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図書館の番人  作者: トリブレイシオ
第二章 幼馴染たちの祝福と村での生活
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第一話 幼馴染たちの祝福①

 200字で分かる第一章のあらすじ


 十歳の誕生日に祝福を受けたウィルは「図書館の番人」という不思議なクラスとなった。

 面白そうなスキルにウィルは興味心身で様々な検証を始める。

 その一方で、幼馴染たちの誕生日プレゼントの素材をを探しに森へと出かけたウィルは森の中で「精霊の住まう川」と呼ばれる妖精族などで信仰の対象となっている川を発見。

 お祈りをしたウィルはその代価として大切にしていた弓の進化とともに、多数のきれいな石を手に入れたのであった。

(200字)


「う~ん、どの色にしようかな~」


 クレアの誕生日前日、俺はプレゼントとして渡す予定のペンダントを作る準備として、まずはどの色の石を使おうかということを悩んでいた。


「髪の毛は金色だし、それに合わせて黄色かな~。

 う~ん、ちょっと安直かな?」


 結構な数の石が入っている袋の中を覗き込み、一つ一つ確かめながら似合いそうなのはどれかなと探していく。


「う~ん、でも、赤もいいし、青なんかも似合いそうだな。

 緑色のは……、う~ん、それだったらやっぱり……」


 やべぇ、結構迷うな、これ。

 数日までは選択肢が全然なかったのに、選択肢がたくさん出てきたとたんに迷っちゃってるよ。


 よし、ここは男らしくズバッと決めよう。

 男たるもの、決断力に優れてこそだ!!




 こうして俺は袋の中を見ないで手を突っ込み、そこから一つを抜き出すという方法でどの色にするかを決めたのであった。







 翌日、祝福の儀式は夕方からなのだがすでに昼過ぎから連れて行かれてしまったクレアをよそに、俺は必死に誕生日プレゼントとなるペンダントを用意していた。

 くそ、思ったよりもめんどくさいぞ、これ。

 まぁ、サイズに関しては抜かりはないので、鎖の長さなどは問題ないだろう。

 今は少し長いかもしれないが、まだまだ成長するだろうし、このぐらいがいいだろう。

 そこまではまだよかったのだが、固定するのが思ったより苦戦してしまったのだ。

 やり方は『検索』スキルを用いると一瞬で出てきたので問題はない。

 だが、細かい意匠を凝らそうとしたがためにかなり難易度が上がってしまったのだ。

 ちなみに、テーマとしてはある花を用いている。

 女の子に渡すためのものなんだし、こういう感じの方がいいかなと思ったからだ。

 その結果として、俺のステータスには


 細工(金属)      (Lv.4)

 経験値          222/500


 という物が追加されている。

 恐らく金属とついているということは他の材質なんかもあるんだろうなぁなんて思いつつ、少しずつ作っていく。

 う~ん、結構ぎりぎりになっちゃうけど、ここで手を抜くわけにもいかないしな。

 やるからにはしっかりとやるというのが俺の信念なのだ。

 だがしかし、無常にも時間はどんどんと過ぎ去っていくのであった。




 ところ変わって現在、俺は教会の前でクレアが祝福の儀式が終わるのを待っていた。

 隣ではソフィーも少しそわそわした様子で教会のほうを見ている。

 終了予定時刻の15分前にようやくプレゼントを完成させた俺はそのままこちらへと駆けつけている。

 予定では後五分もしないうちに終了となるはずなんだが……。

 それにしても、クレアはどんな職業になったのだろうか。

 う~ん、気になるなぁ、早く出てこないかな~。

 ちなみになんだが、この祝福の儀式、入ることができるのは両親と本人、それに神官のみである。

 まぁ、クレア本人はそういうことを気にするようなタイプではないんだが、それでも慣例なので他の人はこうして外で待っているというわけだ。

 まぁ、あれだよな。

 日本の言葉の中にも親しき仲にも礼儀ありみたいな言葉もあるし、親しい間柄でもやっぱりプライバシーとかって大事だしな。

 うん、プライバシー。


 ……。

 いや、俺は決して、クレアが来たら参照スキルでも使ってみようかな~なんて思っていないよ。

 エエ。

 ホントホント。

 プライバシーダイジアルネ。


 ゴホン。

 いや、本当に思っていないよ。

 うん。

 決して、やってもばれないだろうしいいかな~なんて思っていないよ。

 うん。


 ……。

 ごめんなさい。

 本当は少しだけ考えました。

 正直に言いますので警察は呼ばないでください。

 訴えられたらほぼ確定で負けるレベル……、あれ?

