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So long! さようなら! 19-2
19-2.
正直に言うと、元夫には憎しみも無いし、ほぼ何の感情も無い。
これは元夫が里子さんのところへ行った頃と同じだ。
だから申し訳ないけれど、身体のこととかこの先のこととかも
関係ない。
心配なのは義姉のことのみ。
そしてただひとつ、伝えたいことはある。
自分の選んだ道が自分の命運を決めたっていうこと。
彼が人の道に外れるようなことをしていなければ、今回の交通事故も
恐らくなかったのではないかと私は思っている。
まぁ、惚れた女に捨てられるも元夫にすれば本望で、私なんぞに
とやかく言われたくないかもしれないが・・だ。
元夫が亡くなるようなことがあったとしても、私や子供達は
悲嘆に暮れる程には悲しまなくて済みそうなのが幸いだ。
しかし義姉が身体の不自由になった修造さんを引き取った今
元夫と義姉は一蓮托生だ。
義姉とその息子の歩くんの為に出来ることがあれば助けに
なってあげたいと思っている。