列の後方を見つめるように立ち止まっていたが、くるりと向き直り何事も無かったようにカルアの隣に佇んだ。

(……?)

 訝しく思いつつも、カルアは車列へ合図を送り前へと進んだ――



 荷受けを済ませた一行は、拠点内に設けられた出張所で青札とトークン、そして例の黄色いヘルメットを受け取った。今回は外壁の上や足場を移動しながらの作業となるそうだ。

 ここの工事は遅れているらしく、東側の壁の置き換えと堀の一部が未完成の状態であった。他の拠点は既にその工事を終え、中央の監視塔の建て替えを行っているのだとか。


「北と南は道が出来上がってっから、人と物の動きが良くて早く終わっただけだ。こっちでやってみろってんだ」


 カルアとルチルナを現場へ案内しながら、髭もじゃのドワーフの男が愚痴混じりにそんな事を言っていた。

 確かに、ここから延びる道は途中までしか舗装がされていなかった。その為、時折荷馬車の補助を行わねばならなかった。


 途中で二手に別れ、カルアは外壁工事に、ルチルナは堀の工事へと向かった。

 普段ローブのフードしか被らないカルアは、ヘルメットの慣れない被り心地に戸惑いつつも外壁に設けられた足場に立った。


(なんか特別な事をしてる気がする)


 普通は入れない場所に堂々と入って行ける事に妙な高揚感を覚えたが、自分の出で立ちがなにやら場違いな気がして……こそこそと歩きながら、堀に沿って進むルチルナに目を向けて微笑んだ。


 ルチルナはサイズの合うヘルメットが無く、ブカブカのヘルメットに詰め物をして被っていた。本人はさほど気にならない様子だったが、その様はまるで歩くマッチ棒のようであった。



 ――土を吸い上げて立ち上がった簡易ゴーレムが、指定された場所へ移動して土に戻る。

 普通は土を削り、削った土を堀の外へ運び出す。それが自ら歩いて堀を出て行く様を、作業に当たる者達がニコニコと見送った。


「いやぁ~、『暴君』なんて言うから家のカカアみてえなのを想像しとったが――これならば、遅れを一気に取り戻せそうだ!」

 ルチルナを案内した髭もじゃのドワーフがご機嫌な様子で笑いかけた。


「しかもこんなに可愛らしいお嬢さんとはな!」

 声のでかい男だが、マドックに慣れているルチルナは気にする様子もなく黙々と作業を続けた。

「今日は穴堀り……ハズレを引いたと思ってたんだが――当たりだったな」

 堀の中で作業に当たっていた者達も口々にルチルナへの称賛を口にしていた。


 ――常ならば、仁王立ちで高笑いでもするところなのだが……ルチルナはじっと作業に集中していた。


 気持ちの変化もあるのだろうが……今、ルチルナは三体のゴーレムを同時に操っている。

 簡易ゴーレムを操り、同時にメイメイに加工の終わった石材を荷車に積み込ませ、それをランランがカルアの元へ引いて行く。一人三役をこなしており、集中しなければならなかった。


 もしもあの巨体に足でも踏まれようものなら痛いでは済まない。メイメイとランランは指示を出す以外さほど細かく制御する必要はないが、簡易ゴーレムは細かな制御を必要とする。


 堀の中には多数の人が居り、繊細な動きが要求された。にやけそうになる口を引き結び、ルチルナは作業に集中した。


(一応、良い経験だったのかったのかしらね……)

 エルフリード商会の荷運びで、メイメイとランランに加え二体の簡易ゴーレムを操っていた日々を思い起こし、そんな事を思った。


「手の空いた奴は舗装の方に回れ!」

 声と同時に、堀の中は今日は楽が出来ると思っていた作業員達のため息で溢れた。


(それが終わってないから遅れてるって……。道も自分達で作って――)

 ルチルナは指示を出す男を振り返り、口を開きかけた。が――

 この男はどこかマドックと同じ臭いがする……。おそらく何か言ってもこの男の耳には届かない。


(声のでかい奴って、みんなこうなのかしら……)

