So long! さようなら! 41
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「本気で私と歩のことを考えてくれてるのが判ってうれしい。
前からね、歩がまだ小学生だった頃から例えシングルマザー
で収入が少なくても何とか歩の将来を明るいものにって、
大学へ進ませてやりたいっていうのが私の夢なの」
判ってる、だからこの貯金を使ってほしいンだ。
渡しておくよ。
前の結婚生活が派手でその、言いにくいけど前の奥さんが
使いまくってたからそんなにたくさんはないけどここに1800万円あるから
当座これで間に合わないかな」
え~~~っ、私と離婚後、再婚してすぐに優良企業に転職
できたとかで、高給取りになったような事は風の噂で聞いて
いたけれど・・・
たくさんあるのねぇ~。
私の収入じゃあ、後20年かかってもできない額だわぁ~。
いやいや、感心している場合じゃないよ。
歩の為、歩のためっと。
「じゃあ、養育費と大学で今後必要となる学費と合わせて
1000万円、歩の為に歩名義の通帳に振り込んでもいい? 」
「あぁ、そうしてくれたら俺もうれしいよ。
100万円ずつ、通帳も3冊位にそれぞれ入れたらいいよ、って言うか
俺の方でやっとくわ。
歩の印鑑もいいの作って。
少し日数掛かるけど1000万円分、歩もいる時に入金し終えた
通帳渡したいし」
「ありがと、歩が喜ぶと思う。
お金の事気にして就職するって言ってたから。
歩が知ったら今まで以上に勉強頑張ると思うわ」
うそっ!
難関と思ってたお金の問題がこんなにスムースに進展するなんて。
遥ちゃんって絶対パワーあるンだ。
彼女の幸せ全開パワーを絶対私、貰ってるような気がする。