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迷宮物語  作者: オズ
1/5

始まりの物語

とある魔法世界。

地下街にて・・・


「おいっ!早くしろ!」

大声を張り上げる十代後半とおぼしき少年。

「わかってるって!」

同年代と思われる少女が応じる。


ここは地下迷宮。魔法を使えない者が捨てられる無法地帯だ。

二人は走る。まるで何かから逃げるかの如く。


「ったく・・・まるで、どこぞのB級ホラーかよ・・・はぁはぁ」

「でも逃げられたんだから良いじゃない。もう御免こうむりたいけれど」


怪物に襲われていたらしい。






地下迷宮といえば怪物・・・ご定番だ。

早々、怪物に出会うことも少なくなってきているとはいえ危険だ。


「それで今度はどうするつもりなのよ」

少女は問う。

「さぁね・・・しばらく探検してお宝でもかっさらおうかね」

少年が応じた。


未開拓の土地はいくらでもある。そこを探検するにもデメリットのほうが多い。

それでも冒険を試みるものは後を絶たない。


うまくいけば自分の所有権を主張できるからだ。

また功績などで名前を上げようとする輩もいる。それで幾多の命が散っていった。


まだまだ冒険は続く。

二人の旅路は始まったばかりだ。


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