 ルチルナは開きかけた口を閉じ、堀に目を戻した。

 相変わらずの燕尾服に黄色いヘルメット……堀の中で作業をするローレンスの出で立ちの目立つこと……。ルチルナは思わず口元に笑みを浮かべた。


 一方、ローレンスも足場に立つ主を見上げ、思わず口元に笑みを浮かべていた。

(何やら……足場に巨大なキノコが生えておるような……。きっと万病に効く天使のキノコですな)



 その頃――カルアとレムは、運ばれてきた石材を次々と積み上げていた。

 レムが裏に魔法陣の彫り込まれた大きな板を地面へ置き、側に立っていた男がそれに乗り手を当てる。

 板の下から微かな光が溢れ、下の土を圧縮しながらずるずると沈み込んだ。


 カチカチに固まった地面にレムが石材を敷き詰め、その隙間に次々と白い砂のような物が注がれた。

 その後を追うように、別の男が隙間に詰められた砂へ棒を押し当てると、鈍い光と共に砂が固まり石材は貼り合わせたよにびくともしなくなった。

 その上にまた石材を積み、同じ作業が繰り返された。


 カルアは壁の上に立ち、レムが上り下り出来るよう階段状に積まれた壁が、徐々に高く長くなって行く様子を見つめていた。

 最上段を積み終え、棒を押し当てる男にカルアが尋ねた。


「それは魔導具なんですか?」

「両方――かな?」

「両方?」

「やってみるかい?」


 先端に見慣れない紋様が彫り込まれた焼きごてのような棒を受け取り、男がやっていたように押し当てた。

「魔力を送り込んで完了だ」

 鈍い光と共に固まった砂には、魔法陣に似た紋様がくっきりと彫り込まれていた。


(魔法陣を制御する魔導具……?)

「便利なもんだろ? 昔は魔法が使えないとこういった作業はできなかったけど、今は少しづつその壁はなくなってきてるよ」


「魔導具って、こんなことも出来るんですね……」

「とは言っても、ごくごく限定された事をそれ専用の魔法陣を使ってやっとなんだとか」

 感心するカルアにそう返し、男はカルアの登録証を指した。


「詳しく知りたかったらそこに聞いてみるといい。冒険者ギルドの工房で開発したって話だよ」

(ギルドの工房……『黒ネコ』だったよね……)


 魔法具と魔導具は一見するとよく似ているが、別物だ。

 魔法具は文字通り魔法を使う為の道具だ。一方魔導具は魔力を糧に動く機械の事を指す。

 魔法とは過程をすっ飛ばして結果を取り出すものであるのに対し、魔導は主にその過程の部分を行う。


 例えば、布を織る場合、ジークは何も使わずに糸玉から糸を紡ぎ布へと織り上げた。本来であれば糸は糸車を用いて紡ぎ、機織(はたお)り機で布へと織り上げる。


 この糸車と機織り機が『魔導』の専門分野となる。


 糸車を動かす、機織り機を動かす。

 物を光らせる、熱を持たせる、決まった動きを与える。魔力を糧にこれらを行う技術が魔導であり、その式を魔導回路と呼ぶ。


 一見すると魔法具と大差ないように思えるが、両者の間には分厚い壁が存在する。


 基本的に、魔導に出来て魔法に出来ない事はない。

 しかし、魔法に出来て魔導に出来ないことがある。


 魔法は、魔法陣を用いて生み出された魔法(結果)を外へと出す。見方を変えると、魔法陣をゲートとし、そこから魔法(結果)を召喚する。とも言える。


 対して魔導は、魔法のように生み出された結果を外へ放出することは出来ない。回路を施された物に一定の動きをを与える、光らせるなど、回路とそれを施された物との間で完結する。

 その為、魔導を魔法の一種であると見なさない者が多く、その論争も絶えない。


 現在この世界において、魔法とは(イコール)シンボル魔法という認識が一般的だ。


「君はどっちなのかな? 魔術師は魔導を魔法だとは認めない人が多いけど……」

「私は魔法だと思ってますよ。『我々が魔法と思っているものだけが魔法ではない。この世界は魔力と魔法に支配されている。

 魔法とは、魔力の運用手段の総称に過ぎない』って師匠受け売りですけど……」


「魔力の運用手段の総称か……なるほど」

「魔法を使わない、使えないって人でも知らない間に何らかの魔法を使っている可能性がある。そんな事も言ってましたね。それだけこの世界は隅々まで魔力と魔法が溢れているって」


