第六話 アリンガム領の調査
もしかしたら二話目を投稿するかもしれません。
ソフィーの祝福が終わって大体三カ月が過ぎた。
季節は夏真っ盛り。
外に出るとさんさんと照りつける日差しが肌を焼く。
そんな中で俺は一人父さんの執務室で作業を行っていた。
まぁ、一人とはいっても今はここにはいないがソフィーのお父さんも一緒にやっているんだけどね。
「う~、暑いよ~。
助けてくれ~」
窓を全開にして風通しをできるだけよくはしているのだが、この蒸し暑い気候はいかんともしがたい。
ソフィーとクレアはすでにどこかへと遊びに行ってしまってここにはいない。
はぁ、疲れた。
そんな事を思いながら、俺は母さんの持ってきてくれたジュースを飲みつつ、二か月と少し前、すなわちソフィーの祝福の少し後のことを思い返したのであった。
「なぁ、ウィル、ちょっといいか?」
「なぁに、父さん」
朝、朝食を食べ終わった俺はクレアとの訓練のため外へと向かおうとしていたところを父さんに呼び止められた。
「いや、お前が行っていた土壌改革についてなんだが、今年もなかなかうまくいきそうでな、最近ではこの村の作物は若干ブランド化してきているほどなんだ」
「お~」
父さんからそう告げられるとやはり少しうれしい。
仮にも俺がそそのかしてやったわけなんだからな。
「それでだ、本当にブランド化するにはやはり、ある程度の統率が必要不可欠となってくるわけだ。
おまえもこないだ言っていただろ?」
「うんうん」
俺は少し前に、そんなことを言っていたのを思い出す。
「それでだ、俺がそのことをアンドリューに、いや、領主様に進言してみたわけだ。
こうしてみてはどうかと」
「ふむふむ」
「それにたいして、賛同が得られて、結果的にアルマンがそれを任されたわけだ」
「なるほど」
ちなみに、アルマンというのはソフィーのお父さんで、財政面なんかを主に担当している従士である。
「それで、アルマンが俺に対してどうするのがいいかを俺に聞いてきたわけだ」
「はあ」
「がしかしだ、俺はそういうのは全くわからん。
力仕事ならば任せておけっていう感じなんだが……。
というわけでだ、ウィル、俺の代わりにアルマンに協力してやってくれないか?」
「う~ん、でも俺、クレアとの訓練が……」
「そっちは俺が代わりにやろう。
俺は一応この村の中では一番強いわけだからな。
クレアちゃんにも昨日のうちに話を通してある」
「分かったよ、それじゃあソフィーの家に行けばいいんだね?」
「あぁ、よろしく頼む。
すまんな」
「ううん、別に大丈夫だよ。
こういう仕事も割とすきだし」
「そうか、そう言ってくれると助かるよ」
まぁ、実際こういうことも好きだしな。
一応俺が言い始めたことなわけだし、やってもいいだろ。
俺がやったほうがほかの人よりもうまくできそうだしな。
そんなことを思いつつソフィーの家へと向かったのであった。
「やぁ、よく来てくれたね、ウィル」
「おはようございます、おじさん。
今日はよろしくお願いします」
ソフィーの家に着くとおじさんに迎え入れられた。
さてと、じゃあ始めるとしますか。
「よし、それじゃあ私の執務室へと行こうか。
ソフィー、何か飲み物を持ってきてくれ」
「わかった」
一緒に出迎えてくれたソフィーはトテトテと飲み物を取りに行き、俺とおじさんは執務室へと向かうのであった。
「さてと、実際にどうしていくかっていう話なんだけど、ウィルはアランからどこまで聞いているんだい?」
「えっと、ブランド化し始めたこの村の作物を管理するための表みたいなものを作るっていうことですよね」
「そうだ、だが、それに加えてこの村の土地の面積なんかも調べようってことになったんだ。」
「面積ですか?」
「あぁ、そういうものをしっかりと管理しておいたほうがいいと思ってね」
「なるほど、それでしたらまず最初にこういうものを作るのはどうでしょうか……」
俺はおじさんの考えを聞いてあるものを提案した。
そう、いわゆる戸籍だ。
国単位でやると、今現在のこの国では難しいかもしれないが、この村の中だけであればなんとかなるだろう。
「ふむ、なるほどな、住んでいる人のほうもしっかりと統計を取るということか。」
「はい、こうすれば、税の取り方もいろいろと出来ますし、管理もしやすくなるのではと。
もちろん、あまり広くなりすぎると管理が行きとどかなくなってしまいますから、この村でぐらいしかできなさそうですけどね」
「たしかにな。
だが、この村のような小規模な単位で行うのであればなかなか効果的であろう。
そうだな、それではまずウィルのやり方でやってみるとするか。
協力してくれるな、ウィル」
「もちろんです」
さっきソフィーが持ってきてくれた飲み物を飲みつつ、方針を決めていったのであった。
昼過ぎ、ソフィーの家で昼食をいただくことになった俺はソフィーと色々と話しながら食事を進めていった。
「どんな事をすることになったの?」
「う~んとね、この村にどのくらい人が住んでいるかとかここの村って畑がどれくらいあるのかとかそういうのを調べることになったんだ」
「そうなんだ~」
「そっ。
それで、今ソフィーのお父さんはこの村のことを調べるためにクレアのお父さんと話し合いに行っているんだよ」
「へぇ~」
「ソフィーはこういうのに興味があるの?」
「う~ん、ちょっとあるかな」
「それじゃあ、教えてあげようか?」
「うん!」
こうして午後はソフィーにいろいろと教えてあげることになったのであった。
「ふぅ。」
慣れない先生の真似事なんかをして疲れてしまった俺は夜、ベッドに寝転がりながら、ふと、この村のことを『検索』してみるとどうなるのであろうかと思いたった。
検索機能を使えば、なんかしらでるだろう。
そう思い、実際に使ってみることにする。
通常検索
検索ワード:アリンガム領
該当:1件▼
あれ、なんか画面が変わったな。
まぁいいか。
そう思い、俺は該当の箇所をクリックする。
う~ん、少ないけどまぁ、何かしらの情報はあるだろうさ。
というか、アリンガム領が記述されているのってこれしかないのかな?
それとも、まだ開放されていないだけなのだろうか。
……、とりあえずどうせ考えても分からないだろうし、おいておこう。
というわけで、検索したものを開いてみることにする。
通常検索
検索ワード:アリンガム領
該当:1件▲
・許可状(国王⇒アリンガム家)
所蔵:【王立図書館所蔵庫地下二階】【アリンガム家倉庫】
ふぅん、王国からの許可状ね。
一応見てみるとしますかね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
許可状
我がサフィーナ王国国王の名において以下の地域をアリンガム領としてアリンガム家の統治を認めるものとする。
霊峰ベルフルーヴとその周辺地域
国王 アレクシス・ウィリアム・オズワルド・ランドルフ・ブライアン・サフィーナ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ほほう、ベルフルーヴがね。
通常検索
検索ワード:プロット
該当:?????件▲
・作者の国語辞典!
・
・
・
・プロット
作者の中ではもはや伝説のものとなっている文章。
本を書くための前段階として有名だが、それを本当にこなすことが出来るのは一部の優秀な作家のみである。
有名無実。名ありて実なし。希望とはえてしてかなわぬもの。