 でも実際には証拠はないわけだよね。

 疑わし気は罰せずみたいな言葉もあるし、仮に日本だったら無実なのか?

 まぁ、この世界の法体系は間違いなく日本よりも整っていないだろうし、よくよく考えたら、そもそも警察がいるのかすら疑問だな。

 実際に問題が起きたら、貴族なんかが都合のいいように判決を……、見たいなイメージがあるなぁ。

 まぁ、実際にそんなことが起こる確率なんて殆どないようなものだし、そんなに気にしなくても大丈夫だろ!!

 そんなことを考えていると教会の鐘が鳴り出した。


 ガラン、ガラ~ン、ガラン、ガラ~ン。


 教会の鐘の音が辺りに響き渡る。

 なんというか、教会って神聖な感じに見えて、実は中身は真っ黒だったり、欲望にまみれていたりって言うイメージがあるけど、こういう鐘の音なんかはやっぱりどこか神聖な感じがするなぁ。

 まぁ、あくまでその感じは鐘の音だけで中身がどうなのかは知らないんだけどな。

 もしかしたら、俺のスキルで教会内部のことを知れたりするのかなぁ?

 機密情報でも書物は書物なわけだし。

 まぁ、いずれ教会みたいな組織なんかと対立するようなことでもあったら試してみるとしますか。

 とはいえ、そんなことを考えるぐらいだったら、他にいろいろと考えることがあるような気はするけどなぁ。

 教会に限らず、組織とかって結構でかいものだろ?

 そんな大きな組織なんかと対立するなんていうようなことがあるわけないな。

 ありえないよ、そんなこと。

 えぇ、ありえないですとも。




 ガラン、ガラ~ン、ガラン、ガラ~ン


 鐘の音がなり終わり、反射していた音が消えたころ、教会の扉が開き、クレアが両親とともに教会の中から出てきた。


「「おーい」」


 ソフィーとともにクレアに向かって大きな声で手を振りながら呼びかけると、クレアは後ろにいた両親と二、三言話し、こちらに向かってかけてきた。


「祝福は終わったの?」

「うん、終わったよ」


 俺の問いに顔をほころばせながらうれしそうに答えるクレア。

 いつもとは違いとても素直だ。


「そっか、それでなんのクラスになったの?」

「ん?

 え~、知りたい知りたい?」

「うん」

「ど~しよっかな~」


 妙にためるクレア。

 そんなことをしていると勝手に覗いちゃうぞ。

 まぁ、俺の場合は見ようと思えば見れるのだが、見ることのできないソフィーはどうしても知りたいようで知りたいな~とクレアにうったえかけている。


「ねぇねぇ、ウィルは知りたい?」

「うん、知りたいな」

「そっかそっか。

 ふふふ」


 笑顔を見せているクレア。

 う~ん、そんなにうれしかったのかな。


「しょうがないな~。

 それじゃあ教えてあげるね」

「「うん」」

「私のクラスは~」

「「私のクラスは?」」

「なんと~」

「「なんと?」」

「……。」

「「……?」」


 そこで少しだけ間を空けるクレア。

 じらすねぇ。


「秘密!!」

「「秘密なのかよ!!(なんですか!?)」」


 む~、まったく、人がせっかくプライバシーを尊重して覗かないようにしていたというのにこの仕打ちはひどくないか。

 よ~し、そんなことをいうんだったらプライバシーなんざしらん。

 発動せよ、『参照』スキル!!

 いや、ちょっと待て、これは何だ?

 追加スキルなのか?


「嘘よ、嘘。

 私のスキルは騎士よ、騎士。

 かっこいいでしょ?」

「騎士だったんですか?

 かっこいいです」

「そうでしょ~。

 うふふ」


 顔をにやけさせながらそう告げるクレア。


「ねぇねぇ、ウィルもかっこいいと思うでしょ?」

「うん」


 そう答えはするものの俺は若干上の空だ。

 なぜなら、




 名前:クレア=アリンガム

 年齢:十歳

 種族:人族

 レベル:四

 クラス:騎士(昇格可能)   

 所属:アリンガム家

 賞罰:精霊に愛されし者

 スキル:一覧▼




 ……。

 …………。

 ………………。

 昇格可能って何だ?

纏め直しました。

失敗したら消して、しばらくしたら再挑戦です。

文字化け、怖い。



進化を昇格へと変更しました。

そっちの方がよりいいのかなと思いまして。




そして、前書きにあらすじの位置を変更しました。

このあらすじなんですが、どうでしょうか?

「こうしたほうがわかりやすいのでは?」

のようなアドバイスなどあればお願いいたします。

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