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So long! さようなら! 46
46.
順子は歩のサッカーのためにという名目だった為、素直に喜び
歩に聞いてみて行かせていただきます、という返事をした。
そんな風に最初のデート(と思っていたのは南山だけだった)
は予想外に上手くいった。
・・というのも、歩の喜び方が半端なく、南山とサッカーの話が
出来たことも相乗効果となり、初日で南山と歩は仲良しになった。
南山としては順子ともっと接近したいところだった。
しかし息子と仲良くなれたことはポイントが高いはずなので
ひとまず良しとせねばなるまい。
その後もサッカーの試合に誘ったり大学のサッカーの練習に
歩やその友達を誘ったりと、試合の時は順子も見学に来たり
して、息子メインだが細々とした交流を続けた。
そんな交流を歩との会話から孝則が知り、順子に焼き餅を
焼き始める。
順子は南山は弟の保険のことでお世話になった人であり
たまたまサッカーの出来る人で息子にサッカーを指南して
くれているだけだと嗜めた。