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???
ここで待ち伏せていれば、きっと来るはずだ。
そう確信し、じっと待った。
長い時間待ち続けた。だが、姿を見せる様子はない。
自分の判断は間違っていない。きっとここに来る。
――あれから、どれ程の時が過ぎただろうか。
話し相手も居なくなり、最近は退屈だ。
だから眠る事にした。あいつが姿を現すまで解けない魔法を自分に掛け、眠った。
そして、目覚めた――
あいつの姿は無い……。でも、自分は目覚めた。
あいつは間違いなく近くに来た。触れられる程近くに――
臭いがする。あいつの臭いだ。
―――?
探しに行くのも良いかもしれない―――待つのには飽きた。
2016/07/07… 2017/07/21再編集