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93.空虚
言葉が紡げない
感情を手繰り寄せても
何も残っていないから
「もうどうでもいい」
そんな感情に侵食されて
抵抗する気力も無くて
私は何故まだ
息をしているんだろう
言葉にしなくちゃ
何かを言わなくちゃ
だけど
私が何か言ったところで
誰が気に留めるというんだろう
誰にも聞こえないなら
誰からも認められないなら
誰の目にも入らないのなら
私など居ないのと同じ
消えたところで何も
誰も変わりはしない
ねえ例えば
川底の砂が1粒
消えても分からないように
虚しいよ
全てが
もう
終わりにしようか