 カルアは壁を下り、下で使われていた地面を固める板も試してみた。

 こちらは魔法具だった。先程使った焼きごてのような道具はまだ種類がほとんど無く、工事で使われている道具の殆どが魔法具だった。


 しかし、魔法と魔導を隔てる壁には穴が開けられていた。これからこの穴はどう広がって行くのか……。


(『黒ネコ』か……行ってみたいな)

 冒険者ギルドの魔導工房『黒ネコ』はダーラにある。

(でも……先ずはダーラ辿り着かないとね)

 カルアは頭を切り替え、再び壁の上へ立ちレムに次の指示を送った。


 その時、ふと彼女の目にある人物が留まった。向かいの外殻塔の上からじっと北東を見つめている男だ。

 腰にぶら下げた緑の登録証から冒険者であることは分かる。彼はカルア達が作業を始めた時には既にそこに立ってた。


(あの人……。何をしているんだろう?)

 男は何か仕事をしている……とは見えない。それに、拠点内の事は基本的に衛兵が行う。冒険者が拠点内で行う仕事は少ない。

 彼の視線を辿ってみたが……山と森ばかりでこれと言って目を惹く物はない。


 気にはなったが、それは頭の隅に追いやりレムに目を戻した。



 同じ頃――



 昨日カルアが荷を下ろした建物の一室。数名のギルド職員と領主から派遣された担当官の姿が見える。

 

「ダンジョンに関しては以上だ。何かあるか?」

 テーブルを囲む面々を見渡し、質問が無いことを確認するとラルフは地図を広げた。

「あらましは聞いてるな?」

 ゆっくりと頷く動きに合わせ、ラルフの向かいで赤い登録証がちらりと光を弾いた。


 ラルフは目を戻し、地図に書き込まれた赤い線と黒い線を指でなぞった。

「これが予想されているダンジョン影響範囲。そしてこっちが調査チームの足取りだ」

 ラルフは指を滑らせ、二つの線が交差した点を順に指した。

「メンバーは五人。出発は十日前。その翌日と翌々日、予定通りそれぞれの地点で異常なしの信号を三回に分けて打ち上げている」


「早いな」

「ランクは緑だが、指名を受けるだけの実績と実力を備えた連中だ。定時報告も欠かしていない。日暮れには必ず報告を寄越した」

 隣から割り込んだ声にそう返し、地図に置かれた指を滑らせた。


 ラルフの指は赤い線を越え、放射状に並ぶ谷の前で止まった。

「その翌日。この辺にキャンプをはり、谷の調査に三日、調査の簡易報告と翌日からの移動行程を送ってきた。この翌日の報告を最後に連絡を断った」


 ラルフは大きく円を書くように指を滑らせ北の拠点を指した。

「予定では二日。遅くとも三日後には到着する予定だった……」


 ラルフは言葉を止め、窓に目を向けた。その先で、枝に止まった一羽の白い鳥が毛繕いをしていた。

 背に、ギルドのエンブレムをあしらった平たい小さなバッグを背負っている。ルルグと言う鳥で、この世界における伝書鳩だ。


 ルルグは、エルフ領に広く生息する特定のねぐらを持たない鳥だ。彷徨(さまよう)ように森を巡って生涯を終える。

 しかし、一度ねぐらに使った木に戻る事が多く、何らかの識別手段を持っているのではないかと囁かれていた。

 後に、ルルグは魔力の波長を読み取っている事が分かり、その能力を利用し、伝書鳩として利用されるようになった。


 特定の魔力の波長を覚えさせ、それを発生させる『灯台』と呼ばれる魔導具を用いてルルグを呼び寄せる。ルルグの感知能力は非常に高く、数百キロ先の灯台へたどり着いたとの記録もある。


