So long! さようなら! 36-2
36-2.
正直弁護士と2人きりで会うのは、なんだか緊張するなぁ。
大金を手にすることになって、私は益々元夫とのことを
思い悩むようになっていった。
元夫との復縁を断ってしまったら、歩は悲しむだろうか・・
元夫は怒って最後は復縁を諦め、申し出ている養育費や
大学に掛かる学費を出し渋るようになるンだろうか・・・とか。
大金が入って来るので、最悪どうとでもできる環境になったことは
喜ばしいことで・・じゃあ、私が気にしているのは歩の
問題だけなのか!
自問自答するばかりの毎日。
元夫からしょっちゅう優しい言葉を掛けられ、素直にうれしいと
思ってしまいがちな私はだんだんと以前のように相手の言葉に対して
突っぱねることが難しくなっている。
かといって、受け入れる程の勇気もない。
つまり元夫のことをどうしても100%信用出来ないってことなのよね
もうこれは永遠に堂々巡りなんだろうなって、思う。
昔私に暴言を吐き捲くり嘘ばかり言ってた時の、それまで
知らなかった元夫の醜い歪んだ形相が浮かんでは消え
忘れられないのだ・・どうしても。
つくづく、人の気持ちって繊細でコントロールしようと
思ってできるほど単純なものではないのだなぁと、
思い知った。