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惑星ムンド管理官、転生者を監視する。  作者: 山田村
第四章 転移

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第31話 ウェールズ国 1485年 鍛冶屋




外見は子供の女が、少し警戒しながら話を聞いていた。


「そんなに警戒しなくていいよ。イザベルさん、初対面の人を取って食ったりしないから。」


 二回目以降は食うのか?


「私は、この店の主エラよ。全て有料よ、私も含めて?」


(沈黙)


「質問も有料か?」バレリアがたまらず聞いた。


「……ものによるわ。魔道具に関する機能は無料。制作や構造は有料よ。魔法は基本的な話は無料で、レクチャーは有料。それと私の魔法は有料よ。」


「では無料のことを教えてください。お金が貯まったら有料もお願いしたい。」


「それはいいんだけど、あなた――バレリアさんは魔力を感じない体質ね。三十年前に会った子も似た体質で、体が弱くてね・・・・・・後ろのイザベルさんは十分にあるわ。筋肉質でタイプよ。」目がいやらしく光っていた


「魔力がないと、魔法は無理ですか。」


(沈黙)


「そうね……難しいわ。大半の人間は魔力が少ないものよ。その代わり魔道具がある。明かりや火などの利用が大半だけど……興味あるんでしょう?ここから先は有料よ。」


(がめつい……多分ロリババァだろう?)


「相場はいくらですか?」


「魔道具は最低金貨三枚から百枚。魔法は金貨二十枚からよ。魔法をかけるのは銀貨一枚から。その時はよろしくね!」


「銀貨一枚の魔法とは?」


「洗濯魔法よ。汚れを取り除く魔法。臭いも取れるの。術師の技量で個人差はあるけどね。」


「分かりました。次回お願いします。」


 先立つものが不足している二人は、今回は無駄遣いもできず、その日は店をあとにした。聖なる魔法取り扱い店――名前が長いので「エラの店」と呼び、宿屋に戻って部屋でエラの情報をもとにバレリアに意見を聞いた。


「一、魔法は魔力が必要。二、魔道具は魔力がない、もしくは少ない者でも魔法を使える。三、魔法を使える者は少ない。四、高額なお金が必要。五、エラはイザベルを見て興奮して膣分泌液が出でいました。」


「ゲッ……気持ち悪い。バレリア、あのロリババァ、若く見えたが、エルフか?」


「いえ、アンナ所長と同じ遺伝を感知しましたから、同族と思われます。」


 そんな話をしてその日は就寝し、翌朝を迎えた。早速、商業ギルドに向かいチャールズを探す。ギルド内を見渡すと、二階から降りてくるのを発見し、声を掛けるとテーブル席に案内され、鍛冶屋の話を聞くことになった。


 ギルドにも城から我々の情報が上がっているとバレリアが言っていた。ハズレ勇者とは流されないが、監視対象としてしばらくマークされるだろうという予測だ。大人しくしていれば対象から外れると言っていたので、もうしばらくの辛抱だ。


「物件の条件ですが、槍を十日で五十本納品していただけるなら月の支払いはございません。プラス五十本で金貨二枚お支払いします。材料はこちらが用意します。どうですか?」


「条件は分かった。それで頼む。それと、見本の槍と材料は少し多めでお願いしたい。」


「分かりました。これから向かわれますか。」


「定住予定だから、早く準備もしたいし、槍の件もあるし時間もないだろ。」


 早速鍛冶場に向かった。途中で冒険者ギルドに寄ってチャールズと挨拶をし、鍛冶屋に向かった。鍛冶道具は前の持ち主が使用していたものを使えるらしく、ラッキーだった。最低限の生活雑貨を買いそろえ、その日からここが我が家になった。


 次の日から本格的に鍛冶を始めた。注文の槍は剣より短いので幾分早く仕上がる。もちろんチートのおかげだが、バレリアの手伝いもあり、午前に十五本仕上げた。午後は見本用の剣を普通と上品、短剣、形の違う槍も作り、その日を終えた。槍は出来次第納品してくれと言われているので、バレリアとギルドに向かった。検品してもらい、本数分の預かり証を受け取り家路についた。


 鍛冶屋の前まで戻ると、店の前に三人の男女が立っていた。


「あのー、どうかしました?」と声をかけると、ビクッと驚いて後ろを振り向いた。


「……ここの爺さんは……」


「分かりません。先月閉店したと商業ギルドから伺っているだけで……我らも昨日から住んでいる状態なので……」


「そうですか。私たち、見習いの時にジョセフ爺さんに世話になったんだ。こっちで仕事があって顔を出したんだが……あんたも鍛冶屋か?」


「あーそうだよ。仕事か?」


(ゲッ、男と思ったら全員女か。)


「せっかくだからこれ見てくれ。」長剣を渡してきた。サッと見て、


「この辺にひび割れがある。見えないかな?これは硬い物を叩いたら折れるよ。自覚あったんじゃない?手に違和感が伝わらなかった?」


 彼女は眼を皿のようにしてひび割れの部位を見ていたが、分からないようだ。


「分からないけど、違和感はあった。」


「どうする?直す?……それとも作る?初めての一般客だから安くするよ。」


「あんたの作った剣、見せてくれ。それから決める。」


 彼女の眼差しには、試すような光が宿っていた。私は見本用の剣の普通と上品を見せて反応を待った。


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