 時折鶏冠のように広げる頭の飾り羽にアンバランスな印象を受けるが、本来は尾にも長く美しい飾り羽を持った鳥だ。籠へ入れられる事が多い為、短く切り揃えられている。


「二日前、あいつだけが戻ってきた」

「灯台は出されていないか……」

「ああ。こっちのを消しても動こうとしない」

「しかし、それだけではな……二、三日の遅れなどよくあることだ」

「先日の雨の影響でルートの変更を余儀なくされたとも考えられる」

 周囲の消極的な様子にラルフは苛立たしげに声を荒げた。


「なら、あいつ(ルルグ)に何かしら持たせたはずだ。知っているだろ? よほど驚かせない限り勝手に飛び立ったりはしない」

「不要になって戻したのではないか?」

「その場合はそう書いて寄越す決まりだ。ここまで報告を欠かさなかった連中がぷっつりと報告を止め、手ぶらのルルグが帰って来た! それで十分だろ!」

(いず)れにせよ、もうしばらく様子を見て――」


 その時、周囲の言葉を遮りラルフの向かいから声が割り込んだ。


「直ぐに捜索を出す」

 ラルフはニヤリと笑みを浮かべ、声の主を見つめた。

「人選は終わってる。直ぐにでも出せる」

「メンバーは?」

「八名だ」


 ラルフは布紙の束を差し出して付け加えた。

「俺も行く」


 ――暫くの間、室内に布紙をめくる音だけが響いた。

「……あと四、五名欲しい。それと、君は残ってくれ」

 そう言うと、彼は顔を上げ地図を囲む面々に鋭い目を向けた。

「直ぐに手配を。準備が整い次第出発させる」


 他の者達は部屋を出て行き、不満気な顔で彼を見つめるラルフだけが残された――


「もしもの時に、信頼できる者が側に欲しい」

 先程までの威厳のこもった鋭い目と声はなく――弱々しくなった彼に、ラルフは諦めたように顔を崩して赤い登録証を指した。

「やっぱそいつは重いか?」

「想像以上にね……」

 そう言って、ルルグに目を向けた彼にラルフは尋ねた。


「正直、どう思う……?」

「確かに、ルートを変更した、ただの気まぐれで報告を省略した――そういった可能性も否定はできない。そういう事例は確かにある。……そうであって欲しい」

「……」

 テーブルに置かれた調査チームの詳細が記された布紙をめくり、静かに呟いた。

「彼らに逃げる間も与えなかったとは考えたくない……」


 

