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So long! さようなら! 29
29.
9月も半ばを過ぎた頃、遥ちゃんから纏まったお金が入るの
でお義姉さんにもお裾分けしたいからと連絡があった。
とっても幸せそうな彼女の申し出に、厚かましいとか遠慮する
とかはすっかり私の中に入って来なくって、ありがとうと
申し出をOKしていた。
その後すぐに然る会社の顧問弁護士から連絡が入り、伊川遥
様よりの依頼にて大山鉄平氏の口座より三千万円を譲渡する
に当たりまして、いろいろ手続きがございますので打ち合わ
せしたいとの連絡があった。
えーーーーーっ!! 3000万円? さん・・ぜん・・まんえん?
うそっ。。。。。
遥ちゃん、私はてっきり多くても10万20万の話だと思ってたのよ。
驚いたの何のって。
弁護士さんと会う日程は決めたものの、すぐに遥ちゃんに
連絡を入れ、外で会って話すことにした。
「遥ちゃん、3000万円ってどういうこと? 」
『驚かせて御免なさい。
遥サンタからの贈り物と思って下さい』
「じゃあ、どうして遥サンタさんはそんな大金を持っている
のか教えてくれないかしら」