 同刻――



 とある酒場。隅の薄暗い席に、一組の男女が座っていた。

 一見すると何の変哲もない獣族の男と人族の女のように見えるが……時折さり気なく周囲に配る視線は鋭く、彼らの出で立ちが仮のものであることが窺える。


 ――ふらりと店に入ってきた男が店主から酒瓶とグラスを受け取り、先程の二人の前に腰を下ろした。


「ザシャか……」

 何事かを告げた男に、向かいに座るフードを被った獣族の男が呟いた。 


 隣に座る女は鋭い目を向け、(はばか)るように声を落とした。

「確かなんだろうね? また良いように踊らされるのはごめんだよ」

「さあな。だが、あの老人共が直々に寄越した情報だ。仮にそうなったとしてもオレらに責はない。むしろ……その方が都合が良い」


 男は手酌で一杯(あお)り二杯目を注ぎながら続けた。

「じきに連中は完全に力を失う。あの老人共さえいなくなれば、上は追跡を止める方向で意見が一致している」

「……」

「形はどうあれ、連中を失脚させた功労者だからな。ブツさえ返せば後は不問にするともな」

 そう言うと、男は二杯目を飲み干し席を立った。


 ――店を出て行く男の背を見送り、残された瓶を引ったくり女は不機嫌に酒を呷った。

「気に入らないね。その交渉をあたしらにやれってっかい」

「手駒に欲しくなったんだろう……」

「あの椅子に座る連中ってやつは、どいつもこいつも本当にくだらないよ」

 女の溢す愚痴を聞き流し、獣族の男は席を立った。


 店を出ると、ちらりと店内を振り返った。一瞬だったが、その目は食事を取る龍神教の女性信徒の姿を捉えていた――


()っとくかい? ずっとあたしらを窺ってたし」

 瓶から酒をあおり、ニヤリと笑う女を鋭い目で制した。

「冗談だよ。ダーラに喧嘩を売るようなマネはしないさ。赤鬼共が出ばってきたら、流石にお手上げだからね」


 口ではそう言いつつも、何処かニヤついた女にもう一度鋭い目を向け、男は雑踏の中へ姿を消した。


 その背を見送り、舌打ちを漏らして瓶から酒を呷った。

 雲に覆われた空は暗く、ジメジメとした空気が余計に彼女を苛立たせた。通りを見渡し、流し込むように酒を呷った。


 空模様を映したように薄暗い空気が漂い、通りそのものが俯いているように感じられた。路上に座る物乞と暗い空を睨み、また酒を呷った。

「……気に入らない。どいつもこいつも、この国(帝国)も……」

 側に座る物乞の前に瓶を置き、足を踏み出した。


 旨そうに酒を含み、女の背を拝む物乞の向こうで、先程の女性信徒がちらりと同じ背を見送った――



 ◆



 日は大きく傾き、間もなく日没を迎える。ポツポツと魔力ランプが灯され、散っていた工事の作業員や巡回に当たっていた冒険者達が酒や食事を求めて拠点に集まり始めた。

 壁に沿って宿舎が並び、それに挟まれるように商売をする露天がいくつも出されていた。ここだけ見ると集合住宅に開かれた市場のようだ。


 その間を縫い、カルア一行は中央に建つ上部に高い監視塔を持つ建物へと向かった。

 周囲の建物の大部分が木造であるのに対し、この建物は全面に石材を用いた堅牢な造りをしている。


 中には、冒険者ギルドの出張所に鍛治屋と薬師。そして救護所がある。もしも外壁が破られた場合、ここに立て籠ることになる。

 カルアは目にしていないが、地下に食料の貯蔵庫などが設けられているらしい。


 道すがら、カルアはふと思い出して東の外殻塔に目を向けた。じっと森を見つめていた男が立っていた場所だ。

 気にはなっていたが、途中から作業が忙しくなり男の事はすっかり忘れていた。


(流石に居ないか……)

 目を戻し、足早に出張所へ向かった。


 一行が中へ入ると、正面に設けられた出張所の受付から男の怒鳴り声が聞こえた。

「――っていないんだ!?」

「それは私には……」

「俺は当事者だぞ!!」

 困惑した様子の受付嬢の声と、いきり立つ男の声が交互に響いた。

 その様子を見守る周囲の冒険者達は、どこか同情的目で男を見つめていた。


 尚もいきり立つ男に、見かねた一人の冒険者が歩みより肩に手を置いた。

 振り向いた男の横顔に、カルアは口の中で思わず「あっ」と声を漏らした。外殻塔に立っていたあの男だ。

 何事かを告げられ男は顔を歪め、踵を返してツカツカと出口へ向かった。

 ――すれ違い様に見た男の顔に、濃い疲労が見て取れた。


 何があったのか尋ねたいところであったが……とても切り出せるような雰囲気ではなく、手早く報告を行いそそくさと出張所を後にした。


「あれって、外殻塔に突っ立ってた奴よね」

 出張所を出るとルチルナがぽつりと呟いた。

「うん……」

「何事でしょうな……。随分とお疲れのご様子でしたが……」 

 外殻塔へ目を向けたが、男の姿はなかった。


 代わりに――前方の屋台を占拠し、大袈裟に手を振る一団が目に留まった。


「おう、お嬢さん方! こっちだ!」

 あの髭もじゃのドワーフの男と見覚えのある男達が手招きをしていた。

「本当に一日で終わってしまうとはな! 好きなだけ飲み食いしてってくれ! 奢りだ!」

 歩み寄った一行にそう言うと、髭もじゃはガハガハと上機嫌に笑い椅子を勧めた。


「つっても払いはそっちなんだがな」

 と言ってトークをちらりと見せ、またガハガハと上機嫌に笑った。


「旦那……それ無制限ってわけじゃないですぜ」

「……そうなのか?」

 口を挟んだ店主に髭もじゃはきょとんと返した。

「ええ。もう三度目になりますが……、トークンには上限があります。……もう越えてますぜ」

「そんな事――」

 髭もじゃは何か言いかけたが、何やら心当たりがあるらしく口を閉じた。


「ほんと話を聞かないよな」

「わざと無視してんのかと思ったよ」

 急に大人しくなった髭もじゃの周囲から、そんな会話に混じりクスクスと笑い声が溢れた。


 カルアも口元に笑みを浮かべ店主にトークンを差し出した。

「何にいたしましょう?」

「何か適当に――ほどほどで」


 カルア一行を含め周りの者達が払ったトークンで髭もじゃの分は何とか相殺され、元気を取り戻した髭もじゃに、


「冒険者など辞めてうちで働け! お前達が居れば仕事は腐るほど取れる!」


 などと熱烈なラブコールを受けつつ久々に賑やかな食卓を囲んだ。



 ――宿舎に戻ったカルアはベッドに身を投げ枕に顔を押し付けた。

(綿入りだ……)

 中央の宿舎の寝具も綿が使われていた。枕も布団もまだ新しく、ふわふわとしていた。しかし、カルアの顔は浮かなかった。


(ギルドの用意する物っていちいち贅沢だな……)

 決して寝心地が悪いなどということはない。だが、どうにも寂しかった。

 デールの宿で嗅いでいた藁の匂いが恋しかった。


 ふと、自分の服を引っ張り鼻に押し当てた。

(臭い……)


 風呂やサウナは無いが、湯を沸かす設備や洗い場はあるそうだ。服を洗ったり湯で体を拭くぐらいはできる。

 ザシャへ戻るまで我慢して神殿の風呂で一気にさっぱりするか――それとも洗濯ついでに体を拭きに行くか……。


 鞄に籠る石鹸の香りを嗅ぎながら、そんな事を考えていた――




 ――目を開くと、足があった。

 光を帯びたような真っ白い素足。その肌の奥に、微かな紅色が潜んでいた。

 痺れたように体は動かず、目だけ動かして足の主を見上げた。

 白く長い髪。真っ白いワンピース。くるりと下を向いた金色の瞳と細い縦長の瞳孔――


 いつか夢で見た少女だ。


 少女は微かに微笑み、屈み見込んでカルアの耳に口を寄せた。

「――――」



 ――ふと目が覚め、身を起こしたカルアは室内を見回した。

 無論、少女の姿はなく――室内には寝息が満ちてた。


 隣のベッドの上に、毛布を蹴り落とし寒そうに縮こまったルチルナと、その向こうに背を向けて眠るローレンスの姿があった。

 それに加え、向かいのベッドで眠る者達が増えた以外何ら変わったところはない。


 カルアはそろりとベッドを離れ、ルチルナに毛布を掛けて部屋を出た。

(変な夢……。誰なんだろう……)


 カルアの知る人物で最も近いのはルチルナだ。だが、彼女ではない。

 他に似た人物は居ないかと記憶をまさぐった。夢とはいえ、全く同じ人物が二度も登場してくると流石に気になる。加えて耳に残るリアルな感触……。


 宿舎を出たカルアは耳に手を当て、先程の夢の記憶を手繰った。

 少女の息遣い、顔に触れた長い髪の感触……それらは鮮明に思い出すことができた。ただ――


 少女の声だけがすっぽりと記憶から抜け落ちていた。

(何て言っていたんだろう……)

 少女の言葉を思いだそうと記憶を手繰っていたカルアは、ぶるりと身を震わせて肩を抱いた。


(……トイレ行っとこう)

 そう思い、トイレへ向かおうとした彼女の目に――あの人物が留まった。日中と同じように、外殻塔から北東を見つめていた。


(……)

 カルアは向きを変え、外殻塔に向かって歩き出した。



 ――拠点の中は夕食時のような活気はなく、多くの店が引き上げ閑散としていた。

 時折塔を見上げて進むカルアに、不意に男が声をかけた。


「そっとしておいてやれ」

 声の主は、出張所で怒鳴っていた彼を(なだ)めていた人物だった。

 彼は屋台に座り数人の男達と酒を飲んでいた。


「何があったんですか……?」

 そう尋ねるカルアの言葉に、男達は目を伏せ飴玉でも転がすようにモゴモゴと口を動かすだけで言葉はなかった。


 湯気の漂うポットの口をキュッと締め――、店主が口を開いた。

「直接聞いてみるといい」

 そう言ってポットとカップをカルアに手渡した。

「……あれ?」


 よく見ると、夕食を取ったあの屋台の店主だった。

「売れる物と良い場所は時間と共に変わるからね。場所を変え売り物を変え朝まで仕事だよ」

 そう言って大袈裟にため息ついた。


「ごうつくなだけだろ」

 からかうように投げ掛けられた客の言葉に、店主は慣れた様子で言い返した。

「ごうつくで結構結構。今はとにかく稼がないといけませんからね」

 そう言うと、客の男が持つグラスに酒を継ぎ足した。


「ほらほら、もっと金を落として行って下さい」

「おい……頼んでねぇだろ……」

 その様子を笑って見ていた男のグラスにも店主は酒瓶を傾けた。

「飲みっぷりが悪いですぜ? いつもの調子でたのみますよ」


 やり取り見つめていたカルアは頬を緩め、ちらりと塔を見上げて階段へ向かった――



 ――長い螺旋階段を登り、上を目指した。所々に設けられた飾り気の無い小窓から月明かり差し込み、微かに足元を照らした。

 差し掛かった踊り場の扉を開けば壁の上に出ることができる。最上部はこのすぐ上だ。


 男は腕を組み、じっと北東を見つめていたいた。

 使い込まれた弓を背負い、腰に提げた登録証には幾つもの傷が刻まれていた。

 同じく腰に提げられた剣も、鞘に無数の傷が刻まれ、多くの戦いを潜り抜けてきた事を窺わせた。


「あの……、何か見えるんですか……?」

 不意に聞こえた声に男は驚いたように振り向いた。

「……いや」


 じっと見つめ返す男にポット見せ、塔の下に目を向けた。

「あそこの店主さんからです」

 そう言うと、男は微かに警戒を解いた。


 ――カルアはポットを開け、カップに注いで男に差し出した。湯気が立つカップからはふわりと酒の匂いがした。


 男は暫くの間カップを見つめ……、口を付けて呟いた。

「……旨いな」

 くるりと向きを変え、鋸壁に肘を乗せて再びカップに口を付けた。

 カルアもカップを手に同じように鋸壁に肘を乗せて男の隣に並んだ。


 月は出ているが、眼下に広がる森は暗く――時の止まった海を見ているようだった。大小形も様々な波が一面に広がっていた。


 ふと、近くで淡い光が瞬いた。

(ここにも灯籠(とうろう)があるんだ……)

 中央のような数はないが、ぽつぽつと光る灯籠を見つめ、カップに口を付けた。

 熱いものが鼻を抜け、強めのアルコールが腹の奥から体を暖めるのを感じた。

(お酒って色々あるんだ……)


「出張所で会ったな」

 不意に男が口を開いた。


 彼が出張所を出て行く際に一度すれ違っただけだが、カルアのことは見ていたようだ。

 カルアの返事を待たず、彼は言葉を続けた。

「相棒が帰って来ないんだ……。行方不明のパーティーが居るって噂は聞いてるか?」

「……東側の調査の?」

「ああ。俺も行くはずだった」


 何となく、彼の置かれた状況が見えた。

「出発の前日に体調を崩してな……。出発を伸ばす予定だった」

 彼は言葉を止め、じっと北東を見つめた。

「二日――もう三日前か……。手ぶらのルルグが帰って来た」


 ふと、彼はカルアに目を向けた。

「ルルグの鳴き声を聞いたことはあるか?」

「いえ……」

「喉を膨らまして、かん高い声で『キュー』と鳴くんだ。俺も初めて聞いたよ。

 こっちを見つめて――大きな声で一度だけ……。あいつ声を聞いた気がして、堪らなく不安になった……」


 そう言って、カップの残りを流し込んだ。

「こういった調査で二、三日予定がずれるのはよくある事だ。三日なんて誤差の内だ。ルルグも、それ以降使う予定がなければ戻す場合もある。荷物は少しでも少ない方が良い。必要になったら呼び戻せば良いしな」


 言い訳でもするような彼の言葉は、どこか空しく聞こえた。彼自身が、自身の言葉を信じていないのだろう……。


「……明日の朝、捜索隊の出発が決まった。俺は当然メンバーに入っているものだと思ってた……。

 受付嬢に怒鳴り散らしたところでどうにもならない事ぐらいは分かってる。彼女が決めたわけじゃない。そんな権限もない。ただの八つ当たりだ……それは分かってる……」

 何も言わず、カルアはポットを傾け男の持つカップを満たした。


 ややあって、カップに口を付けた男が尋ねた。

「カルア・モームだよな?」

「……え? はい……」

 きょとんとするカルアを見て、彼は顔を崩した。


「結構有名だぜ。『暴君』の相棒だってな」

 自身の名が広まっている事に驚いたが、まずはルチルナを指す『暴君』という言葉に抗議した。

「ルチルナはそんなに悪い子じゃありませんよ」


「いや、すまない。あんたの相棒を悪く言うつもりは無いんだが……。ザシャに来た頃のあいつを見たら――そうは言えないぜ?」

「そんなに……荒れてたんですか?」

「ああ。こんんな目を吊り上げて、いつも不機嫌で――気に食わない奴には誰彼構わず噛みついてた」


 初めて見た時のルチルナの姿が呼び起こされた。不機嫌な顔で受付を睨み、肩を怒らせて歩いてた――

(そういえば……あの時は私も『暴君』って呼び名に納得しちゃってたな……)


「しょっちゅう宿を変えてたが――あいつがいる宿は直ぐに分かった。何処へ行っても入り口に人だかりができてて、そこを覗くとあの二体が誰かしらとやり合ってた。

 もしギルド長が違う人だったら、登録を抹消されてたかもしれないぜ」


 ギルドの二階で話をした時、何処か遠くを見つめていたギルド長の顔が呼び起こされた……。



「――笑ってやがる」

 屋台から二人の様子を眺めていた男が呟いた。


「そりゃな。こぎたねぇおっさんより若い女の方が良いわな」

 隣から聞こえた声に被せるように、別の男が声を割り込ませた。

「あれって『暴君』の相棒だろ? 随分正反対のと組んでんだな」

「……そいや昼間見たな。足の生えたヘルメットが歩いてた」

「なんだそりゃ?」


「――にしてもゴーレムのパワーはすげぇな」

 そう言うと隣に座る男を振り向いた。

「お前よくあんなのに喧嘩売ったな」

「……知ってたのかよ」


「マーカスが言ってた。聞いてねぇ事までペラペラ話してくれたぜ」

「あのおしゃべりが……」

 男は不機嫌に酒をあおり、思い出したように呟いた。

「そういえば……最近見ねぇな」


「中央で廃人みてぇになってたよ。欲かいて死にかけたんだとさ」

 それを聞き、男はニヤリと笑って店主を見た。

「お前もせいぜい気を付けろよ。……まっ、たまには奢る事もあるみてぇだが」


 その言葉に、テーブルを拭いていた店主は何食わぬ顔で返した。

「ポットの分は旦那の飲み代に入ってますぜ」

「はぁ? お前――」

 何か言いかけて、男はため息混じりにグラスの残りを流し込んだ。

「ごうつくばりが……」


 そう呟いた男の前に――スッと酒瓶が差し出され、グラスを満たした。

「あのな……」

「こいつは、奢りです」

 呆れた顔を向ける男に、店主はニヤリと笑いかけた。




 ――同じ頃

 面を被った男は森の上を歩いていた。

 どうバランスを取っているのか……地面を行くように木々の上を歩いていた。

 男は足を止め、微かにしなる枝の隙間から眼下を(うごめ)く無数の影を見つめた。


「これは関係ないか……」

 面の下でポツリと呟き、その行く先に目を向けた。


 月明かりが森の輪郭を強調し――森は大きくうねる海のように無数の波に覆われていた。ぽつんと浮かぶ拠点の灯りは、そこを漂う船のように思えた。


 北へ目を向けると、彼方にもう一隻見える。

(沈むなら、それまでだ)

 漂う船に、時の止まった海から大きな波が迫っていた――

2017/3/23ルビ等修正 2017/3/27棟→塔 2017/7/6誤字修正 2017/08/02再編集 2020/11/02微修正

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